電子書籍を読み上げさせる最も確実な方法は、スマートフォン本体に標準で入っている読み上げ機能を使うことです。iPhoneなら「画面の読み上げ」、Androidなら「TalkBack」や「選択して読み上げ」を使います。アプリ自体に読み上げ機能が用意されているのは、Amazon KindleとGoogle Playブックスの2つです。
ただし読み上げられるのはリフロー型(文字が主体)の電子書籍だけで、漫画・雑誌・写真集などの固定レイアウト型は本文が画像なので読み上げられません。この記事では、サービス別の対応状況・iPhone/Androidの設定手順・パソコンでの方法を整理します。
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電子書籍の読み上げには「アプリ内蔵」と「端末標準」の2種類がある

読み上げとは、電子書籍の本文を合成音声で音読させる機能です。実現の仕方は2通りあります。
- アプリ内蔵の読み上げ…電子書籍アプリ自体に読み上げ機能が用意されているもの。Amazon Kindleの「アシストリーダー」、Google Playブックスの「読み上げ」が該当します
- 端末標準の読み上げ…スマートフォンやパソコンのOSに入っているアクセシビリティ機能。アプリを問わず、画面に表示されたテキストを読み上げます
アプリ内蔵の機能がないサービスでも、端末標準の読み上げを使えば読み上げられる場合があります。ただし成否は「その本がリフロー型かどうか」に左右されます。
なお、プロのナレーターが朗読したオーディオブックは、これらの合成音声とは別物です。作品の選び方は「オーディオブックのおすすめ人気6選」で紹介しています。
電子書籍サービス別の読み上げ対応状況(2026年9月時点)
主要サービスに、アプリ内蔵の読み上げ機能があるかどうかを公式情報ベースで並べます。「記載なし」は公式ヘルプに読み上げ機能の案内が見当たらないという意味で、端末標準の読み上げ機能まで使えないという意味ではありません。
| サービス | アプリ内蔵の読み上げ機能 | 補足 |
|---|---|---|
| Amazon Kindle | あり(アシストリーダー) | Kindleストアで購入した本やKindle Unlimited対象書などが対象。設定手順はKindleの読み上げ方法で解説 |
| Google Playブックス | あり(読み上げ) | 出版社が読み上げを許可した書籍のみ。フローテキストモードでの表示が必要(Google Play ブックスで書籍の読み上げを聴く) |
| honto | 公式ヘルプに記載なし | 案内があるのは商品名に【音声付】と付く本の音声再生で、合成音声の読み上げとは別(音声付の本のご利用方法)。Mac版アプリは音声再生に非対応 |
| ebookjapan | 公式のビューアー説明に記載なし | コミックは固定レイアウト(画像)のため、端末標準の読み上げでも本文は読めない |
| 楽天Kobo | 公式ヘルプに記載なし | 読み上げたい場合は端末標準の機能を使うことになる |
hontoで使える支払い方法については、こちらの記事で解説しています。

iPhoneで電子書籍を読み上げる設定手順

iPhoneは「読み上げコンテンツ」の設定をオンにすると、電子書籍アプリを問わず画面上のテキストを読み上げられるようになります。
- 『設定』アプリから『アクセシビリティ』を開きます。
- 『読み上げコンテンツ』をタップします。
- 『画面の読み上げ』をオンにします(画面上のテキストを上から順に読み上げる機能)。
- 電子書籍アプリで本を開き、画面の一番上から2本指で下にスワイプすると読み上げが始まります。
※ 読み上げ中に表示されるコントローラーから、一時停止と読み上げ速度の変更ができます。特定の文章だけ読ませたい場合は『選択項目の読み上げ』をオンにし、テキストを選択して『読み上げ』を選びます。
公式の手順はAppleのiPhoneユーザガイド「iPhoneで画面や選択テキストを読み上げる」で確認できます。
Androidで電子書籍を読み上げる3つの方法
Androidには読み上げの入口が複数あります。目的に合わせて使い分けてください。
方法1:TalkBackで画面全体を読み上げる
- 『設定』(歯車のマーク)を開きます。
- 『ユーザー補助』を選択します。
- 『TalkBack』をタップし、オンにします。
- 電子書籍アプリで本を開き、読み上げたい箇所をタップします。
※ 読み上げ速度は『テキスト読み上げの設定』から変更できます。TalkBackは画面操作そのものが変わるスクリーンリーダーのため、操作に慣れるまでは戸惑うかもしれません。機種によりメニュー名が異なる場合があります。
方法2:「選択して読み上げ」で選んだ範囲だけ読ませる
『設定』→『ユーザー補助』→『選択して読み上げ』をオンにすると、画面に表示される人型のアイコンから、読み上げたい範囲だけを指定して聴けます。画面操作の方法が変わらないため、TalkBackより使い勝手がよいと感じる人もいます。機種やAndroidのバージョンによっては用意されていない場合があります。
方法3:Google Playブックスのアプリ内読み上げを使う
- 『Google Playブックス』アプリを開きます。
- 読み上げたい書籍を選択します。
- ページをタップし、読み上げに対応する『フローテキストモード』に切り替えます。
- 右上のメニューアイコンから『読み上げ』をタップします。
※ 本を開くたびに自動で読み上げさせたい場合は、画面右上のプロフィール写真から『自動的に読み上げる』をオンにします。読み上げに対応するのは出版社が許可した書籍のみで、固定レイアウトの本は対象外です。
公式の手順はGoogle Playヘルプ「Google Play ブックスで書籍の読み上げを聴く」で確認できます。
読み上げできる本とできない本の違いはレイアウト形式

読み上げできる:リフロー型(文字が主体)の電子書籍
端末標準の読み上げ機能は、視覚に障がいのある人がスマートフォンを使いやすくするための機能です。対象になるのは本文がテキストデータで作られたリフロー型の電子書籍。文字サイズを変えると行が組み直されるタイプで、小説・ビジネス書・新書などが該当します。洋書に対応するケースもあります。
読み上げできない:固定レイアウト型(漫画・雑誌・写真集)
固定レイアウト型の電子書籍は読み上げられません。漫画・雑誌・写真集のように、ページ全体が画像として作られているタイプです。文字サイズを変えられない本は固定レイアウト型だと考えて差し支えありません。電子書籍でコミック中心に読んでいる人は、読み上げの活用余地が小さくなります。
購入前にレイアウト形式を確かめたい場合は、商品ページの「固定レイアウト」「リフロー」といった表記や、試し読みで文字サイズを変えられるかを確認してください。
電子書籍の読み上げで知っておきたい3つの注意点
- 声は合成音声…抑揚が少なく、人の朗読とは印象が異なります。味気ないと感じる人もいます
- ページの切れ目で止まることがある…アプリによっては、ページをめくる操作を挟むため読み上げが途切れます
- 読み方を誤ることがある…人名や地名などの難しい漢字、外国語の単語が正しく読まれない場合があります
こうした癖は、実用書やビジネス書のように内容を追えれば足りる本では気になりにくく、文章そのものを味わう小説では気になりやすい傾向があります。
パソコンで電子書籍を読み上げる方法
パソコンはスマートフォンほど手軽ではありませんが、方法はあります。
- Mac…アップルメニュー→『システム設定』→サイドバーの『アクセシビリティ』→『読み上げコンテンツ』から、iPhoneと同様の読み上げを設定できます
- Windows…テキストをコピーして読み上げソフトに貼り付ける方法が中心です。無料ソフトの『棒読みちゃん』や、ブラウザで使える『音読さん』などがあります
- ブラウザの拡張機能…Google Chromeには読み上げの拡張機能がありますが、海外製が多く日本語の抑揚が不自然に感じられることがあります
いずれの方法も、電子書籍アプリ側がテキストのコピーを許可していないと使えません。コピー制限がかかっている本では、端末標準の読み上げ機能を使うほうが確実です。
監修者の視点:合成音声とプロの朗読は用途を分けて使う
田中寛大Audibleを4年以上聴き続けていて、累計約2,907時間・読了244冊です(いずれもAudible上の数値・2026年7月時点)。常用の再生速度は2倍。そのうえで言うと、合成音声の読み上げとプロの朗読は、用途が別物だと考えています。
内容を早く頭に入れたい実用書やビジネス書なら、合成音声の読み上げで十分足ります。一方、地の文と会話の演じ分けが効く小説は、朗読で聴いたほうが情景が立ち上がりやすい。読み上げが使えない本に当たったら、その作品がオーディオブックとして出ていないかを先に調べてしまうほうが、結果的に早いことが多いです。
オーディオブックから入る場合の始め方は「Audibleの使い方」でまとめています。
電子書籍の読み上げに関するよくある質問
- ebookjapanに読み上げ機能はありますか?
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ebookjapanの公式なビューアーの説明に、テキスト読み上げ機能の案内は見当たりません(2026年9月時点)。またebookjapanで扱いの多いコミックは固定レイアウト(画像)のため、端末標準の読み上げ機能を使っても本文は読み上げられません。小説などリフロー型の作品であれば、端末側の読み上げ機能を試す価値はあります。
- hontoに読み上げ機能はありますか?
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hontoの公式ヘルプに案内があるのは、商品名に【音声付】と付く本の音声再生機能で、本文を合成音声で読み上げる機能ではありません(2026年9月時点)。読み上げさせたい場合は、iPhoneの「画面の読み上げ」やAndroidの「TalkBack」など端末標準の機能を使います。なお音声再生はMac版ビューアアプリでは利用できません。
- 楽天Koboに読み上げ機能はありますか?
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楽天Koboの公式ヘルプに、テキスト読み上げ機能の案内は見当たりません(2026年9月時点)。読み上げたい場合は、端末標準の読み上げ機能を使うことになります。
- 漫画を読み上げてもらうことはできますか?
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できません。漫画はページ全体が画像で作られた固定レイアウト型のため、読み上げ機能が読み取れるテキストデータが存在しないからです。雑誌や写真集も同じ理由で読み上げられません。
- 読み上げ機能がある電子書籍アプリはどれですか?
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アプリ内に読み上げ機能があるのは、Amazon Kindle(アシストリーダー)とGoogle Playブックス(読み上げ)です。Google Playブックスは、出版社が読み上げを許可した書籍をフローテキストモードで開いた場合に利用できます。
- 読み上げの速度は変えられますか?
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変えられます。iPhoneは読み上げ中に表示されるコントローラーから、AndroidはTalkBackの『テキスト読み上げの設定』から速度を調整できます。最初は1.2倍程度から少しずつ上げると耳が慣れやすくなります。
電子書籍の読み上げは端末標準の機能から試すのが早い
電子書籍を読み上げさせたいときは、アプリを乗り換える前に端末標準の読み上げ機能を試すのが近道です。iPhoneなら「画面の読み上げ」、Androidなら「TalkBack」または「選択して読み上げ」。どちらもアプリを問わず使えます。
読み上げできるかどうかを分けるのは、サービスよりも本のレイアウト形式です。文字が主体のリフロー型なら読み上げられ、漫画や雑誌などの固定レイアウト型は読み上げられません。目が疲れているとき、家事や移動をしながら読みたいときに、読書の選択肢が1つ増えます。










