角川文庫は、日本を代表する文庫レーベルです。幅広いジャンルを取り揃えており、大きくの読書ファンから愛されています。
この記事では、角川文庫のおすすめ作品を紹介します。学生から大人まで楽しめる小説をラインアップしたので、ぜひ選書の参考にしてください。
目次
角川文庫とは?
角川文庫は、株式会社KADOKAWAが発行している文庫レーベルです。 「文庫レーベル」とは出版社における書籍のブランド名を指します。
角川文庫はメディアミックスが盛んで、古典文学だけでなくエンターテイメント性の高い作品も多いことが特徴です。長い歴史を持ちながら、新しい書籍の在り方を追求しているレーベルのひとつと言えるでしょう。
角川文庫の作品選びに迷ったら
幅広いジャンルの作品を取り扱う角川文庫。どの作品を読むか迷った場合、下記のポイントを参考にしてください。
ベストセラー小説を読もう
角川文庫は、多数の名作を揃えているレーベルです。まずは大ヒットした小説を手に取ってみましょう。
「自分の生まれた年のベストセラー作品」といった探し方ができるのも、歴史の長い角川文庫ならでは。世代を超えて愛される数多くの名作を楽しみましょう。
映画化・アニメ化作品を読もう
メディアミックスが盛んな角川文庫は、映像作品の原作(またはノベライズ作品)を多く取り揃えています。選書に迷ったときは、映像化された作品を選んでみましょう。原作オリジナルの設定や書下ろしが収録されている場合もありますので、ぜひお手に取ってみてください。
角川文庫のおすすめ10選
角川文庫のおすすめ作品を紹介します。
「サマーウォーズ」岩井恭平
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2009年に公開された大ヒット映画のノベライズ版です。
主人公の健二は、数学しか取り柄のない高校二年生。ひょんなことから憧れの先輩・夏希に「婚約者のフリをして欲しい」と頼まれます。向かった先で待ち受けていたのは、室町時代から続く戦国一家の大家族でした。世界の危機に立ち向かう少年の勇気と家族の絆の物語です。
「ダ・ヴィンチ・コード」ダン・ブラウン
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アメリカの小説家ダン・ブラウンのベストセラー小説です。世界的にヒットし、2006年には映画化されました。
殺されたルーブル美術館の館長。その遺体の周りには多くの暗号が残されていました。宗教象徴学教授のロバート・ラングドンは事件解決のため、暗号解読官ソフィー・ヌヴーと協力し調査を開始します。そのさなか、2人は次々に歴史の真実に直面することになり───。
一度読んだら忘れられない、傑作推理小説です。
「バッテリー」あさのあつこ
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児童文学を代表する作品のひとつです。映画、テレビドラマ、テレビアニメなどさまざまな媒体で映像化されています。
孤高の天才投手・原田巧と、捕手としてバッテリーを組むことになった永倉豪。ひたむきに野球に打ち込む二人の青春が描かれています。スポーツ小説でありながら、思春期の複雑で繊細な心の内側にも触れている作品です。シリーズ作品ですので、世界観に没入したいという方にもおすすめ。
「グラスホッパー」伊坂幸太郎
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2004年に角川書店から発刊、2007年に文庫化されました。
恋人を事故で亡くした鈴木は、その事故が意図的なものであることを知り、復讐のため裏社会に潜入を決意。しかし、ターゲットの死で嘘がばれ、命を狙われることになってしまいます。サスペンス、コメディ、オフビートなど多くの要素を含むハードボイルド小説です。テンポよく読めるので、読書に慣れていない方にもおすすめの作品。
「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦
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第20回山本周五郎賞受賞、並びに2007年本屋大賞2位に選ばれた大ヒット小説です。2017年にアニメ映画化されました。
主人公の男子学生「先輩」と、その後輩である「黒髪の乙女」の語り口調で編成されている本作。なんとか彼女に振り向いてもらうために悪戦苦闘するラブコメディ小説です。現実と不思議な世界観が交差する独自のストーリーは、多くの読者を魅了しました。個性的な登場人物から目が離せない作品です。
「ナミヤ雑貨店の奇蹟」東野圭吾
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東野作品史上、もっとも泣ける感動作と謳われる作品です。2017年に映画化され大ヒットしました。
悩みを聞いてくれる不思議なお店「ナミヤ雑貨店」を軸に、心温まる珠玉の連作が5篇収録されています。時空を超えてそれぞれの物語が重なったとき、涙が止まらなかったという声も。ほっと癒されたい方におすすめの傑作小説です。
「老人と海」ヘミングウェイ
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20世紀アメリカの作家、アーネスト・ヘミングウェイによる小説です。多くの日本語訳版が出版されていますが、角川文庫から2024年に「新解釈」として発刊されました。
キューバの老漁師が巨大な魚を捕まえようと命をかけて奮闘する様子を描いた本作は、孤独、誇り、自然との戦いを真摯に表現しています。発表から70年以上経過した現代でも高く評価されており、歴史的に名を残す作品となりました。角川文庫から出版された「新解釈」版では、より原作に近い臨場感を楽しめます。
「エミリの小さな包丁」森沢昭夫
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2016年に角川書店より発刊、2019年に文庫化されました。
恋人に振られ、職業もお金も居場所もすべて失った25歳のエミリ。10年以上連絡を取っていなかった母方の祖父のもとで暮らすうちに、段々と大切なことに気が付き始めます。人々の繋がりと心の再生を丁寧に描いた、心温まる感動小説です。
「民王」池井戸潤
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テレビドラマ化され話題となったポリティカルコメディー小説です。2021年に続編も刊行されています。
ある日突然人格が入れ替わってしまった内閣総理大臣と大学生の息子。相容れることなく生きてきた親子が少しずつお互いを理解する様子がコミカルに描かれています。政治や社会を痛快に風刺した作風は多くの読者の共感を呼びました。胸がスカッとするような読後感を味わえる作品です。
「君たちは今が世界」朝比奈あすか
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2020年、難関中学校の入試問題に数多く取り上げられたとされている話題の作品です。「学校の先生がいちばん読んでほしい物語」と謳われています。
学級崩壊している6年3組。その様子を映し出した連作短篇で構成される本作は、思春期の複雑な心の内面を繊細かつ真摯に描いています。学校や家庭で悩む子どもたちの葛藤と希望を綴った物語です。十代の方にはもちろん、大人にも読んで欲しいおすすめの一冊です。
角川文庫で自分だけの読書体験をしよう
角川文庫は幅広い世代から愛される歴史の長い文庫レーベルです。多数の本との出逢いができる角川文庫で、自分だけのお気に入り作品を見つけてください。