現在、多くの税理士事務所が集客などの目的でホームページを作成しています。実際に作成・運営している方もいるでしょう。しかしそのなかには、ほぼ同じコンテンツなのに集客効果が大きく異なるものがあります。
この違いは、適切なSEO対策がどれだけできているかによって生まれています。この記事では、税理士事務所のホームページの作成や運用においてすべきSEO対策と、そのポイントについて解説します。
この記事でわかること
- 税理士事務所のホームページになぜSEO対策が必要なのか
- 税理士事務所のホームページで講じるべき基本のSEO対策
- SEO対策を講じる際に注意すべきポイント
税理士事務所がSEO対策をすると得られるメリット
そもそも、なぜ税理士事務所のホームページにSEO対策が有効なのか理解できない方もいらっしゃるでしょう。そのような方のために、まずはSEO対策で得られる効果について解説します。
新規顧客の獲得と認知度向上
現在、顧客の多くはインターネットの検索エンジンやSNSの検索機能を使って商品やサービスの事前情報を集めています。税理士事務所を利用しようとしている顧客も、例外ではありません。
SEO対策を行い、検索結果の上位に表示されるようになれば、それだけで新規顧客の確保につながります。オンラインでの露出も増えるため、広告費をかけずに事務所の認知度を高める効果も期待できます。
コストを抑えた宣伝効果
SEO対策は知識さえあれば基本的な内容は自社でも対応可能です。ネット広告のように出稿料などのコストがかかりません。正しいやり方で対策すれば、コストを抑えつつ高い宣伝効果を得られます。
継続的な運用によって安定した集客効果が期待できるため、ランニングコストもほとんどかかりません。新規顧客を呼び込みたいが、宣伝に予算を割けないなどの場合に非常に有効です。
同業他社への優位性のある差別化
検索結果で上位表示されるには、正確な情報が記載されている必要があります。検索結果で事務所ホームページが上位表示されるようになれば、それだけで顧客は信頼感を覚えます。
ほかの事務所に対する優位性を確保できるのは、大きなメリットです。優位性に加えてほかの事務所にはない特長をアピールできれば、差別化にもつながります。税理士事務所の信頼性や集客力を高めたい場合にも、SEO対策は有効です。
税理士事務所がまずチェックしたいSEO対策
コストをかけずに集客力を高められるSEO対策は非常に魅力的ですが、まず何から取りかかればいいかわからない方もいるでしょう。次は税理士事務所がすべきSEO対策の基本を解説します。
まず以下の内容がきちんとできているかチェックするところからはじめてください。
タイトルタグの最適化
タイトルタグは検索結果に表示されるページのタイトルです。SEOにおいてタイトルタグは重要な要素で、キーワードを含みつつ適切にページ内容を表現していなくてはなりません。
以下の図は税理士事務所の主なページとタイトルに必要なキーワードをまとめたものです。
| 項目 | 必要なキーワード |
|---|---|
| トップページ | 地域名事務所名得意分野 |
| サポートページ | 具体的なサービス内容サービス内容の特徴 |
タイトルタグは55〜60文字程度に収めるよう推奨されています。重要な情報は目に留まりやすい前半に配置しましょう。後半が省略されてもどんなページかわかるような内容を意識するのがポイントです。
ディスクリプションの最適化
ディスクリプションとは「メタディスクリプション」と呼ばれるもので、検索結果でタイトル下に表示される文章です。
顧客となる可能性のある読者がこの部分を読んだときに、表示されたページ内容が分かるよう簡潔に要約する必要があります。税理士事務所の場合、以下のような内容を含めて記載できているかをチェックしましょう。
- 提供サービスの具体的な内容
- 事務所の特徴や強み
- 対象となる顧客層
- 問い合わせや相談・ページの閲覧を促す呼びかけ
ディスクリプションは120〜160文字程度に収めることが推奨されています。対策ではすべての文章が表示されるよう、120文字前後に収めるのが一般的です。作成や改善の際は、顧客や読者を意識した内容を心がけましょう。
適切な内部リンク
SEOでは文章だけでなくサイト内のリンクが適切に配置・機能するかもチェックされています。コラムなどに関連するコンテンツがあれば、その両者をリンクさせておきましょう。
内部リンクが適切に配置されていると、顧客が気になった内容を次々とチェックできるようになります。サイトの回遊性を高める効果も期待できます。
検索エンジンにサイト構造の理解を促す効果もあるため、リンクはできるだけ設置しましょう。
チェックの際はサイトマップが作成され、すべての重要ページに適切なリンクが貼られているかをまずチェックしてください。チェック後は、そのリンクがきちんと機能しているかを調べましょう。
サイトエラーの調査と改善
閲覧できないページやページの読み込みが遅いなどのサイトエラーは、SEOにおいて低評価の原因になるだけでなく、顧客や読者の離脱につながります。定期的にサイトをチェックし、必要に応じて改善しましょう。
以下のツールを使うのもいい方法です。
- Google Search Console
- Google PageSpeed Insights
エラーのうち、ページの読み込み速度とスマートフォン表示の最適化は重要な要素です。SEO評価と読者の離脱の両方を防ぐためにも、定期的にチェックしましょう。
Googleビジネスプロフィールの最適化
地域特化の検索やマップ検索で上位表示されると、税理士事務所付近に住んでいる顧客の確保につながります。通常の検索エンジンでの上位表示だけでなく、地域特化検索でも上位表示を目指しましょう。
具体的な対策としては、Googleマイビジネスの最適化があります。以下の内容がきちんと登録されているかをチェックしましょう。
- 事務所名
- 住所や電話番号
- 営業時間
- 対抗可能サービスの内容
- 事務所の写真やロゴの掲載
- 顧客先からのレビュー獲得と適切な返信
写真やロゴは低画質だと低評価につながるため、撮影や作成の際は注意してください。また、これらの情報をホームページでも統一するのも重要なポイントです。
著作権情報の明記と構造化データ実装
税理士事務所のホームページでは、コラムなどのコンテンツを掲載する際に法律や本などを用いることもあるでしょう。このとき、引用先や著者情報などを掲載してください。
また、専門的な内容を扱った場合は、コラムなどの最後に執筆または監修した税理士の情報を掲載しましょう。内容の信頼性や専門性をアピールできます。
税理士事務所がSEO対策する際の注意点
SEO対策で失念しがちなのが、読者の存在です。テクニックに集中するあまり、顧客や見込み客になる読者への視点が欠けることがあります。せっかく高評価をもらえるホームページを作っても、これでは意味がありません。
税理士事務所のホームページでSEO対策を実施する際は、以下の2点を欠かさないようにしましょう。
読者が知りたい情報を意識する
完成度の高い内容を掲載しても、読者の悩みや疑問の解決につながらなければ読者は離脱してしまいます。コラムなどホームページに記載する内容を選ぶ際は、読者が知りたい情報やそのキーワードを意識しましょう。
ただコンテンツを作成するのではなく、キーワードからどのような情報を得たいかを想像するのがポイントです。コンテンツ作成の前に、検索から税理士事務所のホームページにたどり着いた読者の気持ちに立って考えてみましょう。
業務から得た一次情報を活用する
SEOの評価では、一次情報やオリジナリティが高く評価されます。読者も税理士事務所について検索する場合、一次情報を求めての場合がほとんどです。コンテンツを作成する際は、業務から得た情報を積極的に活用しましょう。
たとえば確定申告などの書類整理のテクニックや、節税対策で実際にとった手法など、プロならではの情報は読者にとっても有益性の高い情報です。
現場で活躍しているからこそ得られる情報は、個人情報などに触れない程度に盛り込んでください。
SEO対策を煩雑に感じるならプロに依頼しよう
ここまで税理士事務所のホームページがやるべきSEO対策について解説しました。内容を読んだ方の中には、これらの作業を煩雑に感じる方もいるでしょう。
そのような場合に有効なのが、SEOコンテンツ作成やホームページ管理の代行業者です。
SEOコンテンツ作成やホームページ構築・管理を代行している業者に依頼すれば、ホームページにあわせて適切な対策を講じます。時間や労力をかける必要もありません。
対策したいけど難しい場合は、プロの手を借りることも視野に入れてください。
SEO対策は税理士事務所の集客において重要なポイント！
SEO対策はホームページを用いた集客において重要な要素です。ホームページやコンテンツ作成時はもちろん、運営中も定期的に対策できているか確認する習慣を身につけましょう。
また、自分で対策するのが難しい場合は、コンテンツやホームページ作成・管理を代行する業者の利用もご検討ください。
