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疫病神シリーズの読む順番|全7作の刊行順と映画『国境』の原作、文庫・電子の一覧【2026年10月】

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疫病神シリーズは、黒川博行の長編シリーズです。建設コンサルタントの二宮啓之と、ヤクザの桑原保彦の2人が、金と利権のからんだトラブルに首を突っ込んでいきます。読む順番は刊行順で、1作目は『疫病神』(1997年)。第151回直木賞を受賞した『破門』は5作目にあたります。

2026年10月時点の既刊は長編7作で、最新作は2018年の『泥濘』です。2027年2月26日には、2作目『国境』を原作にした映画(監督・井筒和幸、主演・伊藤英明と染谷将太)の公開が予定されています。この記事では、全7作の刊行順と今手に入る文庫のレーベル、映像化の原作、電子書籍とAudibleの有無を整理します。結末には触れていません。

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目次

疫病神シリーズ全7作の一覧【刊行順・2026年10月時点】

順番作品単行本文庫(現行)題材
1疫病神1997年・新潮社角川文庫(2014年)産業廃棄物処理場の利権
2国境2001年・講談社文春文庫・上下(2014年)詐欺師を追って北朝鮮へ
3暗礁2005年・幻冬舎幻冬舎文庫・新装版上下(2024年)運送会社の裏金
4螻蛄2009年・新潮社角川文庫(2015年)宗教団体のスキャンダル
5破門2014年・KADOKAWA角川文庫(2016年)映画の出資金の持ち逃げ(直木賞)
6喧嘩2016年・KADOKAWA角川文庫(2019年)議員秘書と極道の利権
7泥濘2018年・文藝春秋文春文庫(2021年)歯科医院の診療報酬不正

表の作品名を押すと、下の作品紹介と購入先に移動します。単行本の版元は作品ごとに違い、今流通している文庫も角川文庫・文春文庫・幻冬舎文庫の3つに分かれています。レーベルごとに棚が分かれている書店では、1作目の隣に2作目が並んでいないことがあるので、上の表のレーベル名で探すと見つけやすくなります。読みは『螻蛄(けら)』『喧嘩(すてごろ)』『泥濘(ぬかるみ)』です。

疫病神シリーズとは|建設コンサルタントとヤクザが組む長編シリーズ

1作目の紹介文では、建設コンサルタントの二宮がトラブルに巻き込まれ、巨額の利権がからむ局面で「桑原というヤクザ」と共闘することになる、と書かれています。版元の文藝春秋は2人を「疫病神」コンビと呼んでいます。

毎回の題材は、産業廃棄物処理場、宗教団体、映画製作への出資、診療報酬の不正受給など、作品ごとに違います。1冊ごとに別の事件を追う長編なので、どこから読んでも筋は追えます。そのうえで、2人の関係や桑原の組での立場は巻を追うごとに積み重なっていきます。

主な登場人物

  • 二宮啓之(にのみや けいすけ)… 建設コンサルタント。トラブルの入口になることが多い
  • 桑原保彦(くわはら やすひこ)… 二蝶会のヤクザ。2作目『国境』の紹介では「二蝶会幹部」

疫病神シリーズの読む順番は刊行順

おすすめの順番は、刊行順の『疫病神』→『国境』→『暗礁』→『螻蛄』→『破門』→『喧嘩』→『泥濘』です。

最初の1冊は『疫病神』

KADOKAWAは『疫病神』を「最凶コンビ結成!」「シリーズ第1弾」と紹介しています。2人が組むきっかけが描かれるのはこの1作目なので、初めて読むならここからが確実です。

『破門』『喧嘩』『泥濘』は続けて読む

5作目の『破門』から7作目の『泥濘』までは、前の作品の結果を受けて、桑原の組での立場が変わっていきます。6作目『喧嘩』の紹介文も、『破門』のあとの桑原を前提に書かれています。この3作は特に、順番を入れ替えずに読むほうがわかりやすくなります。

直木賞の『破門』から読み始めてもいい?

『破門』から読み始めても、その巻の事件は追えます。ただ、2人の掛け合いの土台や、桑原が属する二蝶会の人間関係は1作目から続いています。直木賞作から読みたい場合も、『破門』を読み終えたら1作目に戻り、刊行順に追いかけるとつながりを拾いやすくなります。

疫病神シリーズ全7作のあらすじ【刊行順・ネタバレなし】

『疫病神』|産業廃棄物処理場の利権で2人が出会う第1作(1997年)

建設コンサルタントの二宮が、産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれます。巨額の利権がからむなかで手を組むことになったのが、ヤクザの桑原でした。

単行本は1997年に新潮社から出ました。今流通している文庫は2014年12月の角川文庫版(496ページ)です。

『国境』|詐欺師を追って北朝鮮へ渡る第2作。映画『国境』の原作(2001年)

二宮は重機の輸出話で、桑原は組の若頭がカジノ建設の投資話で、それぞれ詐欺に遭います。2人は仕組んだ男を追って北朝鮮の平壌に降り立ちますが、待っていたのは厳しい監視でした。

文春文庫は上下2冊(2014年12月)。2027年2月26日公開予定の映画『国境』の原作です。

『暗礁』|運送会社の裏金を追う第3作(2005年)

大手運送会社の裏金をめぐって、2人が沖縄まで動く長編です。

幻冬舎文庫から2024年10月に新装版の上下2冊が出ています。

『螻蛄』|信者500万人の宗教団体のスキャンダルを狙う第4作(2009年)

信者五百万人を抱える宗教団体のスキャンダルに、二宮と桑原が金の匂いを嗅ぎつけます。相手は宗教団体だけでなく、腐敗した刑事や新宿の極道にも広がります。

文庫は2015年11月の角川文庫版で、672ページ。上下巻に分かれていない文庫のなかでは、シリーズでいちばん厚い1冊です。

『破門』|映画の出資金を持ち逃げされる直木賞受賞作(2014年)

映画製作への出資金を持ち逃げされた桑原と二宮が、失踪したプロデューサーを追います。その途中で桑原が本家筋の構成員を病院送りにしてしまい、組同士の問題に発展していきます。

2014年上半期の第151回直木賞受賞作です(日本文学振興会の受賞者一覧)。シリーズで唯一、Audibleでも聴けます。

『喧嘩』|後ろ盾を失った桑原と議員秘書の利権を描く第6作(2016年)

ヤクザがらみの依頼を受けた二宮が、やむを得ず頼ったのは『破門』のあとの桑原でした。議員秘書と極道が食い合う大きな利権に、桑原が乗り込んでいきます。

読みは「すてごろ」。文庫は2019年4月の角川文庫版です。

『泥濘』|歯科医院の診療報酬不正と府警OBを追う第7作(2018年)

歯科医院による診療報酬の不正受給事件で、大阪府警OBら11人が逮捕され、8人が不起訴になります。事件の背後に「白姚会」の存在を嗅ぎつけた桑原は、二宮を連れて動き出します。

読みは「ぬかるみ」。2026年10月時点でシリーズの最新作で、文庫は2021年6月の文春文庫版です。

映画『国境』は第2作が原作|2027年2月26日公開予定

映画『国境』の公開日・監督・キャスト

映画『国境』は2027年2月26日の公開予定で、製作・配給はK2 Picturesです(映画『国境』公式サイト)。監督は井筒和幸、脚本は吉田康弘。桑原を伊藤英明、二宮を染谷将太が演じます。原作はシリーズ2作目の『国境』で、騙し取られた金を取り返すため、2人が北朝鮮に入る筋立てです。

映画の前に原作を読むなら、2人の出会いが描かれる1作目『疫病神』と、原作の『国境』(文春文庫・上下巻)の2作です。

これまでの映像化は『破門』と『螻蛄』

作品形式公開・放送桑原/二宮原作
破門(疫病神シリーズ)ドラマ(BSスカパー!)2015年北村一輝/濱田岳破門・疫病神
螻蛄(疫病神シリーズ)ドラマ(BSスカパー!)2016年北村一輝/濱田岳螻蛄
破門 ふたりのヤクビョーガミ映画(松竹)2017年1月佐々木蔵之介/横山裕破門
国境映画(K2 Pictures)2027年2月26日予定伊藤英明/染谷将太国境

映画化された小説をほかにも探している場合は、映画化された小説のおすすめも参考にしてください。

疫病神シリーズは電子書籍とAudibleで読める?

Kindle版は7作すべてで配信されています(2026年10月時点)。『疫病神』と『螻蛄』のKindle版は、角川文庫ではなく新潮文庫版です。紙と電子でレーベルが違うので、購入先で版元名が表と違っていても同じ作品です。

Audibleで聴けるのは『破門』だけです(朗読・小川輝晃)。直木賞受賞作を音声で聴きたい人は、Audibleで聴ける直木賞受賞作の一覧も参考にしてください。

編集長のひとこと:映画の前に読むなら、1作目と2作目の2冊で足りる

田中寛大

映画化されたシリーズを原作から読むときは、映画と同じ書名の巻から入るより、1作目に戻ってから映画の巻まで読むほうが、人物の関係を追いやすいと考えています。疫病神シリーズで映画になるのは2作目の『国境』なので、遠回りは1冊分で済みます。

注意したいのは、文庫のレーベルが3つに分かれていることです。『疫病神』は角川文庫、『国境』は文春文庫で上下巻なので、映画の前に読むなら「角川1冊・文春2冊」の3冊をそろえることになります。公開日は2027年2月26日です。

そのあと続きを読むなら、5作目『破門』から7作目『泥濘』までは間を空けずに読むことをおすすめします。桑原の立場が前の作品の結果を引き継いで動いていくので、続けて読むほうが変化を追えます。

疫病神シリーズについてよくある質問

疫病神シリーズは何作まで出ていますか?

2026年10月時点で長編7作です。1997年の『疫病神』から、2018年の『泥濘』(文庫は2021年・文春文庫)までが刊行されています。

疫病神シリーズはどれから読めばいいですか?

1作目の『疫病神』(角川文庫)からです。二宮と桑原が組むきっかけが描かれているので、刊行順に『国境』『暗礁』『螻蛄』『破門』『喧嘩』『泥濘』と進むのがいちばん迷いません。

直木賞の『破門』は何作目ですか?

5作目です。2014年上半期の第151回直木賞を受賞しました。『破門』から読み始めてもその巻の事件は追えますが、6作目『喧嘩』と7作目『泥濘』は『破門』の結果を受けて話が進みます。

映画『国境』の原作は何作目ですか?

2作目の『国境』(文春文庫・上下巻)です。映画は2027年2月26日の公開予定で、監督は井筒和幸、桑原を伊藤英明、二宮を染谷将太が演じます。

疫病神シリーズの新刊は出ていますか?

2026年10月時点で、8作目の刊行は発表されていません。2026年8月に新潮社から出た黒川博行の『流砂』は、刑事が主役の警察小説で、版元の紹介に疫病神シリーズの表記はありません。シリーズの最新作は『泥濘』のままです。

疫病神シリーズはAudibleで聴けますか?

2026年10月時点でAudibleにあるのは『破門』だけです。ほかの6作は紙の文庫か電子書籍で読むことになります。

まとめ|疫病神シリーズは『疫病神』から刊行順に

疫病神シリーズは長編7作で、読む順番は『疫病神』から始まる刊行順です。直木賞の『破門』は5作目で、『破門』『喧嘩』『泥濘』の3作は続けて読むと桑原の立場の変化を追えます。

2027年2月26日公開の映画『国境』は2作目が原作です。映画の前に読むなら、『疫病神』と『国境』の2作から始めてください。文庫は角川文庫・文春文庫・幻冬舎文庫に分かれているので、一覧表のレーベル名で探すと見つけやすくなります。

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