小説が原作のアニメでおすすめの10作品は、『RDG レッドデータガール』『Another』『有頂天家族』『風が強く吹いている』『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』『新世界より』『すべてがFになる』『図書館戦争』『氷菓』『本好きの下剋上』です。
このうちライトノベルレーベル発は『氷菓』(角川スニーカー文庫)と『本好きの下剋上』(TOブックス)の2作で、残る8作は新潮社・幻冬舎・講談社・角川書店などから刊行された小説が原作です。
各作品の原作者・原作の初刊年・アニメの放送年を一覧にまとめたうえで、作品ごとの見どころと、アニメから原作小説へ進むときのポイントを紹介します。
小説が原作のアニメ10選【一覧表】
| 作品名 | 原作者 | 原作の初刊 | ジャンル | アニメ放送 |
|---|---|---|---|---|
| RDG レッドデータガール | 荻原規子 | 2008年(角川書店) | 現代ファンタジー | 2013年 |
| Another | 綾辻行人 | 2009年(角川書店) | ホラーミステリー | 2012年 |
| 有頂天家族 | 森見登美彦 | 2007年(幻冬舎) | ファンタジー・コメディ | 2013年(第2期2017年) |
| 風が強く吹いている | 三浦しをん | 2006年(新潮社) | スポーツ(箱根駅伝) | 2018〜2019年 |
| 櫻子さんの足下には死体が埋まっている | 太田紫織 | 2013年(角川文庫) | ミステリー | 2015年 |
| 新世界より | 貴志祐介 | 2008年(講談社) | SF | 2012〜2013年 |
| すべてがFになる | 森博嗣 | 1996年(講談社ノベルス) | 本格ミステリー | 2015年 |
| 図書館戦争 | 有川ひろ(刊行時は有川浩名義) | 2006年(メディアワークス) | SF・恋愛 | 2008年 |
| 氷菓 | 米澤穂信 | 2001年(角川スニーカー文庫) | 日常の謎ミステリー | 2012年 |
| 本好きの下剋上 | 香月美夜 | 2015年(TOブックス) | 異世界ファンタジー | 2019年〜(第4期2023年) |
小説が原作のアニメ10作品の見どころ

1. RDG レッドデータガール|荻原規子のYAファンタジー(アニメ2013年)
『RDG レッドデータガール』は、荻原規子が2008年から角川書店で刊行したファンタジー小説シリーズです。第1巻のタイトルは『RDG レッドデータガール はじめてのお使い』。
主人公の鈴原泉水子は、熊野の山深くにある玉倉神社で、宮司を務める祖父に育てられた少女。引っ込み思案な性格を変えたいと動き出したことから、物語が動き始めます。
テレビアニメは2013年4月から6月まで放送され、制作はP.A.WORKS。泉水子の周囲で起きる不思議な出来事と、登場人物たちの葛藤が繊細な作画で描かれます。
2. Another|綾辻行人のホラーミステリー(アニメ2012年)
『Another』は、綾辻行人が雑誌『野性時代』で連載し、2009年に角川書店から単行本化したホラーミステリー小説です。
夜見山北中学に転校した榊原恒一は、クラスメイトたちの何かに怯えた様子に違和感を覚えます。ミステリアスな同級生・見崎鳴に話しかけたことをきっかけに、恒一はクラスが抱える謎へ巻き込まれていきます。
アニメは2012年1月から3月まで放送。キャラクター原案は『灼眼のシャナ』で知られるいとうのいぢが担当し、ホラー・サスペンス・ミステリーが入り混じった原作の空気が映像に落とし込まれています。
3. 有頂天家族|森見登美彦が描く京都の狸一家(アニメ2013年)
『有頂天家族』は、森見登美彦が2007年に幻冬舎から刊行した長編小説です。
舞台は京都。人間に化けた狸や天狗が人知れず暮らす千年の都で、狸の長であった下鴨家の大黒柱・総一郎は、なんの前触れもなくたぬき鍋にされてしまいます。それでも個性豊かな下鴨一家は、三男・矢三郎を中心に賑やかに暮らしている。総一郎の「阿呆の血」を濃く継いだ矢三郎の信条は「面白きことは良きことなり」です。
アニメは2013年7月から9月まで第1期、2017年4月から6月まで第2期が放送されました。総一郎が鍋にされた真相や、下鴨家と夷川家の対立が、ユーモアたっぷりに描かれます。
4. 風が強く吹いている|三浦しをんの箱根駅伝小説(アニメ2018〜2019年)
『風が強く吹いている』は、三浦しをんが2006年に新潮社から刊行した長編小説です。箱根駅伝を目指す大学生たちを描いたスポーツ小説として読まれています。
陸上部を追われた蔵原走は、夜の街を逃げるように駆け抜けていたところを、「なあ、走るの好きか?」と声をかけられます。声の主は清瀬灰二という手負いのランナーでした。走と灰二の出会いから、寮の住人たちが箱根駅伝に挑む物語が始まります。
アニメは2018年10月から2019年3月まで放送。ストーリーは原作に準拠しつつ、アニメオリジナルのエピソードが多数加えられ、登場人物の掘り下げがなされています。
5. 櫻子さんの足下には死体が埋まっている|太田紫織のミステリー(アニメ2015年)
『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』は、太田紫織が2013年から角川文庫で刊行しているミステリー小説シリーズです。舞台は北海道の旭川市。
ごく平凡な高校生・舘脇正太郎には、風変わりな知り合いがいます。骨を愛するあまり標本士になった九条櫻子です。正太郎は櫻子と行く先々で人の死にまつわる事件に巻き込まれ、その推理に付き合うことになります。
アニメは2015年10月から12月まで放送。美麗な作画で描かれる櫻子の推理が見どころです。
6. 新世界より|貴志祐介の日本SF大賞受賞作(アニメ2012〜2013年)
『新世界より』は、貴志祐介が2008年に講談社から刊行した長編SF小説で、同年の第29回日本SF大賞を受賞しています。
舞台は、人々が「呪力」と呼ばれる念動力を手にした約1000年後の世界。12歳を迎えて上級学校に進んだ5人の少年少女は、呪力を学ぶ過程で人類の凄惨な歴史を知り、命懸けの冒険へと踏み出していきます。
アニメは2012年9月から2013年3月まで放送。イマジネーションに満ちた世界観と、先の読めないストーリー展開が魅力です。
7. すべてがFになる|森博嗣のメフィスト賞受賞デビュー作(アニメ2015年)
『すべてがFになる』は、森博嗣が1996年に講談社ノベルスから刊行したデビュー作で、第1回メフィスト賞を受賞しました。犀川創平と西之園萌絵が探偵役を務める「S&Mシリーズ」の第1作にあたります。
天才プログラマの真賀田四季は、幼少期から孤島の研究所で隔離生活を送っていました。那古野大学の犀川創平と学生の西之園萌絵が研究所を訪ねると、そこにいたのはウエディングドレスをまとった死体でした。
アニメ『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER』は2015年10月から12月まで放送。奇妙な密室殺人を機に、犀川と萌絵が謎のメッセージと真賀田四季の半生に迫ります。
8. 図書館戦争|有川ひろが描く「本を守る」物語(アニメ2008年)
『図書館戦争』は、有川ひろが2006年にメディアワークスから刊行した小説シリーズの第1作です。著者は2019年2月に筆名の表記を「有川浩」から「有川ひろ」へ改めており、刊行当時は有川浩名義でした。
舞台は架空の現代日本。公序良俗を乱し人権を侵害する表現を規制する「メディア良化法」のもとで、検閲が事実上合法化された世界が描かれます。憧れの「王子様」を追って関東図書隊に入隊した熱血少女・笠原郁が、市街哨戒で良化隊の検閲に遭遇するところから物語が動き出します。
アニメは2008年4月から6月まで、フジテレビの「ノイタミナ」枠で放送されました。
9. 氷菓|米澤穂信〈古典部〉シリーズの第1作(アニメ2012年)
『氷菓』は、米澤穂信が2001年に角川スニーカー文庫から刊行した〈古典部〉シリーズの第1作です。人が死なない「日常の謎」を扱うミステリーとして名前が挙がることの多い作品で、同じ系統の作品は日常の謎をテーマにした小説の記事でも紹介しています。
省エネ主義を掲げる高校1年生・折木奉太郎は、ひょんなことから廃部寸前の古典部に入部してしまいます。好奇心旺盛な少女との出会いによって、灰色だったはずの高校生活が一変していきます。
アニメは2012年放送、制作は京都アニメーション。古典部に集まった奉太郎と仲間たちが学校を舞台に推理を重ねる展開を、繊細な映像で描いています。
10. 本好きの下剋上|香月美夜のWeb小説発・異世界ファンタジー(アニメ2019年〜)
『本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~』は、香月美夜が2013年9月から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載し、2015年からTOブックスで書籍化された異世界ファンタジーです。Web版は2017年3月に全5部・677話で完結しました。
本を愛する女子大生・本須麗乃は、病弱な少女マインとして異世界に転生します。転生先は識字率が低く、本は高級品でめったに手に入らない世界でした。マインは本を手に入れるために、現代日本の知識を活かして出世することを決意します。
テレビアニメは2019年に第1期が放送され、2020年に第2期、2022年に第3期、2023年に第4期が放送されました。
アニメから原作小説へ進むときの3つのポイント
アニメを見てから原作小説を読むと、同じ場面でも受け取れる情報量が変わります。読み始める前に確認しておきたい点は次の3つです。
- アニメが原作のどこまでを描いているか確認する:長編シリーズはアニメが原作の途中までであることが多い。『本好きの下剋上』はWeb版が全5部・677話で完結しており、テレビアニメは2019年の第1期から2023年の第4期まで放送されている。
- アニメオリジナルの追加があるかを知っておく:『風が強く吹いている』のアニメは原作に準拠しつつ、オリジナルのエピソードで登場人物を掘り下げている。原作にない場面を先に見ている前提で読むと、混乱しにくい。
- シリーズものはまず1冊だけ読む:文体が合うかどうかは1冊読めば見当がつく。全巻そろえるのはそのあとでも遅くない(小説の読み方のコツ)。
監修者の視点:繰り返し選ばれる本はごく一部
田中寛大オンライン古書店を運営していた時期(2019〜2022年)に扱った中古書籍は6,951タイトルにのぼりますが、そのうち2冊以上売れたのは959タイトル、全体の13.8%にとどまりました。
裏を返すと、時間が経っても繰り返し手に取られる本はごく一部だという傾向が見受けられます。映像化されたあとも名前が挙がり続ける小説は、その一部に入っているという見方ができます。
アニメが面白かった作品の原作は、読み返す価値のある一冊として棚に残りやすい。原作を買うかどうか迷ったときの目安のひとつにしてみてください。
小説が原作のアニメに関するよくある質問
- 小説が原作のアニメでおすすめは何ですか?
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『氷菓』『Another』『有頂天家族』『風が強く吹いている』『図書館戦争』『新世界より』『すべてがFになる』『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』『RDG レッドデータガール』『本好きの下剋上』の10作品です。ミステリー・SF・ファンタジー・スポーツとジャンルが分かれているため、普段読む小説のジャンルに近いものから選ぶと外しにくくなります。
- ライトノベル以外の小説が原作のアニメはありますか?
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あります。『風が強く吹いている』(新潮社)、『有頂天家族』(幻冬舎)、『新世界より』(講談社)、『Another』(角川書店)、『すべてがFになる』(講談社ノベルス)は、いずれも一般文芸のレーベルから刊行された小説が原作です。
- 原作に忠実なアニメを選ぶにはどうすればよいですか?
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原作が完結してからアニメ化された作品を選ぶと、原作の流れをそのまま追いやすくなります。一方で、放送の尺の都合による場面のカットや、アニメオリジナルのエピソード追加は珍しくありません。『風が強く吹いている』のアニメは原作に準拠しつつ、オリジナルストーリーで登場人物を掘り下げています。
- アニメ化されると原作からストーリーが変わることはありますか?
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あります。放送の尺や映像表現の都合で一部の場面がカットされたり、アニメ独自のエピソードが加えられたりするケースがあります。原作者が脚本の監修に加わることも多く、原作の持ち味を残したまま映像作品ならではの展開になることもあります。
- アニメを見てから原作小説を読んでも楽しめますか?
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楽しめます。アニメで時間の都合上描ききれなかった登場人物の感情の動きや、カットされた設定を原作で読むことができるためです。キャラクターの声や姿をイメージしながら読めるので、普段あまり小説を読まない人でも入りやすくなります。
まとめ:小説が原作のアニメは一般文芸原作も多い
小説が原作のアニメ10作品を、原作者・原作の初刊年・アニメの放送年とあわせて紹介しました。ライトノベルレーベル発は『氷菓』と『本好きの下剋上』の2作で、残る8作は一般文芸のレーベルから刊行された小説が原作です。
アニメを先に見た作品でも、原作小説には映像化で省かれた描写が残っています。気に入った作品があれば、原作を1冊だけ手に取ってみてください。











