深い心理描写と鮮やかな伏線回収で人気のミステリー作家、辻堂ゆめさん。2015年のデビュー以降、数多くのヒット作を生み出しています。
この記事でわかること
- 辻堂ゆめのプロフィールと代表作
- 作品選びのポイントとコツ
- 辻堂ゆめのおすすめ小説8選
- 辻堂ゆめの選書に関するFAQ
この記事では、辻堂ゆめさんのおすすめ小説を紹介します。初めて読む人向けに選書のポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
辻堂ゆめとは?プロフィールと代表作
辻堂ゆめさんは、1992年神奈川県藤沢市出身の作家です。東京大学在学中の2015年に「いなくなった私へ」でデビューしました。その後、2022年に「トリカゴ」で大藪春彦賞を受賞。同年に「卒業タイムリミット」がテレビドラマ化されています。
代表作
2019年「卒業タイムリミット」
2020年「十の輪をくぐる」
2021年「トリカゴ」
辻堂ゆめの作品選びに迷ったら
辻堂ゆめ作品の選書のポイントを解説します。
刊行順に読んでみよう
2015年のデビュー以降、多くの作品を刊行している辻堂ゆめさん。選書に迷ったら、刊行順に手に取ってみましょう。現代社会の問題を反映した内容が多いため、それぞれの年代でストーリーに共感できます。
受賞歴のある作品を読んでみよう
辻堂ゆめさんは、ミステリーの賞だけではなく一般文芸賞も受賞しています。ぜひ受賞歴のある代表作品を読んでみてください。
2015年「いなくなった私へ」このミステリーがすごい!大賞優秀賞受賞
2021年「十の輪をくぐる」吉川英治文学新人賞候補。
2022年「トリカゴ」大藪春彦賞受賞
辻堂ゆめのおすすめ小説8選
辻堂ゆめさんのおすすめ小説を紹介します。
「卒業タイムリミット」
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2019年に刊行された学園ミステリーです。2022年にテレビドラマ化されました。
高校卒業を目前に、人気英語教師の誘拐事件が発生。「72時間後に始末する」との動画が拡散され、学校は混乱に包まれる。そんな中、犯人から挑戦状を受け取った黒川は、3人の同級生と共に事件の謎へ挑むことに……。
それぞれに秘密を抱えた高校生が、自分たちの心の傷に向き合っていく青春ミステリーです。初めて辻堂ゆめさんの作品を読む方におすすめ。
「いなくなった私へ」
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2015年刊行のデビュー作です。このミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞しています。
人気シンガーソングライター・上条梨乃は、ある日渋谷のゴミ捨て場で目を覚ます。しかし街では、彼女の自殺が報じられていた。一体、「自分」は誰なのか?唯一自分を見分けられる大学生・優斗と少年・樹と共に、梨乃は「死んだ自分」と「ここにいる自分」の謎を探ることに。
ミステリーとファンタジーが交錯する世界観で、爽やかな読後感を味わえる作品です。
「トリカゴ」
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2021年刊行の社会派ミステリー作品です。大藪春彦賞を受賞した作品です。
蒲田署刑事・森垣里穂子は、殺人未遂事件を追ううちに、無戸籍者が暮らす共同体「ユートピア」と出会う。彼らの置かれた状況を知った里穂子は捜査の正義と人々の生活の狭間で葛藤するが、やがて過去に起きた「鳥籠事件」とのつながりが見え始め、苦しい選択を迫られてしまう。
辻堂ゆめさんが描く、社会派ミステリーの傑作です。
「今日未明」
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2025年に刊行されたイヤミス短編集です。
「自宅で血を流した男性死亡」「マンション女児転落死」「高齢夫婦が熱中症で死亡か」──新聞の片隅に掲載されている、5つの事件。報道では語られない裏側に、一体何があったのか?毎日どこかで起こっている事故や事件には、意外な経緯があるかもしれない……。
斬新な切り口で多くの読者に衝撃を与えた一冊。イヤミスを味わいたい方におすすめです。
「答えは市役所3階に 2020心の相談室」
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2023年に刊行されたヒューマンミステリーの連作短編集です。
コロナ禍の影響で心身に不調がある市民が、それぞれに相談を持ち掛けてくる「2020こころの相談室」。悩みの中に隠された秘密とは?相談員が、相談者の心を軽くしながら真実を紐解きます。ハートフルで優しいミステリーが楽しめる作品です。サクッと読書したい方にもおすすめ。
「サクラサク、サクラチル」
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2023年刊行の青春ミステリーです。
東大合格を義務づけられ、勉強漬けの日々を送る高校生の高志。彼はクラスメートの星から、自分の家庭環境を「虐待」だと指摘されてしまう。互いに親との歪んだ関係を抱える二人は、やがて復讐の計画を立てることに――。
教育虐待やネグレクトなど、社会問題を取り扱った本作。切ない青春ミステリーです。
「山ぎは少し明かりて」
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2023年に刊行された、壮大な長編小説です。
ダム建設により沈んでしまった、瑞ノ瀬村。愛する故郷をまもるために反対運動に参加していた祖母、そんな両親に嫌悪を抱いていた娘、そして現代を生きる孫。三世代の親子の目に映る、「ふるさと」の姿とは。
本当の豊かさとは何かを問う、感動のファミリーヒストリーです。
「あの日の交換日記」
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2020年刊行の連作短編集です。
さまざまな関係性の「誰か」と「誰か」による7冊の交換日記。教師と児童、入院患者と見舞客、上司と部下……それぞれの交換日記を読み進めていくたびに、やがて秘められた真実と感動が浮かび上がる。
心温まる、辻堂ゆめさんの傑作短編集です。
辻堂ゆめの作品選びに関するFAQ
- 辻堂ゆめの代表作、おすすめ作品は何ですか?
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デビュー作「いなくなった私へ」、「トリカゴ」などが支持されています。感動系ミステリーから社会派まで幅広いため、読む人の好みに合わせて選書できます。
- 辻堂ゆめの小説はどんな人におすすめですか?
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ミステリー好きはもちろん、ヒューマンドラマを楽しみたい方におすすめです。心に残る明るい読後感の作品が多く、普段ミステリーを読まない方でも楽しめます。
- 初めて読むならどの作品がいいですか?
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「いなくなった私へ」「卒業タイムリミット」がおすすめです。辻堂ゆめさんの巧みな伏線や心理描写を味わえます。どちらもミステリー作品でありながら、青春小説としても支持されている作品です。
- 辻堂ゆめの最新刊は何ですか?
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「今日未明」です。2025年8月に刊行されています。
辻堂ゆめの多彩なミステリー作品から、お気に入りを見つけよう
爽やかな青春ミステリーや社会派ドラマなど、さまざまなジャンルで活躍している辻堂ゆめさん。読みやすい文体ですので、ミステリー初心者にもおすすめです。ぜひ気軽に手に取ってみてください。