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京極夏彦のおすすめ作品10選!妖しげな世界観と緻密な伏線が織りなす物語が魅力
京極夏彦の作品は、日本の妖怪やオカルト、SF、時代物、ミステリーなど作品によって要素を組み合わせているのが特徴です。不気味で妖しげな世界観があります。国語辞典よりも分厚い、長編の作品が多いのも特徴。緻密に構成された伏線が回収されていくストーリーに引き込まれ、長くても一気に読んでしまう読者も多いようです。
この記事では、京極夏彦のおすすめ作品10選を紹介します。
京極夏彦とは
京極夏彦とはどのような作家なのでしょうか。作風や経歴を見てみましょう。
妖怪やオカルトとミステリーが溶け合う独特の世界観
京極夏彦作品は妖怪、オカルト、ミステリー、時代物など複数の要素の掛けあわせが多いのが特徴です。いずれの作品にも、不穏で怪しげな独特の空気感が漂うのが特徴。文体はリズミカルな印象が強く、登場人物たちの会話は小気味良く進みます。中には1000ページを超えるような分厚い本が多いですが、先が気になる構成で次々とページをめくってしまいます。
妖怪好きでデザイナーでもある京極夏彦の経歴
京極夏彦はグラフィックデザイナー、広告代理店勤務などを経て、デザイン会社を立ち上げます。仕事の間の暇な時間に、自身初の小説を書き上げ編集社に持ち込みました。作品を持ち込まれた編集者が予想外に読みふけるほどだった『姑獲鳥の夏』が、のちのデビュー作に。
『ゲゲゲの鬼太郎』や自身の小説のアニメ化作品では、キャラクターの声優を務めたことも。公の場では、和服で指ぬき手袋の出で立ちが京極夏彦のお決まりの姿となっています。直木賞他、受賞作も多い作家です。
京極夏彦作品おすすめ10冊
京極夏彦の作品には「百鬼夜行」「巷説百物語」「江戸怪談」「書楼弔堂」シリーズなど人気のシリーズが複数あります。ここでは各シリーズの中でとくに人気の高いものや賞を受賞したもの、シリーズ化してはいないながらも印象深い作品などを紹介。人物像やエピソードは、史実とフィクションの区別が曖昧になるほど違和感なく描かれています。
魍魎の匣
駅でホームに突き落とされ電車に轢かれた少女は、箱のような外観の研究所に搬送されます。厳重に警備された研究所から、突如姿を消す少女。同じ頃、八王子では連続バラバラ殺人事件が。探偵や小説家、編集者など違う立場の人間が追ううちに、2つの事件の関係性が見えてきます。「憑き物落とし」の京極堂の元に、事件の真相を追うメンバーが集まり、事件は解決へと進みます。
「百鬼夜行」シリーズの2作目となる作品は作者のデビュー作「姑獲鳥の夏」に続いて人気の高い作品。映画化、アニメ化もされました。
後巷説百物語
直木三十五賞を受賞した作品。時代小説「巷説百物語」シリーズの第3作目です。警視庁一等巡査の矢作ら4人が怪事件を解決を試み、シリーズ前作の登場人物の晩年の姿である一白翁に相談を持ち掛けます。一白翁が過ぎし日に体験してきた不思議な体験談を回想する形で進む物語。シリーズの作品ごとに時代背景が進むため、第1作目から読むと、登場人物の関係など感慨深く感じる読者も多いようです。
書楼弔堂 待宵
歴史上の著名な人物たちが本を求めて訪れる書店「書楼弔堂」。書店を舞台に、時代をスライドしながら進む「書楼弔堂」シリーズの三作目です。本作の時代設定は明治30年前後。迷いながら生きる人々に、店主の弔堂が巡り合うべき本を結びつけていきます。
死ねばいいのに
亡くなったアサミの関係者を訪ねてまわる主人公、ケンヤ。アサミは何を考えていたのか、なぜ死ななければならなかったのか。不倫相手、隣人、愛人、母親、刑事にアサミのことを尋ねても、出てくるのは自分の話ばかり。不幸を嘆き、なんでも人のせいにする人間の愚かさや醜さが描かれています。
真実とは、正義とは、幸せとは何かを読後に考えさせられる作品です。
ヒトごろし
新選組・副長の土方歳三を主人公にした本格的な歴史小説です。幼い頃に見た光景に魅了され、人を殺したいがために新選組を作ったという設定で物語が展開します。1000ページを超える本作は、辞書よりも分厚く、読む前から迫力を感じるほど。それでいて、ページをめくる手がとまらず、読後は達成感を覚える読者が多いようです。
嗤う伊右衛門
『四谷怪談』を作者の解釈によりアレンジして書かれた物語です。元は妻のお岩を裏切る設定の伊右衛門を、真面目で不器用な男として描きます。伊右衛門と岩の、悲しくすれ違う愛と狂気の物語です。幽霊や妖怪などを登場させずとも、人間の情念や愛憎を丁寧に描くことで、読者を恐怖へと誘います。
覘き小平次
幽霊役者の小平次は、幽霊芝居をする時以外は押し入れに潜み、隙間から妻のお塚を覗き見る生活をしています。そのような小平次を愛しているお塚。2人の周りで騒ぎ立てる他の登場人物たちと、不気味に闇に潜んで暮らす小平次とのコントラストが独特です。リズム感のある文体で書かれた、変で究極、そして悲しい愛の形。
山東京伝の物語をベースに執筆された本作は山本周五郎賞を受賞しています。
豆腐小僧双六道中ふりだし
妖怪「豆腐小僧」がアイデンティティを探して旅に出ます。落語調で語られる物語を読み進めるうち、「豆腐小僧」の愛らしさにとりこになってしまいます。「豆腐小僧」が出会う他の妖怪たちを通して、哲学を感じる読者も。くすっと笑えてほのぼのした気持ちになれる1冊です。
ルー=ガルー
近未来の世界を舞台にしたSFミステリー小説。携帯端末に監視された世界で、リアルなコミュニケーションを知らない少女たち。無機質で安全だったはずの世界に、少女たちを襲う殺人鬼が現れます。閉じた世界から飛び出し、自由になるべく少女たちが戦う物語。続編も出版されています。
南極
通称・暖簾禿げの南極夏彦という作家が主人公のギャグ小説です。赤塚不二夫など人気漫画家とのコラボレーションも。『ガスノート』『探偵がリレーを』など有名な作品をパロディ化するなど言葉遊びやギャグが詰まった、他の小説とは作風が異なる1冊です。
京極夏彦の妖しさとミステリーが融合する世界観を楽しもう
京極夏彦は、妖しさやミステリー、時代物などが融合した独特の世界観が特徴の作家です。おどろおどろしいテーマが、作者のリズミカルな文体で描かれることで、長編の作品であっても読み進めたくなる魅力的な作品に。妖しい世界観に入り込む体験と、分厚い小説を読み終える達成感をぜひ味わってみてください。