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青空文庫おすすめの電子書籍10選!無料で名作を楽しむには?
青空文庫は電子書籍の1つで、誰もが自由に読める書籍をインターネット上に電子データ化して集められているものです。どのように本を選ぶのか、アプリやブラウザからどのように読めばいいのかわからない人もいるかもしれません。本記事では青空文庫の中でもおすすめの書籍を紹介し、無料で読書を楽しむポイントについて解説しています。
青空文庫のおすすめポイント
青空文庫について、どのようなところがおすすめであるのか詳しく解説します。読書が好きな人であれば、試しに利用してみるといいかもしれません。
アプリやブラウザで読める電子書籍
青空文庫はスマートフォンのアプリ、パソコンのブラウザやデスクトップアプリ、電子書籍リーダーなどから読める電子書籍です。読み上げ機能がついたアプリもあります。データはテキストとXHTMLの2種類。書籍代は一切かからないため、無料のビューワーアプリなどを使えば、完全無料です。
著作権切れの名作を鑑賞
どのような書籍を読めるかというと、青空文庫では著作権が切れた作者や翻訳者の書籍、作者が公開を許可した作品などが読めます。小学生から一般向けの作品が幅広く公開され、古来から読みつがれている名作を鑑賞するのにおすすめ。
書籍の検索がしやすい
読みたい書籍の検索は、『作家名』『作品名』『分野別リスト』から検索できます。ビューワーアプリの中には、青空文庫のサイトにアクセスしなくても、『作家名』『作品名』から作品を探せる機能がついたものもありますよ。
『耕作員』参加も可能
青空文庫で書籍を読むだけでなく、ボランティアとして協力するのも可能。自分の気に入った著作権切れの作品を入力したい、校正をしてみたい人は、『耕作員』(ボランティア)として青空文庫側に問い合わせをしてみましょう。担当したい書籍を底本として用意して参加できます。公開中の作品や入力途中の作品なども閲覧できるため、事前に確認してみましょう。
青空文庫のおすすめ名作10選!
青空文庫で読むことが可能な作品を紹介します。海外の小説の翻訳作品を含む、おすすめの名作10選。試しに読んでみてくださいね。
『罪と罰』(ドストエフスキー)
ドストエフスキーの長編小説の名作の1つ。貧乏な大学生のラスコリニコフは、悪質な金貸しの老婆を殺害しました。彼女から取ったお金を世の中のために役立てようとしましたが、偶然居合わせた罪のない彼女の義理の妹を巻き込んで命を奪ってしまいます。
ラスコリニコフは自分よりも窮乏した生活を送る、娼婦が家族をおもいやる生き方に心を打たれて罪の意識に苛まれるように。予審判事と主人公の対決は推理小説のような鬼気迫る様子で進められます。
『文字禍』(中島敦)
1942年発表の短編小説。古代のアッシリアを制定したアッシュールバニパル王は、夜の図書館で闇に紛れて、何者かが話をしているという噂に悩まされていました。これは国王を恨む政敵の声を伝える『文字の精霊』の仕業ではないかと考え、文学博士のナブ・アヘ・エリバ博士に文字の精霊が及ぼす影響について調べるように命令します。
『文字の精霊』がどのように人間に作用するのか、博士は街の人に調査をします。その結果、文字そのものを否定する考えに取り憑かれる博士。国王は納得できません。そのうちに、恐ろしい『呪い』が博士に襲いかかります。
『モルグ街の殺人』(ポー)
エドガー・アラン・ポーによる短編で、史上初の推理小説と伝えられる作品。犯行の解決については、読者に十分な材料が提供されていないという批判もあるようです。
語り手(名前は不明)はオーギュスト・デュパンという、観察力や推理力に優れた男と仲良くなります。ある日、モルグ街で母と娘の殺害事件が起こり、密室に近い状態で迷宮入りとなりました。残虐な殺害方法と、どこの国かわからない謎の言葉が聞こえたという証言、現場での調査からデュパンは事件の奇怪な顛末を導き出します。
『外科室』(泉鏡花)
1895年に発表された短編小説です。明治に書かれた小説で言葉遣いが少し難しく感じられるかもしれません。語り手の画家は、友人の医学士高峰が行う外科手術に立ち会うことになりました。患者は華族の女性、貴船(きふね)伯爵夫人。夫の伯爵や令嬢、身内の侯爵、召使の女性が付いてきて物々しい雰囲気です。
外科室に入った夫人は高峰医師に『麻酔をせずに手術してほしい。』と無理難題を言い出します。どうやら、心に秘めたことがあるようです。親族や召使は慌てだしますが、夫人の決意は固い様子。医師の下した決断は、どのようなものでしょうか。
『白雪姫』(グリム兄弟 訳・菊池寛)
青空文庫では、子供向けの童話も提供されています。大人が懐かしく読み返すのにもいいかもしれません。もとになった底本には、数々の名作を生み出している菊池寛の翻訳した書籍が使われています。優しい口調で幼い子に語りかけるような雰囲気です。
ある国のお妃様が可愛らしいお姫様を生みました。『白い雪のような美しい女性になるように』と願い、白雪姫と名付けられます。お妃様が亡くなった後、美しくても邪悪な心を持った妃が白雪姫の継母となり、姫は憎まれてしまいます。妃は不思議な鏡に『一番綺麗なのは誰か』と問いかけると、鏡は『白雪姫です』と答えるようになったから。姫は継母に命を狙われるようになりました。
『虞美人草』(夏目漱石)
1907年に新聞の連載された小説。主人公の妹、藤尾(ふじお)は悪女ではありますが、周囲を振り回す魅力的な美女として話題になりました。
主人公の甲野欽吾は病気療養をして以来、積極的に人と付き合うのを避けています。継母と異母妹の藤尾は、甲野が財産放棄をするつもりであるのをいいことに、父の遺品の金時計を見せびらかして男性を手玉に取ろうとしているとのこと。母子は甲野を軽んじ、兄の友人と結婚しようと計画している様子です。誘惑される友人達ですが、果たしてうまく行くでしょうか。
『ファウスト』(ゲーテ 訳・森鴎外)
『ファウスト』はドイツの伝説の人物をもとに、書かれた演劇用の台本です。ドイツ語に堪能な森鴎外によって翻訳された作品を底本にしています。古式ゆかしい言葉遣いで、時代を感じさせますね。
学問を修めたファウスト博士は、学ぶべきことを極めても満足できず絶望を感じています。悩める博士のもとに、悪魔メフィストフェレスがやってきて、充実した生活をもたらすと約束。その代わり死後は、悪魔に仕えてもらうという契約を結びます。博士は若返り、グレートヒェンという若い女性と引き合わせられました。
『源氏物語』(紫式部 訳・与謝野晶子)
平安時代の作品をそのまま読もうとするのは、非常に難しいでしょう。青空文庫では現代語に訳された『源氏物語』の作品も紹介されています。歌人の与謝野晶子の訳はわかりやすく、人の心の細かい動きもくみ取れるような雰囲気で描写されているのが特徴です。
青空文庫所収の『源氏物語』は、『宇治十帖』を含む全54帖(本文の記載がない『雲隠れ』を含む)。1帖『桐壺』~54帖『夢浮橋(ゆめのうきはし)』まで、主人公の光源氏の生涯、世間には光源氏と女三の宮の息子とされる薫大将(かおるだいしょう)を主人公にした宇治十帖を読み通せます。
『ルバイヤート』(ハイヤーム)
『ルバイヤート』は、数学や天文学の学者で詩人、オマル・ハイヤーム作の4行詩。青空文庫では、普段なかなか触れられないペルシャの詩の訳も読めますよ。日本語訳の前書きでは、フィッツジェラルドの英語訳で、各国に知られるようになったことが紹介されています。
閉鎖的な宗教観を批判的に見ている表現があり、周囲との軋轢を避けるために、ハイヤームは『ルバイヤート』が広く出回らないよう配慮したところがあるといわれているようです。『美味しい酒を墓石にかけてほしい』、『お酒で湯灌をしてほしい』という記述も見られ、お酒好きな人にとっては親近感を覚えるかもしれませんね。
『注文の多い料理店』(宮沢賢治)
1924年に自費出版された短編小説。国語の教科書でもおなじみの作品かもしれません。世の中に貧富の差がある中、都会の裕福な青年が狩りに出向き、ごちそうを食べようとするような姿を批判的に見ているような作者の視線が感じられます。
東京から地方に狩りに出向いた二人の青年。ガイドの猟師とはぐれ、連れていた猟犬は異様な死に方をしても、獲物の話や、金銭的な損失を惜しむような気持ちしかありません。そんな彼らの前に、『西洋料理店 山猫軒』と書かれた店が現れます。店舗の中には『注文の多い店ですが、ご承知ください』というような札があり、妙な指示が次々と…。
名作を楽しみたい人に青空文庫がおすすめ
読書好きの人はいろいろな本を楽しみたくても、本代がかさむことや保管スペースが十分に取れないことに悩んでいることも少なくありません。青空文庫は、作者や翻訳者の著作権が切れている作品が集められていて、アプリやリーダーで基本的に無料で読めます。古くから読みつがれている名作を楽しみたい人に、青空文庫はおすすめの電子書籍です。