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八咫烏シリーズの読む順番|全13作の刊行順と時系列、最終巻『玉座の烏』・アニメの原作【2026年9月】

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八咫烏シリーズは、阿部智里の和風ファンタジーです。人間の代わりに八咫烏の一族が治める世界「山内(やまうち)」を舞台に、宮廷の権力争いや、山内の行く末をめぐる謎が描かれます。読む順番は、外伝『烏百花』の2冊も含めた刊行順。作者の阿部智里自身が、初めて読む人には刊行順をすすめています。

2026年9月時点の既刊は13作(本編11作・外伝2作)です。単行本の最新刊は2025年3月の『亡霊の烏』、文庫の最新刊は2026年5月の『望月の烏』。本編の最終巻『玉座の烏』(上下巻)は2026年中に2か月連続で出ると文藝春秋が告知していますが、発売日はまだ発表されていません。この記事では、全13作の刊行順と時系列、巻数の数え方、アニメと漫画の原作、文庫とAudibleの有無までを整理します。結末や登場人物のその後には触れていません。

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目次

八咫烏シリーズ全13作の一覧【刊行順・2026年9月時点】

本編11作と外伝2作を、文藝春秋の刊行順に並べました。単行本・文庫とも文藝春秋から出ています。「文庫」の欄が「未刊」の巻は、2026年9月時点で単行本だけです。

順番作品部単行本文庫
1烏に単は似合わない第一部2012年2014年
2烏は主を選ばない第一部2013年2015年
3黄金の烏第一部2014年2016年
4空棺の烏第一部2015年2017年
5玉依姫第一部2016年2018年
6弥栄の烏第一部(完結)2017年2019年
7烏百花 蛍の章外伝2018年2020年
8楽園の烏第二部2020年2022年
9烏百花 白百合の章外伝2021年2023年
10追憶の烏第二部2021年2024年
11烏の緑羽第二部2022年2024年
12望月の烏第二部2024年2026年5月
13亡霊の烏第二部2025年3月未刊
—玉座の烏(上下巻)第二部・本編最終巻2026年刊行予定(日付未発表)—

13作とも電子書籍版があり、Audible(オーディブル)でも13作すべてが聴けます(ナレーターは全作とも疋田涼子・2026年9月時点)。Audibleには30日間の無料体験があります(無料体験後は月額1,500円・2026年9月時点)。

八咫烏シリーズとは|八咫烏が治める世界「山内」を描く和風ファンタジー

作者の阿部智里は1991年、群馬県前橋市生まれ。早稲田大学文化構想学部に在学中だった2012年、1作目『烏に単は似合わない』で第19回松本清張賞を史上最年少で受賞してデビューしました。2024年にはシリーズで第9回吉川英治文庫賞を受け、同じ年に『烏は主を選ばない』の題でNHKがテレビアニメにしています。シリーズ累計は260万部です(2026年4月の文藝春秋の発表)。

舞台「山内」と主な登場人物

山内は、人の姿にも烏の姿にもなれる八咫烏たちの世界です。宗家が治め、東西南北の四家が有力な貴族として並んでいます。第一部の中心になるのは次の人物です。

  • 若宮:山内を治める宗家の世継ぎ
  • 雪哉:北領の郷長家の次男。若宮に仕えることになる少年
  • 4人の姫:若宮の后候補として、東家のあせび、西家の真赭の薄、南家の浜木綿、北家の白珠が宮中に集まる
  • 澄尾:若宮の護衛

八咫烏シリーズの読む順番は刊行順|作者がすすめる理由

作者の阿部智里は、文藝春秋のサイト「本の話」のコラムで、外伝も含めた刊行順に読むのがいちばん物語を楽しめると書いています。初めて読む人が時系列を優先すると、仕込んだ展開を先に知ってしまうため、すすめられない、という理由です。版元の文藝春秋と、シリーズの公式Xも刊行順をすすめています。

最初の1冊の選び方

  • 初めて読むなら:1作目『烏に単は似合わない』。若宮の后選びに集まった4人の姫の話で、ここから刊行順に進む
  • アニメ『烏は主を選ばない』を見た人:アニメの原作は1〜3作目。続きは4作目『空棺の烏』から
  • 耳で聴きたいなら:Audibleで13作すべてが配信されている

1作目と2作目の関係

1作目『烏に単は似合わない』と2作目『烏は主を選ばない』は、同じ時期の出来事を、后候補の姫たちの側と、若宮に仕える雪哉の側から描いています。1作目で気になった場面が2作目で別の角度から見えてくるので、この2冊は続けて読むのがおすすめです。

外伝『烏百花』を読むタイミング

外伝の短編集は2冊あります。『烏百花 蛍の章』は第一部を読み終えたあと(『弥栄の烏』と『楽園の烏』のあいだ)、『烏百花 白百合の章』は『楽園の烏』と『追憶の烏』のあいだに読みます。どちらも刊行順どおりの位置で、作者のすすめる順番とも同じです。

八咫烏シリーズの時系列|第二部は刊行順とずれる

第一部の6作は、同じ時期を別の側から描いた作品を含みながら、おおむね刊行順に話が進みます。刊行順と時系列が大きくずれるのは第二部です。作者自身が、先のコラムで第二部の時系列を次のように説明しています。

時系列の順作品刊行順作者の説明
1烏の緑羽11若宮の兄・長束の陣営の過去編
2追憶の烏10『弥栄の烏』の後
3望月の烏12『追憶の烏』の後
4楽園の烏8『望月の烏』の後(人間の視点)
5亡霊の烏13『楽園の烏』の後

第二部の1作目『楽園の烏』は、時系列では第二部の後ろのほうに入ります。一方で作者は、『烏の緑羽』には『追憶の烏』のネタバレが含まれるとも書いています。時系列順に読むと先に知ってしまう展開があるので、初めてなら刊行順、2周目に時系列順で読み直すのがおすすめです。

八咫烏シリーズは全何巻?巻数の数え方は3通り

八咫烏シリーズは、どこで見るかによって巻数の数え方が変わります。

  • 外伝を含めた通算:『亡霊の烏』が13巻目(文藝春秋「本の話」の数え方)
  • 文春文庫の番号:外伝を数えない本編の通し番号。文庫の『望月の烏』は「八咫烏シリーズ10」(新しいカバーの文庫に付く番号で、旧カバーの文庫と単行本には付かない)
  • 部ごとの数え方:『亡霊の烏』は第二部の5巻

本編の最終巻『玉座の烏』が出ると、本編は第一部6作・第二部6作の12作になります(最終巻は上下2冊)。2026年9月時点の外伝2作を合わせると14作です。

八咫烏シリーズ全13作のあらすじ【刊行順・ネタバレなし】

あらすじは版元の紹介の範囲にとどめ、結末や登場人物のその後には触れていません。第二部の作品は、前の巻の展開がわからない書き方にしています。

『烏に単は似合わない』|若宮の后選びに集まった4人の姫(2012年)

山内を治める宗家の世継ぎ・若宮の后選びが始まり、東西南北の四家から4人の姫が宮中に集まります。ところが肝心の若宮はなかなか姿を見せず、姫たちのまわりでは不穏な出来事が続きます。

シリーズの1作目で、第19回松本清張賞の受賞作です。宮中の華やかな后選びの話として始まり、終盤で見え方が大きく変わります。

『烏は主を選ばない』|若宮に仕えることになった少年・雪哉(2013年)

北領の郷長家の次男・雪哉は、ひょんなことから若宮の近習として宮中に上がります。若宮の命を狙う動きもあるなかで、雪哉は宮廷の権力争いに巻きこまれていきます。

1作目と同じ時期の出来事を、若宮の側から描いた作品です。2024年のテレビアニメは、この作品の題名で放送されました。

『黄金の烏』|危険な薬を追う若宮と雪哉(2014年)

山内に出回りはじめた危険な薬「仙人蓋」の出どころを追って、若宮と雪哉は北領へ向かいます。そこで2人は、ある村で起きた惨事に行き当たります。

シリーズ全体の大きな謎につながっていく巻です。アニメでは後半がこの作品にあたります。

『空棺の烏』|武官の養成所「勁草院」に入った雪哉(2015年)

雪哉は、宗家を守る武官を育てる養成所「勁草院」に入ります。身分の違う仲間たちと寝食をともにしながら、山内を守るための力を身につけていきます。

アニメの続きはこの4作目からです。学園ものの読み味があり、雪哉の仲間たちが本格的に登場します。

『玉依姫』|現代日本の女子高生が主人公の第一部5作目(2016年)

主人公は現代日本の女子高生・志帆。祖母の故郷の山村を訪ねた志帆は、山の奥で思いもよらない出来事に巻きこまれていきます。

山内の外、人間の側から始まる作品で、文藝春秋は「八咫烏シリーズはここから始まった」と紹介しています。

『弥栄の烏』|第一部の完結編(2017年)

第一部6作の最後の作品です。作者がすすめる刊行順では、『玉依姫』の次に読みます。

第一部で積み上げてきた謎と対立に区切りがつく巻なので、『玉依姫』と続けて読むのがおすすめです。

『烏百花 蛍の章』|第一部の登場人物を描く外伝短編集(2018年)

第一部に登場した人物たちの過去や、本編では描かれなかった場面を収めた外伝の短編集です。

本編の人物の意外な一面がわかる話が多いので、第一部を読み終えてから読むと楽しめます。

『楽園の烏』|山を相続した人間の青年から始まる第二部(2020年)

7年前に失踪した父から「山」を相続した青年・安原はじめは、その山を売ってはならない理由を知るために、山の中へ足を踏み入れます。

第二部の1作目で、第一部から時間がたった山内が描かれます。版元のあらすじには第一部の展開にふれる部分があるので、第一部を読み終えてから手に取ってください。

『烏百花 白百合の章』|第二部に入ってから出た外伝短編集(2021年)

2冊目の外伝の短編集で、本編の登場人物たちの過去や、本編の合間の出来事を描いています。

刊行順では『楽園の烏』と『追憶の烏』のあいだに入ります。

『追憶の烏』|第一部の完結編の後に何があったかを描く(2021年)

作者の説明では、第一部の最後の作品『弥栄の烏』の後に何が起きたのかを、八咫烏の側から描いた作品です。

『楽園の烏』で描かれた山内が、どのようにしてそうなったのかにつながっていきます。刊行順どおり『楽園の烏』の後に読んでください。

『烏の緑羽』|若宮の兄・長束の陣営の過去を描く(2022年)

作者の説明では、若宮の兄・長束の陣営の過去を描いた作品です。時系列では第二部のいちばん前に入ります。

作者は、この作品には『追憶の烏』のネタバレが含まれると書いています。時系列が先でも、刊行順どおり『追憶の烏』の後に読むのが安全です。

『望月の烏』|1作目の登殿の儀を「新世代版」で描く(2024年)

作者は、1作目『烏に単は似合わない』で描いた后選び(登殿の儀)を、新しい世代で描いた作品だと説明しています。時系列では『追憶の烏』の後の話です。

2026年5月に文春文庫になりました。版元のあらすじには前の巻の展開にふれる部分があるので、『追憶の烏』まで読んでから開いてください。

『亡霊の烏』|止まっていた時間が先に進む第二部5作目(2025年)

時系列では『楽園の烏』の後の話で、作者は「約4年半ぶりに時間が先に進む」と書いています。2026年9月時点の単行本の最新刊です。

版元のあらすじは第二部の前半で伏せられている事実にふれているので、ほかの巻を読み終えるまでは見ないほうが安全です。文庫化はまだ告知されていません。

八咫烏シリーズは完結した?最新刊と最終巻『玉座の烏』【2026年9月時点】

2026年9月時点で、本編はまだ完結していません。単行本の最新刊は2025年3月26日の『亡霊の烏』、文庫の最新刊は2026年5月8日の『望月の烏』(文春文庫)です。

本編最終巻『玉座の烏』は2026年に上下巻で刊行予定

文藝春秋は2026年4月3日、本編の最終巻『玉座の烏』を2026年に刊行すると発表しました。シリーズで初めての上下巻で、2か月連続で出る予定です。作者は「新旧世代入り乱れての物語」になると話しています。発売日と価格は、2026年9月28日時点で発表されていません。

版元の表現は「本編最終巻」です。作者は、本編のあとに外伝『烏百花』の3作目を出す考えも示しているので、この記事では「本編は『玉座の烏』で完結する予定」と書いています。発売日が決まったら追記します。

愛蔵版と関連本

2026年8月には、1作目と2作目を1冊にまとめた「八咫烏シリーズ 愛蔵版」(8,800円)が、紀伊國屋書店の創業100周年企画として数量限定で出ました。シリーズ10周年の2023年には、ファンブック『文春ムック 阿部智里「八咫烏シリーズ」ファンBOOK』も出ています。

八咫烏シリーズのアニメと漫画|原作は何巻まで

テレビアニメの原作は1〜3作目

テレビアニメ『烏は主を選ばない』は、2024年4月から9月までNHK総合で放送されました(全20話)。原作は1作目『烏に単は似合わない』、2作目『烏は主を選ばない』、3作目『黄金の烏』で、後半が『黄金の烏』にあたります。第2期は、2026年9月時点で発表されていません。アニメの続きを原作で読むなら、4作目『空棺の烏』からです。小説が原作のほかのアニメは小説が原作のアニメ10選で紹介しています。

漫画版は1作目と2作目

講談社から、松崎夏未の作画で『烏に単は似合わない』(全4巻)と『烏は主を選ばない』(全6巻)が出ています。『烏は主を選ばない』は2026年3月の6巻で完結しました。

編集長のひとこと:最終巻を待つあいだに、第二部を刊行順と時系列で2回読む

田中寛大

月間検索数(推計)を見ると、「八咫烏シリーズ 完結 いつ」は2025年9月には月20回でしたが、2026年3月には720回、5月と6月には880回まで増えました。「八咫烏シリーズ 最新刊」も、2025年秋の月210〜260回から、2026年5月以降は1,000〜1,300回で推移しています。最終巻の発売を待っている人が、1年前とは比べものにならないほど増えています。

発売日はまだ決まっていません。待つあいだにすすめたいのは、第二部の5作を刊行順で読み、そのあと作者が示した時系列の順(『烏の緑羽』→『追憶の烏』→『望月の烏』→『楽園の烏』→『亡霊の烏』)でもう一度読むことです。第二部は視点も時間も行き来するので、時系列に並べ直すと、1回目には気づかなかったつながりが見えてきます。

もうひとつ、文庫でそろえている人は『望月の烏』までしか手元にないはずです。『亡霊の烏』は文庫化がまだ告知されていないので、最終巻の前に単行本か電子書籍、Audibleで読んでおくことをおすすめします。

八咫烏シリーズについてよくある質問

八咫烏シリーズは何から読めばいいですか?

1作目『烏に単は似合わない』から、外伝『烏百花』を含めた刊行順に読むのがおすすめです。作者の阿部智里も、初めて読む人には刊行順をすすめています。

八咫烏シリーズは時系列順に読んでもいいですか?

初めてなら刊行順をおすすめします。作者は、時系列を優先すると仕込んだ展開を先に知ってしまうと書いています。第二部の時系列は『烏の緑羽』→『追憶の烏』→『望月の烏』→『楽園の烏』→『亡霊の烏』なので、2周目に試してみてください。

外伝『烏百花』はいつ読めばいいですか?

『烏百花 蛍の章』は第一部を読み終えたあと(『弥栄の烏』の次)、『烏百花 白百合の章』は『楽園の烏』と『追憶の烏』のあいだです。どちらも刊行順どおりの位置です。

八咫烏シリーズは完結していますか?最終巻はいつ出ますか?

2026年9月時点で、本編は完結していません。文藝春秋は、本編の最終巻『玉座の烏』を2026年に上下巻で2か月連続刊行すると告知していますが、発売日はまだ発表されていません。作者は、本編のあとに外伝の3作目を出す考えも示しています。

八咫烏シリーズは全何巻ですか?

2026年9月時点の既刊は、本編11作と外伝2作の13作です。文春文庫の番号は外伝を数えない本編の通し番号で、『望月の烏』が「八咫烏シリーズ10」です。本編最終巻『玉座の烏』が出ると、本編は12作(最終巻は上下2冊)になります。

アニメ『烏は主を選ばない』の続きは何巻から読めばいいですか?

4作目『空棺の烏』からです。アニメの原作は、1作目『烏に単は似合わない』から3作目『黄金の烏』までです。

『亡霊の烏』は文庫になっていますか?

2026年9月時点ではなっていません。単行本(2025年3月)と電子書籍、Audibleで読めます。文庫の最新刊は、2026年5月に出た『望月の烏』です。

八咫烏シリーズはAudibleで聴けますか?

聴けます。2026年9月時点の既刊13作すべてがAudibleで配信されていて、ナレーターは全作とも疋田涼子です。

まとめ|八咫烏シリーズは『烏に単は似合わない』から刊行順に

  • 読む順番:外伝『烏百花』を含めた刊行順(作者がすすめる読み方)
  • 最初の1冊:『烏に単は似合わない』。アニメを見た人は4作目『空棺の烏』から続きを
  • 時系列:第二部は『烏の緑羽』→『追憶の烏』→『望月の烏』→『楽園の烏』→『亡霊の烏』。2周目に
  • 最新刊:単行本は『亡霊の烏』(2025年3月)、文庫は『望月の烏』(2026年5月)。本編最終巻『玉座の烏』は2026年に上下巻で刊行予定

ほかの長編ファンタジーの読む順番は、十二国記の読む順番(小野不由美)や守り人シリーズの読む順番(上橋菜穂子)で紹介しています。ファンタジーの名作を探すならファンタジー小説のおすすめ30選、耳で聴くならAudibleのファンタジー小説おすすめ9選も参考にしてください。次に読む本を自分の好みに合わせて選んでほしい場合は、読書タイプチェックをもとに本を選ぶ選書サービス「雨音選書」もあります。

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