読書ノートとは、読んだ本の内容や感想を記録しておくノートのことです。書き方に決まりはありませんが、「書名・日付」「印象に残った文」「自分の考え」の3つを押さえておけば、後から読み返したときに役立ちます。
とはいえ、細かく書こうとして続かなくなる人は少なくありません。読書ノートは「きれいに書くこと」ではなく「思い出せること」が目的です。
本記事では、読書ノートに書く項目と3つの型を紹介し、続けるコツやアプリでの代替まで解説します。
読書ノートとは?書く目的を先に決める
読書ノートは、読んだ本の記録を残すためのノートです。読書記録・読書メモとも呼ばれ、紙のノートでもアプリでも構いません。
書き方を決める前に、何のために書くのかをはっきりさせておくと迷いません。目的によって、書くべき内容は大きく変わります。
| 目的 | 書くべき内容 | 向いている形式 |
| 内容を覚えておきたい | 要点の箇条書き、章ごとの要約 | ノート・テキストアプリ |
| 仕事や勉強に活かしたい | 引用+自分の考え+次の行動 | ノート・Notionなど |
| 読んだ記録を残したい | 書名・著者・日付・評価 | 読書管理アプリ |
| 感想を人に伝えたい | あらすじ、印象に残った場面 | ノート・SNS・ブログ |
「なんとなく全部書く」がいちばん続きません。目的が1つに絞れていれば、書く量は自然と減ります。
読書ノートに書く5つの項目
形式は自由ですが、次の5項目を入れておくと後から使いやすくなります。すべて埋める必要はありません。
1. 書名・著者・読んだ日
最低限これだけでも記録になります。日付があると「あの時期に読んだ本」で思い出せるようになり、検索性が上がります。
2. 引用(印象に残った文)
心に残った一文をそのまま書き写します。ページ番号も添えておくと、後で原文を確認できます。要約より引用のほうが、読み返したときに当時の感覚が戻りやすいのが特徴です。
3. 自分の考え・感想
引用に対して「なぜ心に残ったのか」を一言添えます。ここが読書ノートの中心です。他人の言葉だけを写しても、自分の記録にはなりません。
4. 要点の箇条書き
実用書やビジネス書なら、要点を3つ程度に絞って箇条書きにします。章ごとにまとめると量が増えすぎるので、本全体で3つに絞るのがコツです。
5. 次にとる行動
ビジネス書や自己啓発書で効果的な項目です。「読んで終わり」を防ぐために、実際に試すことを1つだけ書いておきます。
読書ノートの書き方3つの型【実例つき】
書き方に迷ったら、次の3つの型から選んでください。どれも数分で書ける分量です。
型1|3行ノート(続けやすさ重視)
もっとも簡単な型です。1冊につき3行だけ書きます。
- 書名・著者・読了日
- いちばん心に残った一文
- それに対する自分の一言
読書ノートが続かなかった人は、まずこの型から始めるのがおすすめです。物足りなく感じてきたら項目を増やせば構いません。
型2|引用+コメント型(小説・文芸向け)
引用と、それに対する自分の反応をセットで書いていく型です。小説やエッセイのように、要約しにくい本に向いています。
書き方の例は次のとおりです。
p.128「(印象に残った一文をそのまま書き写す)」
→ 主人公がここで初めて本音を出した。前半の態度が伏線だったと分かる場面。
ページ番号を添えておくと、読み返すときに原文へすぐ戻れます。
型3|要点+行動型(ビジネス書向け)
実用書やビジネス書を仕事に活かしたい場合の型です。
- この本の主張(1行でまとめる)
- 覚えておきたい要点3つ
- 明日から試すこと1つ
要点を3つに絞ることで、本の内容を自分の言葉に置き換える作業が発生します。この工程が記憶に残す効果につながります。
本の内容をまとめる手順は「本の要約のやり方|新書・小説の例文と書き方のコツ4ステップ」でも詳しく解説しています。
読書ノートが続かないときの5つの対策
読書ノートは、続かなくなる原因がはっきりしています。当てはまるものから直してみてください。
| 続かない原因 | 対策 |
| 書く量が多すぎる | 3行ノートに切り替える |
| きれいに書こうとしている | 清書をやめ、殴り書きを許可する |
| 読み終わってから書いている | 読みながら付箋を貼り、後で写す |
| 全部の本に書こうとしている | 「書きたい本だけ」に限定する |
| ノートを持ち歩いていない | スマホのメモやアプリに移す |
とくに多いのが「全部の本に書こうとする」ケースです。読書ノートは義務ではないため、心が動いた本だけに絞るほうが長続きします。
読書そのものが続かない場合は「読書習慣を身につけて、自分のスキルを高めよう!習慣化のコツを解説」もあわせてどうぞ。
読書ノートは手書きとアプリどちらがいい?
どちらにも向き不向きがあります。迷ったら、記録の目的で選んでください。
- 手書きが向く場合:じっくり考えながら書きたい、引用を書き写して記憶に残したい
- アプリが向く場合:冊数を管理したい、あとから検索したい、外出先で書きたい
読んだ冊数の管理が目的なら、読書管理アプリのほうが手間がかかりません。アプリの選び方は「読書記録を管理しよう!忙しくても手軽に管理できるアプリ6選」で解説しています。
監修者の視点:読書ノートは「読み返す前提」で書く
田中寛大大学院で大量の文献を扱っていた時期に痛感したのは、読書ノートは書いた瞬間ではなく読み返すときに価値が出るということです。当時は要約を丁寧に作っていましたが、結局あとで使ったのは引用と、その横に走り書きした自分の一言だけでした。
だから今は、要約より引用を優先しています。自分の言葉で書いた短いコメントさえ残っていれば、数年後でも当時の思考をたどれます。きれいにまとめる時間があるなら、一文でいいので自分の考えを添えるほうが確実です。
読書ノートに関するよくある質問(FAQ)
読書ノートについてよく聞かれる疑問をまとめました。
- 読書ノートには何を書けばいいですか?
-
最低限は「書名・著者・読んだ日」「印象に残った一文」「それに対する自分の考え」の3つです。ビジネス書なら「明日から試すこと」を1つ加えると、内容を実践につなげやすくなります。すべての項目を埋める必要はありません。
- 読書ノートは意味ないと言われるのはなぜですか?
-
本の内容を写すだけで、自分の考えを書いていない場合が多いためです。要約だけなら書籍やネットで代替できますが、「なぜ自分がその部分に反応したか」は自分にしか書けません。一言でも自分の言葉を添えれば、読み返す価値が生まれます。
- 読書ノートはどんなノートを使えばいいですか?
-
市販の読書記録用ノートでも、普通のノートでも構いません。項目が印刷された専用ノートは書く内容に迷わない一方、枠に縛られる面もあります。まずは手持ちのノートやスマホのメモで試し、続きそうなら専用ノートに移行するのが失敗しにくい進め方です。
- 読んだ本すべてに書く必要はありますか?
-
必要ありません。すべてに書こうとすると負担が大きく、読書そのものが億劫になります。心が動いた本や、後で見返したい本だけに絞るほうが続きます。
まとめ:読書ノートは3行から始めていい
読書ノートに決まった書き方はありません。「書名・引用・自分の考え」の3行からで十分です。
大切なのは、きれいにまとめることではなく、後から読み返して当時の自分を思い出せることです。まずは1冊、3行だけ書いてみてください。










