知念実希人のおすすめ小説6選！評判のミステリーをピックアップ

医師として活躍する一方、推理小説家としての手腕にも定評がある知念実希人。

医療ミステリーで有名ですが、そのほかにもファンタジーやヒューマンドラマなど、数多くの名作を書いています。

そこで今回は、知念実希人の小説の中から、高い読みやすさを誇る作品や、人気の高いミステリーやシリーズをご紹介します。

ミステリー好きの方は、ぜひ参考にしてみてください。

「知念実希人」とはどんな人？

知念実希人は1978年、沖縄県南城市に生まれ、多作な作家であり、現役の医師でもあります。

東京慈恵会医科大学を卒業後、2004年に医師国家試験に合格し医師に。

日本内科学会認定医となり、2011年に小説『レゾン・デートル』で島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、作家としての活動を開始します。

その後も、2018年に『崩れる脳を抱きしめて』で広島本大賞・沖縄書店大賞、2019年に『ひとつむぎの手』、2020年に『ムゲンのi』で本屋大賞にノミネートされるなど、数々の作品賞を獲得しています。

現在も、西東京市にある父親の診療所で週1日医師として勤務する傍ら、週5日は執筆活動に専念する知念実希人は、小説家でありながら医師としても活躍しています。

知念実希人作品の特徴や魅力

知念実希人の作品は、医学の専門知識を取り入れた医療ミステリーが多いのが特徴です。

医療現場のリアルな描写と、医学知識を駆使した展開が高く評価されています。

また、ファンタジー、ロマンス、ドラマなど、定番のジャンルにとらわれない作家でもあります。

主人公が苦悩に立ち向かう姿は、読者の共感を呼び、作品の大きなテーマとなっているのも魅力。

医学的なおもしろさだけでなく、読者に「この先どうなるんだろう」と思わせるストーリーを得意とし、ハイペースで作品を発表しています。

知念実希人のおすすめ小説6選

ここでは、特に有名なミステリーやシリーズをピックアップし、あらすじも含めてわかりやすく解説しています。

ミステリーがお好きな方は、ぜひご覧ください。

レゾンデートル

末期がんの宣告を受けた医師・岬雄貴は、酒浸りの日々を送っていました。

しかし、乱暴な少年に襲われたことがきっかけで、復讐に燃えるようになります。

復讐の現場で、彼は悪名高い連続殺人犯「切り裂きジャック」のカードに酷似したトランプを偶然発見。

ジャックと岬の奇妙な関係が始まります。

知念実希人が見事に書き下ろしたデビュー作。

仮面病棟

ピエロの仮面を着た犯人が、銃で傷つけた被害者の治療を要求して療養型医療施設に逃げ込んできます。

当直バイトとして活躍する医療従事者の速水秀悟は、この窮地に立たされることに。

女を治療し、逃げようとする速水は、病院に隠された謎を知ることになります。

「彼女だけは救う」という誓いのもと、速水は閉ざされた医療施設の中で心理的な闘いに挑みます。

スリラーの不思議な魅力と医療サスペンスのリアルなドラマが融合したこの物語の衝撃の結末とは？

現役医師であり、新進気鋭のミステリー小説家が描く、スリリングな結末にご期待ください。

崩れる脳を抱きしめて

広島出身の研修医・碓氷は、神奈川の病院で研修を行っていました。

そこで、脳腫瘍を患う女性・ユカリと出会います。

ユカリは外界に深い恐怖を感じ、碓氷は過去の苦しみを引きずったままでした。

2人とも心に傷を負いながらも、少しずつ心を通わせていきます。

の研修期間を終えた碓氷のもとに、ユカリの訃報が届くのでした。

「本当に亡くなったのだろうか？」碓氷はユカリの足跡を追って横浜を彷徨います。

驚きや感動を与えてくれる、魅力的な恋愛ミステリーです。

ひとつむぎの手

大学病院で日々精進する平良祐介は、医局の最高権威である赤石教授から、3人の研修医を指導するように指示されます。

3人を入局させれば念願の心臓外科医への道が開けますが、失敗すれば前途多難な事態に見舞われることに。

緊急手術や、患者の世話に明け暮れる日々。

心臓外科医の本当の使命・源流は何なのか。医療小説の傑作です。

ムゲンのi

神経科医の識名愛衣は、「特発性嗜眠症候群」（イレス）と呼ばれる難病の患者3人の治療を担当することになりました。

この病気は、睡眠状態から抜け出せなくなるのが特徴。

しかし、沖縄の霊能力者である祖母の導きにより、マブイグミ（魂の救済）という方法で患者の意識を回復させることができると知ります。

祖母から受け継いだ力を使い、「うさぎ猫のククル」とともにマブイグミに挑んでいきます。

本屋大賞にもノミネートされた大作ミステリー。

硝子の塔の殺人

作家デビュー10周年と実業之日本社創立125周年を記念して書かれた小説。

雪深い森に、燦然と輝く塔がありました。

地上11階、地下1階建ての、ほかに類を見ない壮麗な建造物です。

ミステリを愛する富豪の招きで、探偵・霊能力者・小説家・料理人など個性的な客たちがこの塔を訪れますが、次々と悲劇に見舞われます。

館の主人の毒殺から食堂内の殺人、血で書かれた13年前の事件まで、名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬が謎を追います。

伏線と意外な展開、そして驚愕の結末で読者を魅了した、著者初の本格ミステリ長編。

知念実希人のおすすめ小説を読んでみよう

知念実希人の作品は、3年連続で本屋大賞にノミネートされるなど、高い評価を受けています。

さらに、口コミでも高い評価を得ており、医学的リアリズムと手に汗握るミステリーが融合した彼の作品に魅了される読者は多いです。

ここで紹介した作品は、いずれも広く称賛の声を集めています。

興味を持たれた方は、ぜひ一度ご覧になってみてください。