「本の日」は11月1日です。そしてもう一つ、4月23日にも世界規模の「本の日」があります。同じ名前で呼ばれる記念日が年に2回あるため、調べると情報が混ざりやすいところです。
この記事では、11月1日の「本の日」の由来と書店キャンペーン、4月23日の「世界本の日」との違い、そして本の日をどう過ごすと楽しいかを整理して紹介します。
本の日は11月1日|由来は本棚に並ぶ本の姿
11月1日の「本の日」は、全国各地の老舗書店で結成された「書店新風会」が制定した記念日です。2017年に一般社団法人・日本記念日協会によって認定・登録されました。
日付の由来は、数字の並びにあります。
本棚に並ぶ本を見立てて(111)11月1日に指定いたしました。
本の日って何?(本の日)
「11」と「1」を並べると「111」。本棚に本が3冊立っているように見える、というわけです。あわせて「想像・創造の力は1冊の本から始まる」という意味も込められているとされています。
普及活動は「本の日」実行委員会が担っており、目的は読者に書店へ足を運ぶきっかけをつくることと、読書運動そのものを盛り上げることに置かれています。
本の日に書店で実施されるキャンペーン
本の日には、参加書店で以下のようなスローガンを掲げたキャンペーンが行われてきました。
- 『11月1日は「本の日」』
- 『「本の日」は本屋の日』
- 『11月1日は本屋へ行こう!』
過去には、来店客を対象に図書カードなどが当たるプレゼント企画が実施された年もあります。近年はブックカバーのデザインを公募する企画など、内容にも幅が出てきました。
ただしキャンペーンの内容も参加書店も、年ごとに変わります。また参加は各書店の任意なので、近所の書店で必ず何かが行われるとは限りません。狙って行くなら、「本の日」公式サイトやよく行く書店の告知を、10月中に一度チェックしておくのが確実です。
4月23日にも「本の日」がある|世界図書・著作権デー
「本の日」で検索すると4月23日の情報も出てきますが、こちらは11月1日とは別の記念日です。4月23日には、由来の異なる記念日が重なっています。
世界図書・著作権デー(ユネスコ)
1995年のユネスコ総会で制定され、1996年から実施されている国際的な記念日です。書籍と著者に敬意を表し、読書の楽しみを若い世代に伝えることを目的としています。英語名の「World Book and Copyright Day」から、日本では「世界本の日」と呼ばれることもあります。
サン・ジョルディの日(カタルーニャ)
スペイン・カタルーニャ地方の守護聖人サン・ジョルディの祝日で、親しい人に本を贈る風習があります。この習慣が20世紀後半に日本へ紹介されました。「本をプレゼントする日」というイメージは、こちらが元になっています。
子ども読書の日(日本)
2001年12月に公布された「子どもの読書活動の推進に関する法律」第10条で、4月23日が「子ども読書の日」と定められています。この日に合わせて、公共図書館などで子ども向けの読書イベントが開かれることがあります。
つまり11月1日は「書店に足を運ぶ日」、4月23日は「本を贈る・読書文化を考える日」と性格が分かれています。図書館のイベントを目当てにするなら4月23日前後のほうが機会は多い傾向です。図書館の利用にはメリットがいっぱいある!具体的にご紹介もあわせてどうぞ。
本の日は読書週間とも重なっている
11月1日は、毎年10月27日から11月9日までの「読書週間」のちょうど真ん中にあたります。読書週間中は図書館や学校でも展示や企画が組まれることが多く、読書の秋というタイミングとも重なります。
本の日単体で見ると1日だけのイベントですが、「読書週間の中日」と捉えると、2週間かけて本に触れるきっかけの日として使えます。
本の日にやってみたい3つの過ごし方
1. 普段行かない書店をのぞく
「本屋へ行こう」がスローガンの日なので、素直に書店へ。いつものチェーン店ではなく、品揃えに個性のある店を選ぶと発見があります。独立系書店とは?ユニークな書店の特徴や魅力、おすすめ書店を解説で紹介しているような店は、棚そのものが企画になっていて、目的の本がなくても楽しめます。
2. 古本屋で「長く読まれている本」を探す
古本屋の棚は、新刊書店とは違う基準で本が残ります。何年も前の本が並んでいるのは、それだけ手に取られ続けてきた証拠でもあります。値段も手頃なので、普段選ばないジャンルを試すにはちょうどいい場所です。
田中寛大2019年から2022年にかけてオンライン古書店を運営し、開業から約2年半で8,000冊超を販売しました。扱った中古書籍の大半は手頃な価格帯に落ち着きました。一方で、繰り返し売れたのは『アイデアのつくり方』『チーズはどこへ消えた?』のように、何年も読み継がれてきた本でした。古本屋の棚で古い本が残っているときは、値段よりも『なぜこの本は残り続けているのか』を見てみると、本の日の一冊選びが面白くなる傾向が見受けられます
3. 積んだままの本を1冊だけ開く
新しく買わなくても構いません。買ったきり読めていない本を1冊選んで、10分だけ開いてみる。記念日の使い道としては地味ですが、積読を崩すきっかけとしては現実的です。
BOOK CRUNCHの運営会社も11月1日設立
余談ですが、当メディアを運営する株式会社アマノートの設立日も11月1日(2019年11月)です。
会社の設立日は、本店所在地を管轄する法務局へ登記申請をした日になります。つまり申請日を選べば、設立日も選べるということです。一般的には大安など縁起のよい日を選ぶケースが多いようですが、当社は最初の事業を古本の販売と決めていたため、験担ぎの意味も込めて「本の日」である11月1日にしました。
本の日のまとめ
- 11月1日=書店新風会が制定した「本の日」。2017年に日本記念日協会が認定。書店へ足を運ぶ日
- 4月23日=ユネスコの世界図書・著作権デー、サン・ジョルディの日、子ども読書の日。本を贈る日
- 11月1日は読書週間(10月27日〜11月9日)の中日にあたる
- 書店のキャンペーンは年ごとに内容が変わるため、公式サイトや店頭の告知で確認するのが確実
年に2回ある「本の日」。どちらも、本を1冊手に取る理由としては十分です。










