『方丈記(ほうじょうき)』の内容は?無常観についても説明

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方丈記の原作は、文庫本で約20ページほどで、さながら短編小説のようです。簡単に読みこなせるのではと考える人もいるかもしれません。本記事では方丈記の内容や特徴を作者の生涯とあわせて紹介し、作品全体に漂う無常観についても解説します。

目次

方丈記の内容と作者

方丈記の内容と作者

方丈記のジャンルや作風、成立年代などの内容とともに作者の鴨長明について説明します。

作品の成立年代

作品が成立したのは、方丈記の末尾の表記によると『建暦2年、弥生のつごもり(月末)』、1212年3月末日頃といわれています。武士が力を持ち始める鎌倉時代の初期で、鎌倉幕府では3代将軍の源実朝、2代目の執権北条義時の体制を整えつつありました。朝廷では後鳥羽上皇が天皇や貴族を中心とした政治の復権を目論んでいる頃です。

ジャンルは随筆…出家後に草庵で記した書物

作品のジャンルは随筆で、作者が出家した後京都の郊外に結んだ草庵でまとめた書物。日々のできごとを離れた場所から見つつ、心に浮かんだことを記しています。『方丈』とは一丈四方という意味。『丈』を換算すると約3メートル、各1辺がふすま3枚分ほどの長さです。狭くて粗末な庵に隠れ住んで書き記したエッセイというイメージですね。

作者『鴨長明(かものちょうめい)』について

作者の鴨長明(かものちょうめい)は、俗名『かものながあきら』で、もともとは従五位下の貴族でした。人となりを紹介します。

不遇な人生

小さい頃は下鴨神社の神職の次男として、豊かな生活をしていました。しかし、父が早世した後は不遇な人生を送ることに。後ろ盾をなくした鴨長明は親族との土地の争いに負けて没落してしまいます。おまけに後鳥羽上皇の推薦を受けて欠員が出た神職に就く予定でしたが、また親族に邪魔をされて出世を絶たれました。そのことが原因で、出家して庵に移り住んだといわれています。

琵琶と和歌を愛する

作者は風流人で、琵琶の演奏が得意で和歌の出来栄えもよく、後鳥羽上皇にも目をかけられていたようです。『無名抄(むみょうしょう)』という歌論書を書いたり、源実朝の歌の師匠に推薦されたりしたこともあった模様。方丈記の文中で、草庵で生活をしながら風の動きや水の流れの音に合わせて琵琶を演奏して歌い、自分の気持ちを豊かにして暮らすといった記述もみられます。

方丈記の無常観の内容

方丈記の無常観の内容

方丈記には、『生きることは儚い』『いつまでも良い時は続かない』といった無常観に通じる考えが見え隠れします。自身の生涯からも感じることがあったかもしれません。文中からうかがえる無常観を紹介します。

人生を川の流れにたとえる

有名な冒頭の部分で、常に川は流れていて新しい水に入れ替わり、ずっと同じということがないと述べています。人生は一定でない、形を変えてそのまま続いていくと川の流れにたとえているかのようです。川に浮かぶ水の泡が消えたり新しく現れたりと、休みなく続くさまを人の生死にたとえています。

人の隆盛を家の様子からうかがう

川の流れの考察から家の様子の描写に写ります。同じ場所にあっても、昔から同じままの家というのは非常にまれです。家を建て替えたり没落してみすぼらしくなったりと、家から住人の隆盛もうかがえるということ。この世に生きることを借りの宿と考えると、家も人間も儚い存在なのかもしれません。

大災害を克明に描写

本作品では、京都方面で起こった大災害についても詳しく書かれています(遷都については『災厄』という考え方)。歴史的な資料としても重要視されています。描かれているのは以下の災害や災厄。

  • 安元の大火…1177年(安元3年4月28日)火の勢いの凄まじさの描写、人々が苦しむ様子が真に迫ります。
  • 治承の竜巻…1180年(治承4年4月)風で家が潰れ、屋根が枯れ葉が舞うように吹き飛ばされる様子などを描写。
  • 福原遷都…1180年(治承4年6月)新都の風変わりな様子、武士の習俗を重んじる貴族、旧都の寂れ方を嘆いています。結局もとの都に戻るはめになっても元に戻ることはないとやるせない感じに。
  • 養和の飢饉…1181~1182年の2年間、ひでりや水害などで植物が不作、疫病などで4万人以上の人が餓死。落ちぶれた人や貧しい境遇の人が倒れる様子を冷静に描いています。
  • 元暦の地震…1185年(元暦2年7月9日)規模の大きな地震(余震は3か月続く)が発生。山が崩れて川を埋め、海が傾くように陸地を浸水させたという表記があり、津波を想起させます。

突然の死の悔しさや悲しみを浮き彫りに

災害の記録がある部分では、胸に迫る悲しみを冷静に書いています。火の粉をかぶって声を上げる間もなく命が果てる様子、窮乏して身分の高い格好をしながら物乞いをする貴族、乳飲み子が母親が死んだことに気づかず胸に取りすがって泣いているさまなど、克明に描写。

月日が経過して人の記憶から消えたように見えます。しかし、誰もが胸の内に、環境や境遇によって異なる悩みをそれぞれに抱えているということにも言及。2025年の現代でも同じようにいろいろな悩みを抱えている人もいるでしょう。昔も今も悩みはつきません。

方丈記の内容がわかりやすい本を紹介

方丈記の内容がわかりやすい本を紹介

方丈記は漢字と仮名が混じった『和漢混交文(わかんこんこうぶん)』で書かれています。易しい文章で原文のままでも内容をつかみやすいですが、現代語訳があったほうが理解できるでしょう。読みやすい本を紹介します。

『方丈記』 (光文社古典新訳文庫)…現代語訳と原文と読み比べられます。訳者の解説で作者の背景も理解しやすいでしょう。

『方丈記』の内容…今を大切に身の丈にあった暮らしを訴えかける

方丈記の内容は、身の丈にあった暮らしをするのが大切という考えを訴えかけています。盛りを迎えている人を説得するのではなく、長年生きてきた自分の考えをまとめているに過ぎません。ストレスの多い現代の暮らしに、人と比べないこと、心の持ち方で余裕ができ楽しく生活できる作者の考え方が身にしみるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

海辺のつばくろのアバター 海辺のつばくろ ライター・監修者

『乳がん闘病マニュアル: 乳がんステージ4 はじめての乳がん治療「はじめてのがん治療」第1巻(Kindle版)』(ペンネーム:芹澤絵里子名義)を出版しました。治療経験を生かし、治療や抗がん剤の副作用などについて書いています。文学部日本文学科を卒業し、『平家物語』について卒業論文を作成しました。『平家物語』に関連して『保元物語』『平治物語』などの軍記物も読んだ経験があります。現在は、『吾妻鏡』や『太平記』も読み進めています。

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