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綿矢りさのおすすめ作品10選!芥川賞作家の経歴や作風を紹介
2003年、『蹴りたい背中』で史上最年少19歳での芥川賞受賞を果たした綿矢りさ。10代の繊細な心情を鮮やかに描き出す独特の文体と、現代社会を鋭く切り取る視点で、多くの読者を魅了し続けています。この記事では、綿矢りさの経歴と作風を紹介するとともに、初期の代表作から最新作まで、おすすめの10作品を紹介します。
芥川賞作家、綿矢りさの経歴
1984年、京都府に生まれた綿矢りさは、幼少期から読書に親しみ、創作活動への関心を育んできました。京都市立紫野高等学校に通いながら文学の道を志した綿矢りさの経歴とは、どのようなものだったのでしょうか。
作家を志したきっかけ
幼い頃から読書が大好きだった綿矢りさは、高校時代に太宰治の作品に出会い、強い影響を受けます。太宰の作品に魅了され、自身も本格的に創作活動を始めるようになりました。村上春樹や吉本ばなな、田辺聖子らの作品も愛読していたようです。
高校在学中に文藝賞を受賞
2001年に執筆した『インストール』が第38回文藝賞を受賞します。17歳での受賞は史上最年少記録となり、文学界に大きな衝撃を与えました。デビュー作となった本作は、インターネットと現実の狭間で揺れ動く少女の心情を繊細に描き出し、高い評価を得ました。
史上最年少で芥川賞を受賞
文藝賞受賞の後、19歳で執筆した『蹴りたい背中』が第130回芥川龍之介賞を受賞します。この受賞により、芥川賞史上最年少記録を大幅に更新することとなりました。高校生の微妙な人間関係と心の機微を描いた本作は、若い世代の共感を得るとともに、文学界からも高い評価を受けました。
綿矢りさ作品の魅力とは
綿矢りさの作品は、現代社会を生きる若者たちの心情を鋭く描き出している点が大きな魅力です。とくに、10代から20代の女性の繊細な感情や、日常に潜む違和感、人間関係の機微などを、独特の文体で表現しています。また、SNSやインターネットが当たり前となった現代社会における人々の在り方も、重要なテーマとして扱われています。
物語の展開もさることながら、登場人物の心理描写に重点を置き、現代の若者が抱える不安や葛藤を丁寧に描写することで、多くの読者の共感を得ているのです。さらに、シニカルでありながらもどこか温かみのある視点で物語を紡ぎ出す手法は、綿矢作品ならではの魅力といえるでしょう。
読んでおきたい綿矢りさのおすすめ作品10選
10代から現在まで、時代とともに変化する人々の心情を描き続けてきた綿矢りさの作品群から、注目すべき10作品を紹介します。デビュー作から最新作まで、それぞれの時代を象徴するおすすめの作品を紹介しましょう。
『インストール』
主人公の高校生・朝子は、祖父の部屋の大掃除でコンピューターを手にします。ゴミ捨て場で出会った小学生の少年にコンピューターを譲ると、後日、彼の家で風俗チャットのアルバイトを紹介され、働き始めることに。チャットでの出会いや会話が朝子の心に変化をもたらします。
『蹴りたい背中』
理科の授業で仲間外れにされたハツは、同級生のにな川が読む雑誌のモデルに会ったことがあると話します。ハツはにな川の熱烈なファンぶりに興味を持ちますが、彼が作ったモデルのアイドルコラージュを見つけ、衝動的ににな川を蹴り倒します。10代の男女の微妙な心理が見事に描かれた作品です。
『勝手にふるえてろ』
恋愛経験のない26歳の主人公・良香は、中学時代に片思いをしていた一宮(イチ)との「脳内恋愛」を楽しんでいました。しかし、思いがけない交際の申し込みや、自宅での小火騒ぎにより考えが変化し、ある行動を起こし、ストーリーは展開していきます。
『ひらいて』
主人公・木村愛は同級生の男の子に恋愛感情を抱きますが、彼には恋愛関係のある彼女がいることを知ります。「狂気だけど、狂気じゃない」。高校生の持つ若さと情熱、エネルギーにあふれている小説です。
『しょうがの味は熱い』
微妙な年頃の女性の抱える複雑な感情を、独特の文体と軽やかな笑いを持って描いた連作集です。『しょうがの味は熱い』『自然に、とてもスムーズに』の2作品を収録。迷える男女に共感を呼ぶ作品です。
『夢を与える』
チャイルドモデルから芸能界入りをした主人公・夕子。とある出来事をきっかけにブレイクしますが、思いがけない展開が夕子を待ち受けているのでした。少女の成長が胸に響く一冊です。
『かわいそうだね?』
緊急事態が起きたとき、彼は私と元彼女、どちらを優先するのか? 28歳の主人公・樹理恵は、彼の優しさに直面するも、複雑な思いが巡ります。女性ならではの視点で人間関係を描く、綿矢りさの新境地ともいえる作品です。
『手のひらの京』
31歳の長女・綾香は結婚に焦り、次女・羽依は上司と恋仲に。三女・凜は京都を離れる決意を秘めています。奥沢家三姉妹の日常を通じて、京都の四季と家族の絆を描く、珠玉の作品です。
『生(き)のみ生のままで』
『チベット死者の書』からタイトルの着想を得たという、女性同士の恋愛を描いた長編小説。鮮烈でありながらナチュラルに恋愛と向き合う、斬新な同性恋愛小説です。
『パッキパキ北京』
コロナ禍の北京で単身赴任中の夫と暮らすため渡中した主人公・菖蒲。隔離生活を乗り越え、中国の食文化や春節を堪能し、街の交通事情や現地の人々の生態を観察していきます。著者の経験に基づいた、痛快な異文化体験小説です。
綿矢りさのおすすめ作品に触れてみよう
綿矢りさの作品は、現代社会を生きる若者の心情を鮮やかに描き出す優れた文学作品として高い評価を受けています。デビュー作から最新作まで、それぞれの時代における若者の心情や社会の姿を映し出す鏡のように読まれ、読者に新たな視点と気づきを与えてくれているといえるでしょう。
今回紹介した10作品は、綿矢りさの文学に触れることのできる代表的な作品ばかりです。ぜひ手に取って、独特の世界観と繊細な心理描写をお楽しみください。