ドラマ『犯罪者』の続きは原作で|太田愛の読む順番とおすすめ小説4選

室内で本を読む女性
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太田愛(おおた あい)は、脳裏に情景が浮かぶような没入感と、社会の矛盾に切り込む重厚なテーマで知られる小説家です。『相棒』や『ウルトラマン』シリーズを手がける脚本家としても長く活躍してきました。

この記事では、太田愛のおすすめ小説4作品を紹介するとともに、多くの人が知りたい『犯罪者』三部作の読む順番、そして2026年に配信が始まったPrime Videoドラマ『犯罪者』の情報までまとめました。初めての方が最初の一冊を選ぶ参考にしてください。

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目次

太田愛はどんな作家?作品の魅力

椅子に座って読書する女性

太田愛の小説で描かれるのは、巨悪に立ち向かう登場人物たちの姿です。ただし、その正義と悪の関係は単純な勧善懲悪ではありません。陰謀や策略といった簡単には根絶できない悪と、それでも正義感を手放さずに向き合う人々——太田愛が描く対立は、悔しいほどリアルでいて、胸が熱くなります。

登場人物たちの正義感と生き様を、ずっしりと胸に残る筆致で描く。それが太田愛作品の最大の魅力です。

太田愛のおすすめ小説4選

積まれた本

まずは、太田愛のおすすめ小説を4作品紹介します。前半3作は世界観がつながった三部作なので、読む順番は後半でまとめて解説します。

『犯罪者(クリミナル)』

『犯罪者(クリミナル)』は上下巻に分かれています。上巻だけでは物語が完結しないため、読み始めるときは下巻もあわせて用意しておくと途中で止まりません。

白昼の駅前広場で4人が殺害される通り魔事件が発生。犯人は逮捕されますが、ただ一人助かった青年・繁藤修司は、なぜか再び命を狙われます。修司は、警察組織から疎まれる刑事・相馬亮介と、その友人でフリーライターの鑓水七雄とともに、事件の裏に潜む巨大な悪へと迫っていきます。

作家・太田愛のデビュー作にして、綿密な構成とテンポのよい展開で一気読み必至の社会派ミステリーです。ハードボイルドな読み味も魅力で、のちに続く三部作の出発点にあたります。

『幻夏』|ドラマの続きを読むならこの2作目

ある事件を追う刑事・相馬亮介は、現場で奇妙な印を目にします。その印をきっかけに、彼の脳裏に少年時代の苦い記憶がよみがえります。『犯罪者』に登場した相馬の過去を掘り下げながら、冤罪と司法の闇に切り込む三部作の第2作です。

太田愛らしいリアルな善悪観のもと、切なくも胸が満たされる読後感が残ります。

『天上の葦』

『天上の葦』は上下巻に分かれています。上巻だけでは物語が完結しないため、読み始めるときは下巻もあわせて用意しておくと途中で止まりません。

渋谷の交差点で、一人の老人が空を指さして息絶えます。時を同じくして、ある公安警察官が姿を消しました。無関係に見える2つの出来事の裏には、社会を揺るがす一つの真相が隠されていました。修司・相馬・鑓水の3人が再び集結する、三部作の完結編です。

フリーライター・鑓水の過去にも光が当たり、報道と国家をめぐる重いテーマが扱われます。三部作の中でも特に深く、胸が締めつけられる一作です。

『彼らは世界にはなればなれに立っている』

初等科に通う少年トゥーレとその家族は、よそから移り住んだというだけで町の人々から差別されています。プライドの高い住民にとって、彼らは「羽虫」でしかありませんでした。架空の町を舞台に、差別という現代にも通じる悪意を描いた長編です。

三部作とは独立した物語ですが、高いエンターテインメント性と重い社会派テーマを両立させた、太田愛らしい重厚な一冊です。

『犯罪者』三部作(トリオシリーズ)の読む順番

太田愛の小説を楽しむコツは、読む順番にあります。先に紹介した『犯罪者』『幻夏』『天上の葦』は、世界観がつながった三部作です。繁藤修司・相馬亮介・鑓水七雄の3人が主人公を務めることから、「トリオシリーズ」とも呼ばれています。

おすすめの読む順番は、次のとおりです。

  1. 『犯罪者(クリミナル)』——3人の出会いと、巨大企業の悪との対決
  2. 『幻夏』——刑事・相馬の過去と、冤罪・司法の闇
  3. 『天上の葦』——フリーライター・鑓水の過去と、報道・国家の欺瞞

三部作は、1作ごとに修司・相馬・鑓水の人物像が掘り下げられる構成です。前作でさりげなく描かれた人物やエピソードが次作の伏線になっているため、必ず出版順(=上の順番)で読むのがおすすめです。

3人の連携は、太田愛が脚本を務める『相棒』を彷彿とさせます。『相棒』が好きな人は、まずトリオシリーズから太田愛の小説に触れてみてください。三部作を読み終えたら、独立作『彼らは世界にはなればなれに立っている』へ進むとよいでしょう。

さらに2023年には、最新の長編『未明の砦』が刊行されました。共謀罪をめぐり、大企業を相手取る非正規労働者の若者たちを描いた社会派の青春群像劇で、第26回大藪春彦賞を受賞しています。三部作を気に入った人は、こちらもチェックしてみてください。海外の刑事シリーズを順番に追う面白さが好きな方には、コリン・デクスターのモース警部シリーズもおすすめです。

【2026年】Prime Videoドラマ『犯罪者』も配信スタート

デビュー作『犯罪者』は、2026年7月17日からPrime Originalドラマ『犯罪者』としてPrime Videoで世界独占配信が始まりました。全7話構成で、3週にわたり毎週金曜日に配信されます。

主演は高橋一生・斎藤工・水上恒司のトリプル主演で、内野聖陽らも出演しています。警察・政治・巨大企業、そして登場人物たちの過去が複雑に絡み合う群像劇で、長らく「映像化は難しい」と言われてきた原作の実写化として注目を集めています。

配信スケジュールは第1〜3話が7月17日、第4・5話が7月24日、第6話と最終話(第7話)が7月31日で、全7話が公開されています。

ドラマから興味を持った人は、ぜひ原作小説も手に取ってみてください。上で紹介した読む順番のとおり、『犯罪者』から読み始めるのがおすすめです。

ドラマ『犯罪者』の続きは? 物語は原作の2作目以降に続く

ドラマ『犯罪者』は三部作の1作目にあたる『犯罪者(クリミナル)』を映像化した作品です。そのため物語の続きは、いまのところ原作小説でしか読めません。続きが気になった人は、2作目『幻夏』へ進んでください。

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順番作品(刊行年)掘り下げられる人物ドラマとの関係
1作目犯罪者(クリミナル)
2012年
修司・相馬・鑓水の3人ドラマ化された範囲
2作目幻夏
2013年
刑事・相馬亮介ドラマの続きはここから
3作目天上の葦
2017年
フリーライター・鑓水七雄三部作の完結編

三部作は同じ3人が登場し、1作ごとに別の人物の過去が明らかになる構成です。刊行順に読むことで、前作でさりげなく触れられていた事柄が次作で回収されていきます。本記事のおすすめ4選で、各作品のあらすじと購入先をまとめています。

『犯罪者』三部作の時系列は刊行順と同じ

作中の時系列も、刊行順(犯罪者 → 幻夏 → 天上の葦)に沿って進みます。たとえば相馬は『幻夏』では現役の刑事として、『天上の葦』では休職中の刑事として登場します。各作品には登場人物の過去を回想する場面がありますが、物語の現在時点は刊行順に前へ進むため、時系列を気にして読む順番を入れ替える必要はありません。

太田愛脚本の映像作品もチェック

ヘッドホンをしてスマートフォンを見る女性

太田愛は、脚本家としても多くの映像作品に携わってきました。なかでも欠かせないのが『相棒』シリーズと『ウルトラマン』シリーズです。

『相棒』シリーズ

『相棒』シリーズでは、通常回だけでなくスペシャルや劇場版の脚本も担当しています。なかでもseason10の元日スペシャル「ピエロ」は、多くのファンの心をつかんだ人気作です。後年のファン投票でも、歴代の元日スペシャルの中で1位に選ばれるほどの評価を得ています。

『ウルトラマン』シリーズ

『ウルトラマン』シリーズでは、宇宙人や怪獣を絶対的な悪としては描かない太田愛の作風が光ります。子どもに夢を与えつつ、大人もふと考え込んでしまう味わい深いエピソードを生み出してきました。脚本家・太田愛のデビュー作である『ウルトラマンティガ』や、「少年宇宙人」の回が印象的な『ウルトラマンダイナ』は特に注目です。

監修者の視点:シリーズ物は「出た順」で伏線が生きる

田中寛大

大学院で長い物語や全集を読み込んできた経験からいうと、続き物のシリーズは出版された順に読むのが失敗が少ないと感じています。

太田愛さんの犯罪者・幻夏・天上の葦のように、前作でさりげなく描かれた人物やエピソードが次作の伏線になっている作品は、順番を前後させると仕掛けの妙が半減してしまいます。

初めて読む方は、まず犯罪者から。三部作を出た順に追うと、修司・相馬・鑓水という3人の像が一冊ごとに深まっていくのを体感できます。

太田愛作品に関するよくある質問(FAQ)

ドラマ『犯罪者』の続きはどこで読めますか?

原作小説の2作目『幻夏』からです。ドラマは三部作の1作目『犯罪者(クリミナル)』を映像化した作品なので、その先の物語は『幻夏』『天上の葦』で描かれます。いずれも角川文庫で読めます。

『犯罪者』三部作の時系列はどうなっていますか?

作中の時系列は刊行順(犯罪者 → 幻夏 → 天上の葦)と同じです。過去の事件が回想で語られる場面はありますが、物語の現在時点は刊行順に進むため、読む順番を入れ替える必要はありません。

太田愛の小説はどれから読むのがおすすめですか?

デビュー作『犯罪者(クリミナル)』からがおすすめです。『犯罪者』『幻夏』『天上の葦』は世界観がつながった三部作なので、この出版順に読むと、伏線やキャラクターのつながりを余さず楽しめます。

『犯罪者』に続編やシリーズはありますか?

あります。『犯罪者』の続編にあたる『幻夏』『天上の葦』があり、3作で「トリオシリーズ」と呼ばれる三部作を構成しています。刑事・相馬やフリーライター・鑓水など、共通の登場人物が各作品で掘り下げられます。

ドラマ『犯罪者』はどこで見られますか?

Prime Originalドラマ『犯罪者』として、2026年7月17日からPrime Videoで世界独占配信されています。全7話構成で、高橋一生・斎藤工・水上恒司がトリプル主演を務めます。

太田愛の脚本家としての代表作は?

テレビドラマ『相棒』シリーズ(season10の元日スペシャル「ピエロ」など)や、『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンダイナ』などの脚本で知られています。脚本家としてのデビュー作は『ウルトラマンティガ』です。

まとめ:まずは『犯罪者』から太田愛の世界へ

太田愛の小説は、心に染み渡るシリアスな展開と、登場人物たちの熱い正義感が魅力です。社会派のテーマを扱いながらもエンターテインメントとして一気に読ませる筆力があり、ずっしりとした読みごたえが残ります。

初めて読むなら、まずは三部作の起点『犯罪者』から。Prime Videoのドラマとあわせて楽しむのもおすすめです。国内ミステリーをもっと開拓したい人は、歌野晶午のおすすめ作品もぜひどうぞ。

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