読書会とは、複数人が集まって本について語り合う集まりのことです。全員が同じ本を読んでくる「課題本型」と、各自が好きな本を持ち寄る「紹介型」の2つが主流で、初めて参加するなら紹介型のほうがハードルは低めです。
「本を読んでいないと参加できないのでは」「うまく話せないと気まずいのでは」と身構える人もいますが、実際には聞くだけの参加を認めている会も多くあります。
本記事では、読書会の形式と当日の流れ、初めて参加するときのポイント、自分で主催する場合のやり方まで解説します。
読書会とは?何をする集まりか
読書会は、本を題材に参加者どうしで感想や解釈を共有する場です。カフェや貸会議室、図書館、書店などで開かれるほか、オンライン開催も一般的になっています。
本を読むこと自体は一人でできますが、読書会には次のような役割があります。
- 自分では選ばない本と出会える
- 読み落としていた視点に気づける
- 「話す予定がある」ことで読書が続く
文化庁の「令和5年度 国語に関する世論調査」(2024年9月公表)では、1か月に本を1冊も読まない人が62.6%という結果が出ています。読書を習慣として続ける仕組みが求められるなかで、締め切りと対話が生まれる読書会は選択肢の一つになります。
読書会の主な3つの形式
読書会と一口に言っても進め方はさまざまです。代表的な3形式を押さえておくと、募集ページを見たときに自分に合うか判断できます。
| 形式 | 内容 | 事前準備 | 初心者向き |
| 紹介型 | 各自が好きな本を持ち寄って紹介し合う | 紹介したい本を1冊決めておく | ◎ |
| 課題本型 | 全員が同じ本を読んで語り合う | 指定された本を読んでおく | ○ |
| 輪読型 | その場で少しずつ読み進めて議論する | 基本的に不要 | ◎ |
「読む時間が取れるか不安」という場合は、事前準備が要らない輪読型か、自分の好きな本を1冊話すだけの紹介型が向いています。
読書会の流れ(当日の進め方)
会によって細部は異なりますが、多くの読書会は次の流れで進みます。所要時間は1〜2時間程度が一般的です。
- 自己紹介:名前と、最近読んだ本を一言添える程度
- 本の紹介・要点の共有:課題本型なら主催者が概要を説明する
- 感想や解釈の共有:一人ずつ話す形式が多い
- 質疑・自由討論:気になった点を掘り下げる
- まとめ・次回案内
読書会は「正解を出す場」ではありません。同じ本でも解釈が割れるのが前提なので、他の人と意見が違っても問題ないと考えておくと気が楽です。
初めて参加するときの4つのポイント
1. 募集ページで形式と人数を確認する
課題本型か紹介型か、参加人数は何人かを事前に見ておきます。少人数(4〜6人程度)のほうが発言機会は多く、大人数は聞き役に回りやすい傾向があります。
2. 読み切れなくても参加していい
課題本を最後まで読めなかった場合でも、途中まででの感想は立派な材料になります。「ここで止まった」「この部分が難しかった」という話も議論のきっかけになります。事前に主催者へ確認しておくと安心です。
3. 感想は「どこが」「なぜ」で用意する
面白かった・難しかっただけでは話が続きません。付箋を貼った箇所を1〜2つ決めておき、「どの場面が」「なぜそう感じたか」を言えるようにしておくと十分です。
4. 合わなければ続けなくていい
読書会は主催者や参加者によって雰囲気が大きく変わります。1回参加して合わないと感じたら、別の会を探せば構いません。会の性格は開催実績や募集文の書き方にも表れます。
読書会を主催する場合のやり方
自分で開く場合は、次の4点を決めれば形になります。
| 決めること | 目安 |
| 形式 | 初回は準備の要らない紹介型が運営しやすい |
| 人数 | 4〜6人程度。全員が話せる規模にする |
| 時間 | 1〜2時間。1人の持ち時間を決めておく |
| テーマ | 「今年読んで良かった本」など緩い縛りにする |
課題本を設定する場合は、入手しやすく分量が多すぎない本を選ぶと参加のハードルが下がります。本の紹介の仕方は「ブックレコメンドとは?書評の投稿や本を紹介してもらう方法を解説」も参考になります。
監修者の視点:人に話す前提で読むと、読み方が変わる
田中寛大編集の仕事で本を紹介する立場になってから実感したのは、人に説明する前提で読むと、読み方そのものが変わるということです。「どこが良かったか」を言語化しようとするだけで、漫然と読み流していた箇所に目が留まります。
読書会の価値は、この「話す前提」が強制的に生まれることにあります。うまく話せるかを気にするより、付箋を1枚貼るつもりで読むだけで十分です。話す内容は、その付箋がそのまま材料になります。
読書会に関するよくある質問(FAQ)
読書会への参加を迷っている方からよく聞かれる疑問をまとめました。
- 読書会は「気持ち悪い」「怪しい」と言われることがあるのはなぜですか?
-
読書以外を目的にした会が混ざっていることが理由の一つです。出会いや勧誘を主目的にした集まりが読書会を名乗っている場合があり、それが全体の印象に影響しています。募集文に本の話が具体的に書かれているか、開催実績があるか、参加費が不自然に高くないかを確認すると、見分けやすくなります。
- 本を読んでいなくても参加できますか?
-
会によります。紹介型や輪読型なら事前に読む必要はほとんどありません。課題本型でも「途中まででも可」としている会は多いため、申し込み前に主催者へ確認するのが確実です。
- うまく話せなくても大丈夫ですか?
-
問題ありません。読書会は発表の場ではなく共有の場です。付箋を貼った箇所を1〜2つ挙げ、「ここが気になった」と言えれば十分に成立します。聞くだけの参加を認めている会もあります。
- オンラインの読書会と対面はどちらがいいですか?
-
初めてならオンラインのほうが気軽です。移動が不要で、合わなければ次回参加しないという判断もしやすいためです。一方、対面は本の現物を見せ合えるほか、会話のテンポがつかみやすい利点があります。
参考資料
- 文化庁「令和5年度 国語に関する世論調査」(2024年9月公表)調査結果ページ
まとめ:まずは紹介型か輪読型から
読書会は、本について語り合うことで新しい本と視点に出会える場です。初めてなら、事前準備の少ない紹介型か輪読型から試すのが無理がありません。
一人で読むと続かないという方は、話す予定を先に作る手段として使ってみてください。読書が続かない原因は「読書が続かない人の特徴は?本を読むことを習慣化する方法やおすすめサービスを紹介」でも解説しています。










