AI機能の進化により、近ごろは検索結果に大きくAIの回答が表示されることが増えてきました。一目で求めている回答を得られるため、AIの回答を見ただけで検索をやめてしまう層も一定数いると言われています。そこで、せっかく書いた記事がちゃんと読まれるように「リッチリザルト」という設定をしているサイトが増えています。
検索結果でひときわ目立つ「リッチリザルト」を活用すれば、クリック率を大幅に向上させることができ、サイトへの流入にもつながります。
本記事では、リッチリザルトの基本的な概念から具体的な設定方法、テストツールの使い方まで詳しく解説します。構造化データの実装に不安がある方でも、この記事を読めばリッチリザルトを効果的に活用できるようになります。
- リッチリザルトの概要
- リッチリザルトの具体例
- リッチリザルトを設定するメリット
- リッチリザルト導入後の効果検証の方法
リッチリザルトとは?

リッチリザルトとは、通常の検索結果よりも大きく表示される検索結果のことです。タイトルとディスクリプションだけのシンプルな表示ではなく、画像や評価の星マーク、価格、FAQなどの追加情報が表示されます。
シンプルな検索結果と比較すると、ユーザーは検索結果画面上でより多くの情報を得ることができるため、どのサイトが自分の知りたいことを解決してくれるか理解しやすくなるとともに、Webサイトの運営者にとっては、検索結果での存在感を高められ、クリックを促進できるというメリットがあります。
強調スニペットとの違い
リッチリザルトと混同されやすいのが「強調スニペット」です。両者は似ているように見えますが、明確な違いがあります。違いは下記の通りです。
| 強調スニペット | リッチリザルト | |
|---|---|---|
| 運営者側での設定 | できない | できる |
| 表示数の制限の有無 | 検索結果の最上部に1つだけ表示 | 複数のサイトで同時に表示 |
両者の違いを理解することで正しいSEO対策につながるため、両者の違いを抑えておきましょう。
リッチリザルトの例

リッチリザルトにはさまざまな種類があり、コンテンツの内容によって適切なタイプを選択できます。ここでは代表的なリッチリザルトの例を紹介します。
レビュー・評価
商品やサービス、店舗などのレビューを星評価とともに表示するリッチリザルトです。検索結果に星マーク(★★★☆☆)と評価点数、レビュー数が表示されるため、ユーザーの目を引きやすく、クリック率の向上に大きく貢献します。ECサイトや口コミサイト、ローカルビジネスなどで効果的に活用されています。
FAQ(よくある質問)
よくある質問とその回答を検索結果に直接表示できるリッチリザルトです。ユーザーは検索結果画面上で質問をクリックすることで回答を展開して読むことができます。企業サイトのサポートページやサービス紹介ページ、ブログ記事などで広く活用されており、ユーザーの疑問を素早く解決できる点が特徴です。
レシピ
料理のレシピを検索結果に表示するリッチリザルトです。完成した料理の画像、調理時間、カロリー、評価などが検索結果に表示され、レシピサイトや料理ブログにとって非常に効果があると言われています。画像が大きく表示されることで視覚的なインパクトも強く与えることができ、ユーザーの食欲を刺激してクリックを促すことにもつながります。
求人情報
求人に関する情報を構造化して表示するリッチリザルトです。職種、勤務地、給与範囲、雇用形態などの重要な情報が検索結果に直接表示されるため、求職者は効率的に仕事を探すことができます。企業の採用ページや求人サイトで活用され、適切な候補者からの応募を増やす効果があります。
リッチリザルトを設定するメリット

リッチリザルトを実装するには自分で設定をする必要があるため手間がかかりますが、実装することで多くのメリットを受けることができます。ここではリッチリザルトによる主な4つのメリットを解説します。
1.クリック率の向上
リッチリザルトの最大のメリットは、クリック率の大幅な向上です。通常の検索結果と比べて表示面積が大きいことや、画像や星評価などの視覚的な要素が加わっていることで、検索結果ページでユーザーの注目を集めやすくなります。特に、競合サイトがリッチリザルトを実装していない場合は同じ内容のコンテンツを発信していたとしても、検索結果ページで圧倒的な存在感を示すことができます。
2.クローラーに理解されやすくなる
リッチリザルトを設定するには「構造化データ」と呼ばれる設定が必要になりますが、この構造化データを設定することで、Googleのクローラーがページの内容をより正確に理解できるようになります。そのため、どの部分が商品名で、どの部分が価格なのか、レビューはどこにあるのかといった情報をクローラーに明確に伝えることができ、検索エンジンが適切にコンテンツをインデックスできます。適切なインデックスは、関連性の高い検索クエリに対して表示される可能性も高まるため、長期的にみるとアクセス数の伸びも期待できるでしょう。
3.競合との差別化
同じキーワードで上位表示されているサイトが複数ある場合でも、リッチリザルトを設定しているサイトは視覚的に目立ちます。通常の青いリンクテキストだけの検索結果の中で、画像や追加情報が表示されることで、ユーザーの選択肢として優先されやすくなるため、検索順位が2位や3位であっても、1位のサイトよりも多くのクリックを獲得できる可能性があります。
4.ユーザビリティの向上
リッチリザルトは、ユーザーが検索結果画面でより多くの情報を得られるため、ユーザー体験の向上につながります。サイトを訪問する前に基本的な情報を確認できるため、ユーザーは自分のニーズに合ったサイトかどうかを判断しやすくなり、サイト訪問後の直帰率低下や滞在時間の増加といった副次的な効果も期待できます。
リッチリザルトの設定方法

リッチリザルトを表示させるには、構造化データの設定が必要です。構造化データとは、検索エンジンがページの内容を理解しやすいように、特定の形式でマークアップされたデータのことを指す言葉です。ここでは構造化データを設定するための主な3つの設定方法を紹介します。
手動で設定をする
最も基本的な方法は、HTMLに直接構造化データを記述する方法です。ページの<head>タグ内または<body>タグ内に記述します。ただし、手動設定は柔軟性も高いうえに細かい調整が可能ですが、コーディングの知識が必要になります。そのため、コーディングの知識があまりない・不安だという方は、Googleが提供する「構造化データマークアップ支援ツール」を使えば比較的簡単に構造化データを生成できます。構造化データマークアップ支援ツールの詳細は次の見出しにまとめています。
ツールを使って設定する
Googleが提供する公式ツールを活用すると、より効率的に構造化データを設定できます。前述の「構造化データマークアップ支援ツール」では、URLまたはHTMLを入力し、画面上でタグ付けしたい要素を選択していくだけで、自動的に構造化データのコードが生成されます。
生成されたコードをコピーして自社サイトのHTMLに貼り付けるだけで実装が完了するため、技術的な知識が限られている担当者でも、視覚的な操作で構造化データを作成できる点が大きなメリットです。
WordPressのプラグインを使う
WordPressでサイトを運営している場合、プラグインを使うのが最も簡単な方法です。「Schema Pro」「Rank Math」「Yoast SEO」などのプラグインを使えば、管理画面から設定するだけで自動的に構造化データが生成されます。これらのプラグインでは、投稿タイプごとに適切な構造化データのタイプを選択し、必要な情報を入力するだけで実装できます。コードを直接編集する必要がないため、コーディングの知識がない人でも安全に設定でき、また、サイト全体に一括で構造化データを適用できる点も効率的でおすすめです。
構造化データの設定後はテストがおすすめ!

構造化データを実装したら、正しく設定されているかをテストすることが重要です。エラーがあるとリッチリザルトが表示されない可能性があるため、必ず検証しましょう。
Googleのリッチリザルトテストを使う
公開前のページや実装直後の確認には、Googleの「リッチリザルトテスト」ツールが便利です。URLまたはコードスニペットを入力するだけで、構造化データが正しく認識されるか、どのようなリッチリザルトが表示される可能性があるかをプレビューできます。このツールはリアルタイムで結果が表示されるため、コードの修正と確認を繰り返しながら最適な実装を目指せます。エラーや警告が表示された場合は、具体的な問題点と修正方法が示されるため、初心者でも対応しやすいでしょう。
Google Search Consoleを使う
サイト公開後は、Google Search Consoleの「拡張」セクションでリッチリザルトのステータスを確認します。実際にGoogleがクロールした結果に基づいて、有効なページ数、エラーのあるページ、警告があるページなどが表示されます。また、Search Consoleでは、サイト全体の構造化データの健全性を継続的にモニタリングできます。新たなエラーが発生した場合には通知を受け取ることもでき、問題を早期に発見して対処することも可能です。定期的にチェックして、リッチリザルトが正常に機能し続けているか確認しましょう。
リッチチザルトに関するよくある質問(FAQ)

- リッチリザルトを設定したら必ず表示されますか?
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いいえ、構造化データを正しく実装しても、必ずしもリッチリザルトが表示されるとは限りません。Googleは検索クエリの意図やページの品質、ユーザー体験などを総合的に評価して表示を決定します。また、検索結果のデザインやアルゴリズムの変更により、表示されなくなることもあります。ただし、正しく実装することで表示される可能性を最大化できるでしょう。
- リッチリザルトはSEOに影響がありますか?
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リッチリザルト自体は直接的な検索順位の上昇要因ではありません。しかし、クリック率の向上により多くのユーザーがサイトを訪問し、良質なユーザー体験を提供できれば、間接的にSEO効果が期待できます。また、構造化データによってGoogleがコンテンツを正確に理解できるようになることも、長期的にはプラスに働く可能性があります。
- どの種類のリッチリザルトから始めるべきですか?
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A. サイトのコンテンツタイプに最も適したリッチリザルトから始めることをおすすめします。ECサイトなら商品レビュー、情報サイトならFAQ、レシピサイトならレシピといった具合です。まずは実装が比較的簡単なFAQスキーマから始めて、徐々に他のタイプに拡大していくのも良いアプローチです。
- リッチリザルトの成果がでるまでどれくらいかかりますか?
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実装後、Googleがページを再クロールしてインデックスを更新する必要があるため、通常は数日から数週間かかると言われています。ただし、Search Consoleでインデックス登録をリクエストするとインデックスまでのプロセスを早めることができるため、試してみるとよいでしょう。ただし、実際にリッチリザルトが表示されるようになっても、クリック率などのデータが安定して測定できるようになるまでには、さらに数週間から1ヶ月程度かかると見込んでおくと安心です。
まとめ:リッチリザルトを通してSEO効果を高めよう!
リッチリザルトは、検索結果での視認性を高め、クリック率を大幅に向上させる強力な施策です。構造化データの実装には多少の技術的知識が必要ですが、手動もしくはGoogleのツールやWordPressプラグインなどを活用すれば、どんな人でも設定可能です。
実装後には必ず検証し、正しく機能しているか確認するのもポイントです。リッチリザルトを適切に活用すれば、競合との差別化になるため、より多くのユーザーをサイトに誘導できるでしょう。まずは自社サイトに最適なリッチリザルトのタイプを選び設定することから始めてみましょう。

