浅倉秋成のおすすめ小説7選！洗練された緻密なミステリーを楽しもう

伏線の狙撃手と言われているミステリー作家、浅倉秋成さん。計算され尽くした先の読めない展開で、多くの読者を引き込んでいます。

この記事では、浅倉秋成さんのおすすめ小説を紹介します。初心者向けに選書のポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

浅倉秋成とは？

浅倉秋成さんは、1989年千葉県生まれの作家です。2012年に「ノワール・レヴナント」で講談社BOX新人賞Powersを受賞しました。その後、「教室が、ひとりになるまで」「六人の嘘つきな大学生」など多くのヒット作を生み出しています。

作中にちりばめられた伏線と鮮やかな展開で、多くのファンを魅了している注目の作家です。

浅倉秋成作品の選び方

浅倉秋成さんの作品を選ぶポイントを紹介します。

話題の人気作を読もう

まずは話題となった人気作品から読んでみましょう。浅倉秋成さんの代表作として 「六人の嘘つきな大学生」が挙げられます。また、「教室が、ひとりになるまで」「俺ではない炎上」などもミステリーファンから高い評価を得ています。ぜひご一読ください。

主人公で選ぼう

就活生、サラリーマン、高校生など、さまざまな年代の主人公が登場する浅倉秋成さんの作品。選書に迷ったときは、共感できそうな登場人物がいる作品を選ぶとより世界観に没入できます。反対に、自分とはまったく逆の立場の視点のものを選ぶのもおすすめです。作品を通して、新しい気付きを得るかもしれません。

浅倉秋成のおすすめ小説

浅倉秋成さんのおすすめ小説を紹介します。

六人の嘘つきな大学生

2021年に刊行された、浅倉秋成さんの代表作品です。多数の文学賞候補に選ばれ、話題となりました。2024年に映画化されています。

IT企業の新卒採用試験の最終候補に残った6人の大学生。グループディスカッションを通じてチームを作り上げる課題に挑戦しますが、課題内容が突如「1人の内定者を決める」に変更されることに。さらに、差出人不明の告発文が次々と届き、参加者それぞれの「罪と嘘」が暴かれる事態へと発展していきます。

心理サスペンスでありながら、6人それぞれに共感したという声も。新感覚ミステリーを楽しみたい方におすすめです。

ノワール・レヴナント

2012年に刊行されたデビュー作品です。第13回講談社BOX新人賞Powersを受賞しました。

奇妙な能力を持つ4人の高校生。それぞれの能力は何のためにあるのか？偶然か、はたして必然か？4人が集められた理由とは一体─…。SF要素を含んだミステリー小説です。作中に張り巡らされた伏線に、一気に読み進めてしまったという声も。ぜひご一読ください。

教室が、ひとりになるまで

本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞にダブルノミネートされた作品です。「新世代の傑作青春ミステリ」と謳われています。

「全員が仲のいい最高のクラス」で起こった連続自殺。垣内友弘は、幼馴染みの美月から“他人を自殺させる力”の存在を告げられます。証明不可能な罪を前に、やがて友弘は異質で孤独な謎解きに身を投じることになるのです。

緻密に計算された展開が魅力の本作。高校生が抱える葛藤も丁寧に描かれています。浅倉秋成さんの本を初めて読む方にもおすすめの作品です。

俺ではない炎上

2022年に刊行された人気作品です。2025年に映画化が発表されました。

ある日突然「女子大生殺害犯」とされ、実名や写真がネットで拡散されて大炎上した主人公。事件は事実無根なのに誰も信じてくれず、会社や友人、家族までもが敵に回ってしまいます。必死に逃亡しながら、男は事件の真相を探ることに…。

SNSが普及した現代でリアルさを感じられる本作。作中に込められたメッセージ性に、「他人ごとではない」と思わされる作品です。

失恋の準備をおねがいします

「失恋」をテーマにした連作短編集です。それぞれに伏線が張られ、全体に繋がっています。

告白を断るために、魔法少女だと嘘をついてしまった女子高生。ブラック企業に勤務するサラリーマン。モテすぎて人間関係が破綻してしまう男子高校生。同じ街に住む彼らの「恋」にまつわるエピソードは、やがて大きく緩やかに繋がり始めます。ライトな文体で綴られているので、読書に慣れていない方にもおすすめの作品です。

家族解散まで千キロメートル

ミステリーとヒューマンドラマの要素を含んだ作品です。「どんでん返し家族ミステリ」と謳われています。

29歳の喜佐周は、実家の取り壊しとともに独立することに。引っ越しの準備中、家族は父が盗んだと思われる青森の神社のご神体を見つけます。返却のため青森へ向かうことのなった一同ですが、「父が本当に犯人なのか」「なぜご神体を持ち帰ったのか」、その真相を探り始めることに─…。

前半と後半で大きく展開が変わる本作。謎解きの中に、「家族」に関する真摯なテーマが込められています。

まず良識をみじん切りにします

「とにかくヘンな小説をお願いします」と依頼を受けて綴られた著者の傑作集です。

5篇の短編が収録されている本作は、どの小説も良識を越えた予想を裏切る展開が楽しめます。風刺的な作風で、絶妙なリアリティを感じられるところがポイント。収録作品「ファーストが裏切った」は日本推理作家協会賞にノミネートされました。新感覚の短編小説を求めている方におすすめです。

浅倉秋成の計算された伏線を楽しもう

緻密に計算された伏線が楽しめる浅倉秋成さんの作品。読みやすい文体ですので、読書に慣れていない方にもおすすめです。最後まで何が起きるかわからない、あっと驚く読書体験をしましょう。