パソコン入れ替えでやること|会社の広告・GA4アカウントと二段階認証の引き継ぎ

パソコン入れ替えでやること|会社の広告・GA4アカウントと二段階認証の引き継ぎ

会社のパソコン入れ替えでやることは、データの移行、ソフトのライセンスの付け替え、古いパソコンのデータ消去に加えて、Google広告やGA4などマーケティング用アカウントの「ログインの引き継ぎ」です。二段階認証の確認手段が古いパソコンや担当者のスマートフォンにしかないと、新しいパソコンで管理画面に入れなくなることがあります。古いパソコンを手放す前に、アカウントごとに管理者の人数と確認の手段を書き出し、予備の入り方を用意しておきます。

株式会社アマノートは、SEO・LLMO(AI検索対策)のコンサルティング会社で、Googleアナリティクス4(GA4)やSearch Console、Googleビジネスプロフィールなどの管理画面を日々扱っています。この記事では、パソコンの入れ替えで止まりやすいマーケティングまわりのアカウントに絞り、Google・Microsoft・Metaの公式ヘルプ(2026年10月25日に確認)をもとに引き継ぎの順番をまとめます。

この記事でわかること
  • 会社のパソコン入れ替えでやることの全体像
  • 広告・GA4の管理画面に入れなくなる4つの原因
  • 入れ替え前に確かめるマーケティングのアカウント
  • 時期別の段取りと古いパソコンを消すタイミング
  • Windows 10のパソコンを使い続けるときの費用
目次

会社のパソコン入れ替えでやることの全体像

会社のパソコン入れ替えでは、作業が「IT・総務の担当」と「各部署の担当」に分かれます。データ移行や機器の設定は手順書に入っていることが多い一方、マーケティング用アカウントの引き継ぎは担当者任せになりやすい部分です。

区分やること主な担当
データ共有フォルダやクラウドへの移行、パソコン本体に保存したファイルの洗い出し各社員
ソフトMicrosoft 365などのサインアウトとライセンスの割り当て直しIT・総務の担当
ブラウザブックマーク、保存したパスワード、拡張機能の同期各社員
マーケティングのアカウント管理者の人数、二段階認証の手段、予備の入り方の確認Web・マーケティングの担当
周辺機器複合機やプリンターのドライバー、共有の設定IT・総務の担当
古いパソコンデータ消去、リースの返却、廃棄IT・総務の担当
会社のパソコン入れ替えでやること

私たちの見方では、入れ替えで業務が止まりやすいのは、データよりもアカウントです。ファイルは古いパソコンから後で取り出せますが、ログインの確認手段が古いパソコンごと消えると、取り戻すまでに日数がかかります。

パソコン入れ替えで広告・GA4の管理画面に入れなくなる原因

パソコンを替えても、Googleアカウントのメールアドレスやパスワードは変わりません。入れなくなる原因は、ログインの2つ目の確認が古い端末や特定の人に結びついていることにあります。

パスキーや確認コードが古い端末にしかない

パスキー(指紋や顔、PINでログインする仕組み)は、保存した場所によって引き継げるかが変わります。Googleのヘルプでは、Windows Helloに保存したパスキーは同期やバックアップに対応しておらず、Googleパスワードマネージャーに保存したパスキーはGoogleアカウントで同期されると説明されています。

認証アプリの確認コードも同じです。Google認証システムはGoogleアカウントへの同期に対応していますが、アカウントにログインせずに使っている場合、コードはその端末の中にしかありません。移すときは古い端末からQRコードで書き出す必要があり、スマートフォンの機種変更と重なるときは特に漏れやすくなります。

新しいパソコンでは重要な操作の本人確認が通りにくい

Googleアカウントのヘルプによると、重要な操作では7日以上前からログインしている端末での本人確認を求められることがあり、確認できないと最大7日間その操作ができなくなる場合があります。対象の例には、Google広告の予算の変更も挙げられています。入れ替えた直後のパソコンだけで運用すると広告の予算変更が止まるおそれがあるため、古い端末や普段使いのスマートフォンのログインは残しておきます。

Google広告では、ユーザーの追加や請求先の変更といった機密性の高い操作で、パスキーによる確認を求める仕組みが一部の広告主から順に導入されています。新しく作ったパスキーがすべての操作で使えるようになるのは作成から7日後と案内されているため、入れ替えの直前に作るのでは間に合いません。

管理者が1人しかいない

GA4、Google広告、Googleビジネスプロフィール、Metaのビジネス管理は、どれも管理者を複数登録できます。管理者が1人だけで、その人のログインが止まると、ほかの人を追加することも権限を移すこともできなくなります。

Metaのヘルプでは、全権限を持つ管理者を2人以上登録しておくと、1人が抜けても運用を続けられると説明されています。Googleビジネスプロフィールのメインのオーナーは1人だけで、譲るには、ほかにオーナーか管理者が1人以上いる必要があります。Search Consoleは、確認済みの所有者が全員アクセス権を失うと、ほかのユーザーも全員アクセスできなくなると公式に書かれています。

ブラウザで別のGoogleアカウントが使われる

株式会社アマノートは2026年10月、Bing Places(Bingの地図に載る事業者情報)に当社のGoogleビジネスプロフィールを取り込む作業で、ブラウザにログインしていた別のGoogleアカウントで連携が許可され、エラーも出ないまま最初の画面に戻る現象に当たりました。

新しいパソコンで会社用と個人用のGoogleアカウントに続けてログインすると、同じことが起きやすくなります。どのアカウントで連携を許可したかは、Googleアカウントの「サードパーティ製のアプリとサービス」の一覧で確かめられます。会社用と個人用はブラウザのプロフィールを分けてログインしておくと、取り違えを防げます。

パソコン入れ替え前に確かめるマーケティングのアカウント

入れ替えの前に、マーケティングで使っているアカウントを一覧にし、管理者と確認の手段を書き出します。次の表は、中小企業で使われることが多いものを並べたものです。

アカウント確かめること予備の入り方
会社用のGoogleアカウント二段階認証の手段、再設定用の電話番号とメールアドレスバックアップコード(10個・各1回限り)
Google広告管理者の人数、二段階認証の設定2人目の管理者
GA4アカウントとプロパティの管理者2人目の管理者
Search Console確認済みの所有者と確認の方法2つ目の確認方法、2人目の所有者
Googleビジネスプロフィールメインのオーナーほかのオーナーか管理者
Metaのビジネス管理(Facebook・Instagram)全権限を持つ管理者、二段階認証の必須設定2人目の管理者
WordPressなどサイトの管理画面管理者のユーザー、ログイン時の認証2人目の管理者
パソコン入れ替え前に確かめるアカウント

バックアップコードは1つにつき1回しか使えず、新しく作り直すと古いコードは使えなくなります。印刷して鍵のかかる場所に保管するか、会社で管理しているパスワード管理の仕組みに保存し、担当者個人のパソコンの中だけに置かないようにします。

パソコン入れ替えの段取り(マーケティングのアカウントを含む)

段取りは、機器の手配とアカウントの準備を並行して進め、古いパソコンは最後に消します。

時期パソコン・機器マーケティングのアカウント
1〜2か月前台数・性能・納期の確認、購入かリース・レンタルかの判断アカウントの一覧づくり、管理者を2人以上に
2週間前データ移行の計画、新しいパソコンの初期設定バックアップコードの発行と保管、認証アプリの同期や書き出し
入れ替え当日データ移行、プリンター・複合機の設定新しいパソコンでのログイン確認(古いパソコンはまだ消さない)
1週間後〜不具合の確認予算変更などの操作を新しいパソコンで確認、パスキーの登録
古いパソコンを手放すときデータ消去、リースの返却古い端末のパスキーの削除、ログイン中の端末の一覧から外す
パソコン入れ替えの時期別の段取り

古いパソコンは全アカウントに入れたと確かめてから消す

古いパソコンの初期化は、新しいパソコンで全アカウントにログインし、広告の予算変更のような重要な操作まで通ることを確かめてからにします。7日間の本人確認を考えると、入れ替えから少なくとも1週間は古いパソコンを手元に残しておくと安全です。

入れ替えの前後で、GA4のレポートやSearch Consoleのデータが途切れていないかも見ておきます。普段見ている指標が決まっていない場合は、SEOのKPI設定方法で見る数字を先に決めておくと比べやすくなります。

退職や異動と重なるときは権限を先に移す

担当者の退職や異動と入れ替えが重なると、アカウントの持ち主と端末が同時にいなくなります。退職日の前に管理者を追加し、Googleビジネスプロフィールのメインのオーナーのように1人しか持てない権限は、先に譲っておきます。

GA4で管理者が誰もいなくなった場合、Googleのヘルプでは、サイトにanalytics.txtというファイルを置いて所有を証明し、フォームから復旧を申し込む手順が案内されています。手続きには時間がかかるため、管理者を2人以上にしておくほうが確実です。

Windows 10のパソコンを使い続けている会社の入れ替え時期

Windows 10のサポートは2025年10月14日に終わりました。会社のパソコンでセキュリティ更新を受け続けるには、有償の拡張セキュリティ更新(ESU)を買う必要があります。

Microsoftの案内では、法人向けのESUは1年目が1台あたり61米ドルで、1年ごとに価格が倍になり、延長できるのは最長3年です。途中の年から申し込む場合も、前の年の分を払う仕組みです。個人向けのESUは2027年10月12日まで延長されましたが、商用の用途には使えません。

私たちの見方では、壊れた順に1台ずつ入れ替えると、アカウントの引き継ぎも毎回その場しのぎになります。ESUの費用が上がる前にまとめて入れ替える時期を決め、マーケティングのアカウントの棚卸しも同じタイミングで済ませるほうが、手間も漏れも減らせます。

会社のパソコン入れ替えをまとめて任せる方法

台数が多い場合は、機種の選定、初期設定(キッティング)、データ移行、古いパソコンのデータ消去までを外部にまとめて任せる方法があります。購入のほか、リースやレンタル、中古のパソコンを組み合わせると、初期費用を抑えられることもあります。

入れ替えに合わせて、パソコンの保守やトラブルの問い合わせ窓口(ヘルプデスク)を外部に用意しておくと、社内にIT担当がいない会社でも、次の入れ替えまで運用を回しやすくなります。

オフィスの移転と重なる場合は、回線や電話、LANの工事と時期をそろえると、設置と設定の作業を一度で済ませられます。移転の段取りは事務所移転のホームページ住所変更で整理しています。

パソコン入れ替えでやることに関するよくある質問

会社のパソコン入れ替えとアカウントの引き継ぎについて、準備の段階で出てきやすい質問に答えます。

パソコンを入れ替えると二段階認証はやり直しになりますか?

Googleアカウントの二段階認証の設定そのものは、パソコンを替えても残ります。ただし、Windows Helloに保存したパスキーは新しいパソコンに移らないため、スマートフォンへの確認の通知やバックアップコードなど別の手段でログインしてから、新しいパソコンでパスキーを作り直します。

GA4の管理者が退職者しかいない場合はどうすればいいですか?

退職者のアカウントにログインできるなら、先にほかの社員を管理者に追加します。ログインできない場合は、サイトにanalytics.txtを置いて所有を証明し、Googleのフォームから復旧を申し込む手順があります。Googleタグマネージャーは、この方法では復旧できないと案内されています。

古いパソコンはいつ初期化すればいいですか?

新しいパソコンで全アカウントにログインでき、広告の予算変更のような重要な操作も通ることを確かめてからにします。Googleアカウントでは7日以上前からログインしている端末での本人確認を求められることがあるため、入れ替えから1週間ほどは古いパソコンを残しておくと安全です。

まとめ:パソコン入れ替えでやることはアカウントの棚卸しから

会社のパソコン入れ替えでやることは、データ移行とデータ消去に加えて、マーケティング用アカウントの管理者と確認手段の整理です。管理者を2人以上にし、バックアップコードを会社で保管し、古いパソコンは新しいパソコンで全アカウントに入れたと確かめてから消します。

株式会社アマノートでは、マーケティング用アカウントの棚卸しと権限の整理に加えて、会社のパソコンの選定・購入(リース・レンタルを含む)、初期設定、データ移行、保守のご相談も承っています。機器の手配と設定は、オフィスのIT環境を専門に扱うパートナー企業をご紹介し、アカウントの引き継ぎと時期を合わせて進められるようにお手伝いします。台数や時期が決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

AMANAUTブログ編集部は株式会社アマノートの運営するブログメディアで、SEOを軸としたコンテンツマーケティングの知見を発信します。一次情報や実務経験に基づく独自性のある記事を通して、読者がすぐに行動へ移せる実践的なノウハウを提供しています。

田中寛大
監修者
一橋大学大学院社会学研究科修了後、政府系法人にてICT専門誌の編集や地方公共団体の情報セキュリティ支援に従事。2019年に株式会社アマノートを設立。SEOを軸としたコンテンツマーケティングの戦略立案・ディレクションを手がけ、これまでに30以上の業種でコンテンツ制作を統括してきた。SEO検定1級取得。近年はLLMO(大規模言語モデル最適化)領域にも注力し、AI検索時代に対応したコンテンツ設計・コンサルティングを提供している。読書メディア「ブッククランチ」や選書サービス「雨音選書」の運営者でもある。
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