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シェイクスピアのおすすめ10選|初心者は何から読む?四大悲劇も解説

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シェイクスピアの作品は、400年以上の時を経た今でも世界中で愛され続けています。作品は悲劇、喜劇、史劇など多岐にわたり、人間の本質を鋭く描写した普遍的な魅力にあふれているのが特長です。

初めて読むなら『ロミオとジュリエット』が確実です。物語の筋がよく知られていて、登場人物も追いやすいためです。喜劇から入るなら『夏の夜の夢』、代表作の重みを味わいたいなら四大悲劇の『ハムレット』が向いています。この記事では、初心者向け・文学ファン向け・マニア向けの3段階に分けて10作品を紹介します。

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目次

シェイクスピアとはどのような人物?

ウィリアム・シェイクスピアは、1564年4月23日にイングランドのストラトフォード=アポン=エイヴォンで生まれ、1616年4月23日に没した劇作家・詩人です。1585年前後にロンドンへ出て、1592年には新進の劇作家として活躍を始め、1613年ごろに引退するまでのおよそ20年間に作品を書き続けました。イギリス・ルネサンス演劇を代表する人物で、154編からなる『ソネット集』も残しています。

作品は400年以上にわたって世界中で上演され続け、多くの言語に翻訳されています。作風は悲劇、喜劇、史劇、ロマンス劇と幅広く、愛と憎しみ、野心と没落、生と死といった普遍的なテーマを扱いました。とくに評価が高いのが、次の「四大悲劇」です。

  • ハムレット
  • マクベス
  • オセロ(オセロー)
  • リア王

この記事の10選には、このうち『ハムレット』『マクベス』『リア王』の3作が入っています。四大悲劇をそろえたい方は、あわせて『オセロ』も手に取ってみてください。

シェイクスピア作品の楽しみ方

シェイクスピアの作品は、初めて触れる方には少し敷居が高く感じられるかもしれません。しかし、現代ではさまざまな方法で作品を楽しめます。映画や翻訳、名言など、自分に合った方法で触れることで、作品の魅力により深く気づけるきっかけになりますよ。

映画と一緒に楽しむ

シェイクスピアの作品は数多く映画化されているので、書籍と一緒に映画を鑑賞することがおすすめです。バズ・ラーマン監督の『ロミオ+ジュリエット』やケネス・ブラナー監督の『ハムレット』など、現代的な解釈や古典的な演出まで、さまざまな映像作品が制作されています。

映像で楽しむことで、セリフの抑揚や登場人物の表情、舞台設定などが具体的に示されるため、戯曲の理解が深まるのが特徴です。

翻訳の違いを楽しむ

日本語訳には福田恆存訳、小田島雄志訳、松岡和子訳など、複数の著名な訳者による翻訳作品があります。各訳者によって異なる日本語表現や解釈があり、それぞれの違いを楽しむことで、作品の新たな側面を発見できるかもしれません。

名言を楽しむ

シェイクスピアの作品には、人生の真理を突いた名言が多く含まれています。「この世は舞台、人はみな役者」(『お気に召すまま』)や「生きるべきか死ぬべきか。それが問題だ。」(『ハムレット』)など、現代でも頻繁に引用される言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

これらの名言は、単独でも深い意味を持ち、現代社会に生きる私たちにも深く響きます。作品と一緒に、名言に触れてみるのもおすすめです。

読んでおきたいシェイクスピア作品10選

10作品を、読みやすさの段階別に選びました。日本語の題名は訳者によって表記が変わるものがあるため、別の訳題もあわせて載せています。書店や図書館で探すときに使ってください。

作品ジャンルおすすめの段階別の訳題
ロミオとジュリエット悲劇初心者―
真夏の夜の夢喜劇初心者夏の夜の夢
ベニスの商人喜劇初心者ヴェニスの商人
ハムレット悲劇(四大悲劇)文学・演劇ファン―
マクベス悲劇(四大悲劇)文学・演劇ファン―
リア王悲劇(四大悲劇)文学・演劇ファン―
十二夜喜劇文学・演劇ファン―
尺には尺を問題劇マニア―
アントニーとクレオパトラ悲劇マニアアントニークレオパトラ
冬物語ロマンス劇マニア―

上から順に読み進める必要はありません。1作ずつ独立しているので、気になったものから手に取って構いません。

初心者にもおすすめの作品

シェイクスピアに初めて触れる方には、以下の3作品がおすすめです。物語の展開がわかりやすく、登場人物の心理描写も丁寧で、シェイクスピアの世界観を存分に味わえますよ。

『ロミオとジュリエット』

イタリアのヴェローナを舞台に、対立する二つの名門家庭の子どもたちの悲恋を描いた悲劇です。若い恋人たちの純愛と、それを引き裂く因習や運命の皮肉が描かれています。物語の展開が明快で、あらすじを知っている人も多いため、シェイクスピアの1作目として最も選ばれています。

『真夏の夜の夢』

アテネの森を舞台にした幻想的な喜劇です。訳者によっては『夏の夜の夢』という題でも刊行されています。妖精たちが引き起こす騒動と、若い恋人たちの恋愛模様が交錯します。現実世界と幻想世界が絶妙に混ざり合い、詩的な台詞と軽妙なストーリーを楽しめますよ。

『ベニスの商人』

商人アントーニオと高利貸しシャイロックの確執を軸に、愛と正義、偏見と寛容をテーマとした作品です。『ヴェニスの商人』という表記の訳もあります。法廷シーンの緊張感と、ポーシャの知的な活躍が印象に残ります。

文学・演劇ファンにおすすめの作品

シェイクスピアの作品をある程度読んだことがある方や、文学・演劇に造詣が深い方には、以下の4作品をおすすめします。より複雑な人間模様や深い思索が含まれており、シェイクスピアの真骨頂とも言える作品群です。

『ハムレット』

四大悲劇の1つで、デンマーク王子ハムレットの復讐劇です。父王の死の真相を追究する過程で、苦悩や狂気、道徳的なジレンマに直面します。人間の内面を深く掘り下げた心理劇として高い評価を誇る作品です。

『マクベス』

四大悲劇の1つで、野望に取り憑かれた将軍マクベスと妻の、権力追求と破滅を描いた悲劇です。人間の欲望と良心の葛藤、運命と自由意志の関係性など、深いテーマに圧倒されますよ。

『リア王』

四大悲劇の1つで、老王の愚かな判断から始まる壮大な悲劇です。親子関係、忠誠、裏切り、狂気などのテーマを通じて、人間の本質を探求します。

『十二夜』

双子の兄妹を主人公とした身分違いの恋愛喜劇です。誤解と錯覚が生む騒動を通じて、愛の多面性と人生の不思議さを描いていきます。

マニア向けの隠れた名作

シェイクスピアのマニアの方や、よく知られた作品以外も読んでみたい方には、以下の3作品はいかがでしょうか。どれも独特の魅力を持つ作品ばかりです。

『尺には尺を』

ウィーンを舞台に、権力と正義、道徳と寛容の問題を扱う問題作です。喜劇と悲劇の要素が混在する特異な作品になっています。

『アントニーとクレオパトラ』

古代ローマの将軍と古代エジプトの女王の恋を描いた歴史劇です。政治と愛の葛藤、東西文明の対比が印象的です。

『冬物語』

16年という時を経て、失われた家族の絆が回復される物語です。悲劇的な展開から始まり、最後は和解と再生で締めくくられる後期ロマンス劇の代表作といわれています。

編集長のひとこと:小説と同じ速度で読もうとしない

田中寛大

大学院で学術書や戯曲を読んでいた経験から言うと、シェイクスピアで最初につまずくのは言葉の古さではなく、形式です。地の文がなく、誰が誰に向かって話しているのかを自分で補いながら読む必要があるので、小説と同じ速度で読もうとすると必ず止まります。

対策は2つあります。1つは、巻頭の登場人物一覧に付箋を貼って、迷ったら戻ること。もう1つは、声に出して読むか、朗読・上演の音声を流しながら目で追うことです。もともと舞台で聞かせるために書かれた台詞なので、耳から入れると急に意味が通ります。それでも合わなければ、映画版を先に観てから戻るのが確実です。

シェイクスピアに関するよくある質問(FAQ)

400年以上経っても色褪せないシェイクスピアの世界を、より深く楽しむためのポイントをまとめました。

シェイクスピアの作品には「戯曲(台本)」が多いですが、小説のように読んでも楽しめますか?

はい、十分楽しめます。戯曲形式はト書き(状況説明)とセリフのみで構成されているため、最初は戸惑うかもしれませんが、慣れると登場人物の感情がダイレクトに伝わり、頭の中で舞台を想像する楽しさがあります。もし読みづらいと感じる場合は、物語形式に書き直された「物語 シェイクスピア」のような入門書から入るのも一つの手です。

翻訳者がたくさんいて誰の訳を選べばいいか迷います。おすすめはありますか?

目的や好みによって選ぶのがベストです。

  • 小田島雄志訳(白水Uブックス): 現代的でリズムが良く、実際の舞台上演でもよく使われる「読みやすさ」を重視する方におすすめ。
  • 松岡和子訳(ちくま文庫): 俳優が演じやすい言葉を意識しており、最新の研究も反映された「現代のスタンダード」を求める方におすすめ。
  • 福田恆存訳(新潮文庫): 格調高く美しい日本語で、古典としての重厚な雰囲気を味わいたい方におすすめ。
「四大悲劇」とはどの作品を指しますか?

シェイクスピアの絶頂期に書かれた『ハムレット』『オセロー』『リア王』『マクベス』の4作品を指します。いずれも人間の弱さ、嫉妬、野心、運命への翻弄といった普遍的なテーマを極限まで突き詰めた傑作です。初心者の方には少し重厚かもしれませんが、人間の本質を鋭く抉り出す圧倒的なエネルギーを感じることができます。

シェイクスピアを初めて読むならどれがおすすめですか?

『ロミオとジュリエット』です。あらすじが広く知られているうえ、対立する2つの家という構図が単純で、人物関係を追いやすいためです。悲劇が重いと感じるなら喜劇の『夏の夜の夢』(真夏の夜の夢)、法廷の駆け引きが読みたいなら『ベニスの商人』が入口になります。

同じ作品なのに題名が違うことがあるのはなぜですか?

訳者ごとに題の付け方が異なるためです。たとえば A Midsummer Night’s Dream は『夏の夜の夢』とも『真夏の夜の夢』とも訳され、The Merchant of Venice は『ベニスの商人』『ヴェニスの商人』の両方が流通しています。探しているものが見つからないときは、もう一方の表記でも調べてみてください。

シェイクスピアのおすすめ作品に触れてみよう

最初の1冊は『ロミオとジュリエット』が確実です。喜劇から入るなら『夏の夜の夢』、代表作を押さえたいなら四大悲劇の『ハムレット』を選んでください。戯曲の形式に慣れないうちは、映画版を先に観てから読む、あるいは声に出して読むと入りやすくなります。400年以上前に書かれた台詞が、いま読んでも通じることに驚くはずです。

シェイクスピアを含むイギリス文学の名作は「イギリス文学おすすめ10選【一覧】読みやすい名作から初心者向けに紹介」でも紹介しています。

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