山岡荘八おすすめ歴史小説12選|代表作と大河ドラマ原作・巻数一覧

山岡荘八のおすすめ歴史小説12選!作風や大河ドラマの原作も紹介
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山岡荘八の代表作は『徳川家康』です。1950年から1967年まで17年にわたって新聞連載され、単行本で全26巻。1968年に第2回吉川英治文学賞を受賞しました。

山岡荘八(1907〜1978年)とは、新潟県北魚沼郡小出町(現・魚沼市)生まれの小説家です。本名は藤野庄蔵。長谷川伸に師事し、太平洋戦争中は報道班員として従軍しました。原作がNHK大河ドラマになった作品が3本あります。

この記事では、受賞歴と大河ドラマ原作の一覧、巻数つきのおすすめ12作品を紹介します。

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目次

山岡荘八の経歴・受賞歴と大河ドラマ原作の一覧

項目内容
生没年1907年1月11日〜1978年9月30日
出身新潟県北魚沼郡小出町(現・魚沼市)
本名藤野庄蔵
師事長谷川伸(新鷹会に参加)
戦時中1940年に従軍作家を志願、1942年に大本営海軍部の報道班員として従軍

受賞歴は次のとおりです。

対象
1938年サンデー毎日大衆文芸 入選約束
1942年野間文芸奨励賞
1958年中日文化賞徳川家康
1967年長谷川伸賞
1968年第2回 吉川英治文学賞徳川家康
1973年紫綬褒章

原作がNHK大河ドラマになった作品は3本です。

原作大河ドラマ放送年主人公
春の坂道(のち『柳生宗矩』に改題)春の坂道1971年柳生宗矩
徳川家康徳川家康1983年徳川家康
伊達政宗独眼竜政宗1987年伊達政宗

山岡荘八の作風とは?

山岡荘八の作風とは?

山岡荘八は劇作家の長谷川伸に師事したこともあり、話の展開が早く読者を飽きさせることがありません。長編の小説が多くても読了する人が多いということです。作風について詳しく説明します。

評価が高い歴史小説

第二次世界大戦の際には従軍記者として参加した山岡荘八。鎌倉時代から戦後まで、多くの歴史小説を発表しました。読みやすい文章であるとともに、登場人物の心理状態を丁寧に描写していて評価が高いです。多くの著名な文化人や政治家との交流を通し、『日本を守る会』を設立。平和を願う姿が登場人物と重なります。

大河ドラマの原作にも使用

山岡荘八の小説は登場人物が多いのが特徴。ただ、主役や主要人物、脇役に至るまでそれぞれの人となりが際立っているため、長編を読んでも理解しやすいです。1年をかけて歴史上の人物を描いていく大河ドラマで原作が使われる機会も少なくありません(その他のドラマや映画などの原作にも使用)。大河ドラマの原作となった小説は以下の通り。

  • 『春の坂道』1971年…柳生宗矩が主人公
  • 『徳川家康』1983年
  • 『独眼竜政宗』1987年…伊達政宗が主人公

山岡荘八のおすすめ小説12選を紹介

山岡荘八のおすすめ小説12選を紹介

山岡荘八のおすすめ小説を紹介します。歴史小説が初めてという人にも読みやすい作品です。

『徳川家康』

徳川家康の生まれる前から大御所となって世を去るまでを描いた長編です。1950年から1967年まで17年にわたって新聞に連載され、執筆に使われた原稿用紙は17,400枚にのぼります。単行本・文庫とも全26巻という分量ですが、戦国武将が次々と特徴をとらえて飽きずに読めるといわれています。国内外の人に広く読まれ、大河ドラマの人気とともに評価する声も多数。徳川家康は従来『老獪な狸親父』というイメージですが、小説では天下を平定して、平和な国づくりを目指した人物と解釈されています。

『伊達政宗』

大河ドラマ『独眼竜政宗』の原作。文庫版で8巻と比較的長いですが、戦国時代の動乱の時代を生き抜いた伊達政宗の生涯が魅力的で人気です。伊達政宗は他の戦国武将と比較して生まれが遅いことから、天下統一とは少し関わりが少ないように感じられますね。しかし、東北の地を平定し、ピンチに見舞われながらも豊臣家や徳川家と渡り合う強さが魅力的に描かれています。

『柳生宗矩』(『春の坂道』改題)

本作は徳川家康、秀忠、家光3代にわたって将軍家の兵法指南役を務めた柳生宗矩の生涯を書いた全4巻の長編小説です。柳生宗矩は、柳生新陰流を継承した随一の剣術の使い手。父の石舟斎に入門した徳川家康を目の当たりにし平和を目指して剣術の道を確立しようと決意する様子、長男の柳生十兵衛との確執など苦労をしながらも大成していく主人公に共感する読者も多いようです。

『柳生石舟斎』

柳生石舟斎とは、前項で紹介した柳生宗矩の父。柳生新陰流の流派を確立するまでの半生を描いています。腕前を慢心していた自分を恥ずかしく感じ、上泉伊勢守秀綱に弟子入りしてひたすら厳しく修行を続ける様子が印象的。『無刀取り』を極めていく姿を丁寧に表現しています。

『織田信長』

織田信長の幼少期から本能寺の変で生涯を終えるまでを書いた小説。長編ドラマの原作にも使われています。味方や敵を欺くために奇妙な振る舞いをして『うつけもの』と陰口をきかれながらも、知恵や戦略を活かして天下人までのし上がる信長。主人公の活躍や信頼した周囲との温かい関わり方など、信長を魅力的に書かれています。全5巻でも飽きさせません。

『小説太平洋戦争』

作者の従軍記者としての体験を活かして、太平洋戦争を描いた全9巻の作品。第二次世界大戦を日本の立場から見た資料価値の高い小説です。歴史的な人物を扱った他の小説のように目立った英雄は登場しないかもしれません。太平洋戦争に突入する昭和16年の国際情勢、他国との関係などを詳細に表現していて、当事者の視線で深く知りたい人におすすめします。

『毛利元就』

中国地方の覇者でおよそ120万石を有した戦国武将、毛利元就の半生を書いた小説です。周辺の大内氏、尼子氏という大きな勢力に囲まれる小領主であり、10歳で跡を継いだ毛利元就。知恵を絞って戦い、周囲と協調しながら出世していく様子が描かれています。全2巻で、なかなか読書に時間を割けない人にも読みやすいでしょう。

『源頼朝』

日本初の武家政権(鎌倉幕府)の征夷大将軍となった源頼朝を主人公にした作品。頼朝の幼少期、保元と平治の乱から敗戦して伊豆への流刑、将軍となって後白河法皇の命で源義仲を討伐するまでを描いた全3巻の小説です。じっくりと機が熟すまで平家との全面対決を待つ様子、法皇への警戒と立場を利用するなど頼朝の心の動きを丁寧に描写しています。

『高杉晋作』

幕末の長州藩士で、尊王攘夷運動を進めて明治維新に影響をおよぼした高杉晋作の短い一生を描いた作品です。開国をして幕府の政治を続けようとするもの、開国に反対し天皇による新政を期待するものと、2つの意見の中で国の行く末に頭を悩ませる晋作。諸外国との戦いや国内の勢力との戦いで身をすり減らしながら、明治維新のために力を尽くす姿が印象的です。

『吉田松陰』

松下村塾を開校して前項の高杉晋作をはじめ多くの幕末の志士を導き、若くして処刑されるまでの吉田松陰の一生を描いた作品です。全2巻で、国内から海外へ目を向けていく松蔭の描写が見事。明治維新への動きが活発になるよう、黒船に密航するまでの松蔭の環境や心の動きが丁寧にわかりやすく書かれています。幕末の動きを知りたい人におすすめです。

『豊臣秀吉(『異本太閤記』改題)』

農民から織田信長の家臣となり、戦国武将から関白まで立身出世をして天下人となる豊臣秀吉を描いた全8巻の作品。心が優しく機転のきく少年日吉は、庶民の身になり、戦いのない国を作るという意志を強く持ち続けます。苦労しながらも織田信長に重用され、順風満帆の日々のように感じられますが、最終巻で一気に運命が暗転。『徳川家康』と対極の小説で、余裕のある時に読み比べてみるのもおすすめです。

『新太平記』

室町時代に成立した『太平記』を南朝側(主に楠木正成)の視点で書いた全5巻の小説(本来の軍記物語の『太平記』は北朝側、足利尊氏など室町幕府側からの視点で描写)。袂をわかった足利尊氏、直義兄弟との戦いは壮絶を極め、天皇親政を願った後醍醐天皇、天皇に従った楠木正成、新田義貞を個性が際立つように描写しています。

監修者の視点:全26巻は中古で巻を追いながら読む

田中寛大

オンライン古書店を運営していた2019年から2022年にかけて、長い全集ものは巻によって動き方がまったく違いました。1巻と最終巻が先に売れ、中盤の巻が在庫に残ります。揃える側から見れば、中盤ほど手に入れやすいということです。

『徳川家康』のような全26巻を新刊でまとめて買うと負担が大きいので、状態が非常に良い・良いの中古を数巻ずつ買い足していく方法をおすすめします。読む速度に合わせて買えば、途中でやめても損失が小さくて済みます。まず1巻を図書館で借りて、続けられそうか確かめる順番でも遅くありません。

図書館の使い方は図書館のメリット7つとデメリット4つで整理しています。

山岡荘八に関するよくある質問(FAQ)

山岡荘八の作品を読む際や、選書する上でよく寄せられる疑問をまとめました。長編歴史小説に挑戦する前の参考にしてみてください。

代表作『徳川家康』はどのくらい長い作品ですか?

単行本・文庫とも全26巻の大長編です。1950年から1967年まで約17年間にわたって新聞連載され、原稿用紙は17,400枚に達しました。過去にはギネスブックで『失われた時を求めて』などと並んで「世界最長の小説」として扱われたことがありますが、現在ギネス世界記録が「最も長い小説」として認定しているのはマルセル・プルーストの『失われた時を求めて』です長編小説おすすめ8選で詳しく扱っています)。分量はありますが、展開の速さと人物描写で読み進めやすい作品です。

『徳川家康』がビジネスマンのバイブルとして読まれたのはなぜですか?

高度経済成長期の日本において、家康の「忍耐強く組織をまとめ上げ、平和な時代を築いた」という新しい人物像が、経営者たちの理想のリーダー像と重なったためです。単なる歴史小説の枠を超え、現代の企業経営や組織論、人間学を学ぶための実用的なテキストとして評価され、社会現象になるほどの大ブームを巻き起こしました。

山岡荘八とはどんな作家ですか?

1907年に新潟県北魚沼郡小出町(現・魚沼市)で生まれ、1978年に亡くなった歴史小説家です。本名は藤野庄蔵。長谷川伸に師事し、太平洋戦争中は大本営海軍部の報道班員として従軍しました。代表作『徳川家康』で1958年に中日文化賞、1968年に第2回吉川英治文学賞を受賞しています。

山岡荘八の作品が原作の大河ドラマはどれですか?

3作あります。『春の坂道』(1971年・主人公は柳生宗矩)、『徳川家康』(1983年)、そして『伊達政宗』を原作とする『独眼竜政宗』(1987年)です。『春の坂道』は後に『柳生宗矩』へ改題されており、書店で探すときは両方の題名で確認してください。

長編作品が多いですが、初心者におすすめの読み進め方はありますか?

いきなり全26巻の『徳川家康』に挑むのが不安な場合は、巻数が比較的少ない作品から入るのがおすすめです。全5巻の『織田信長』や全8巻の『伊達政宗』などを先に読むことで、山岡荘八特有の引き込まれるようなテンポの良さや、戦国時代の時代背景に無理なく慣れることが可能です。そこから家康へ進むと良いでしょう。

日本の歴史に興味がある人に!山岡荘八の作品をおすすめ!

鎌倉期から昭和20年代に至るまで、日本の歴史に興味を持つ人に山岡荘八の作品がおすすめです。メディア化などで人気のある作品から選ぶのもいいですし、興味のある人物や特定の時代から選択するのもいいでしょう。山岡荘八の独自の見解が楽しめ、易しい文体であまり歴史小説に慣れていない人でも読みやすいです。

歴史小説の大家では「司馬遼太郎のおすすめ作品8選!歴史小説の名作や選び方も紹介」もあわせてどうぞ。

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