スクラップブッキングとは、写真を主役に、台紙・柄入りペーパー・シール・手書きのコメントを組み合わせて1ページにまとめるペーパークラフトです。ルールが決まっていないので、同じ材料でもレイアウト次第で仕上がりが変わります。
用意するものは切る道具・貼る道具・書く道具の3種類と、台紙になるアルバムまたはノート。作り方は①道具と材料をそろえる ②レイアウトを決める ③貼る ④装飾するの4ステップです。
この記事では、スクラップブックとの違い、用紙の選び方(中性紙・サイズ・厚み)、作り方4ステップ、レイアウトのコツまでを順に説明します。
スクラップブッキングとは?写真を主役にしたペーパークラフト

スクラップブッキングは、写真や折り紙、シールなどを使って手作りするアルバムです。決まった作り方がないので、自分だけの1冊を作れます。
スクラップブックとの違いは「主役が写真か記事か」
よく混同される「スクラップブック」との差は、貼るものの中心が何かという点です。
| スクラップブッキング | スクラップブック | |
|---|---|---|
| 主役になるもの | 写真 | 新聞・雑誌の切り抜き |
| 目的 | 思い出を作品として残す | 情報を記録として整理する |
| 装飾 | 柄入りペーパー・シール・手書き文字で飾る | 貼って分類するのが中心 |
| 日本での使われ方 | 出産・結婚などの記念アルバム | 資料集め・自由研究・情報整理 |
どちらも「貼ってまとめる」という点は共通していますが、スクラップブッキングは見せることを前提にした装飾が入るのが違いです。
誕生は1980年代のアメリカ
現在の形のスクラップブッキングは、1980年代のアメリカで広まったとされています。アートやクラフトの市場が拡大し、耐水性や耐光性のある文房具が出てきたことも重なって、1990年代にはブームになりました。
日本では出産や結婚といった節目の記念アルバムとして作る人が多く、材料の多くが100円ショップでそろうようになったことで裾野が広がっています。
用紙の選び方は「中性紙・サイズ・厚み」の3点

スクラップブッキングでいちばん失敗しやすいのが用紙選びです。写真を長く残すことが目的なら、見た目より先に紙の性質を確認してください。
- 中性紙(アシッドフリー)を選ぶ:一般的な画用紙やのりには酸が含まれており、接した写真が変色する原因になります。スクラップブッキング用として売られているペーパーやのりは「アシッドフリー」表記のものが基本です
- サイズは12インチが標準:レイアウトの自由度が高く、対応する材料がもっとも多くそろいます
- 厚みのある紙を選ぶ:薄い紙は反りやすく、シールや厚みのある材料を重ねると波打ちます
サイズは主に3種類が流通しています。
| サイズ | 実寸の目安 | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 12インチ | 約30.5cm角 | 写真を複数枚並べる。材料の種類がもっとも多い |
| 8インチ | 約20.3cm角 | 1ページ1〜2枚。持ち運びやすい |
| 6インチ | 約15.2cm角 | ミニアルバム・贈り物向け |
表面加工はマット(つや消し)・グロス(光沢)・エンボス(凹凸)があります。手書きのコメントを入れるなら、ペンがのりやすいマットが扱いやすいです。
スクラップブッキングの作り方4ステップ

手順は次の4つです。順番を守るだけで仕上がりが安定します。
- 道具と材料をそろえる
- レイアウトを決める(貼る前に並べる)
- 台紙に貼る
- ペンやシールで装飾する
1. 道具と材料をそろえる
道具は切るもの・貼るもの・書くものの3種類です。
| 用途 | 道具 | 選び方のポイント |
|---|---|---|
| 切る | ハサミ・カッター | 直線を多用するならカッターとカッターマット |
| 貼る | のり・両面テープ | 写真に触れる部分はアシッドフリー表記のものを選ぶ |
| 書く | カラーペン | 太さの違うものを2〜3本。細字は日付、太字はタイトル用 |
材料は台紙になるアルバムかノートに、写真、柄入りペーパー、折り紙、シールを組み合わせます。チケットやキーホルダーのような思い出の品を貼ると、そのページだけの記録になります。
2. レイアウトを決める(貼る前に並べる)
ここを飛ばすと作り直しになります。台紙の上に写真と材料を置いて、貼らずに配置を確認してください。テーマが決まっている場合は、それに合う写真だけを先に抜き出しておくと早く決まります。
3. 台紙に貼る
配置が決まったら貼り付けます。写真を直接アルバムに貼るのではなく、いったん台紙(マット)に貼ってからアルバムに載せると、余白が枠のように見えて仕上がりが整います。あとで差し替えたくなったときも、写真本体を傷めずに剥がせます。
4. ペンやシールで装飾する
最後にペンやシールで飾ります。模様よりも、日付・場所・そのときのひと言を書き込むほうが記録として価値が残ります。数年後に見返したときに情報が分かるのは、装飾ではなく文字の部分です。
レイアウトで失敗しないコツ4つ

自由度が高いぶん、無計画に作ると散らかった印象になります。次の4点を押さえてください。
- テーマを1つ決める:「入園式」「沖縄旅行」のように絞ると、色や材料の選択が自動的に決まって統一感が出る
- 色を3色までにする:写真の中にある色から拾うとまとまりやすい。色数が増えるほど散らかって見える
- 主役の写真を1枚だけ大きくする:全部を同じ大きさにすると、どこを見ればよいか分からないページになる
- 余白を残す:埋め尽くすより、余白があるほうが写真が引き立つ
立体感を出すのは慣れてから
上級者向けのテクニックとして、立体感を出す方法があります。台紙を折りたたんで飛び出す仕掛けにする、思い出の品そのものを貼る、厚みのある「ぷくぷくシール」を使うなどです。
ただし厚みが増えるとページが閉じにくくなり、上に重ねたページで写真が押されます。最初の数ページは平面で作り、慣れてから立体に進むのがおすすめです。
紙の折り込みや立体的な表現に興味があれば、本を折って作るアートの解説もあわせてどうぞ。

紙で小さく作れるものから試したい場合は、しおりのおすすめと手作りの方法も参考になります。
監修者の視点:10年後の見え方を決めるのは、貼るものと台紙
田中寛大オンライン古書店のNAUT BOOKSを2019年から2022年にかけて運営し、開業から約2年半で8,000冊超を販売しました。状態のよいものに絞って仕入れる方針だったので、コンディションの判定は1冊ごとにしていました。
紙は時間とともに変色し、粘着テープの跡は元に戻りません。これは古い紙を扱えば避けられない前提です。スクラップブッキングでも同じことが起きるので、見た目の可愛さより先に、写真に触れるのり・テープ・台紙がアシッドフリーかどうかを確認しておくと安心です。
もう1つおすすめしたいのが、日付と場所を必ず書き込むことです。装飾は数年後でも足せますが、いつどこで撮ったのかという情報は、そのとき書いておかないと戻ってきません。
よくある質問
- スクラップブッキングとスクラップブックの違いは何ですか?
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主役になるものが違います。スクラップブッキングは写真を中心に装飾して作品として仕上げるもの、スクラップブックは新聞や雑誌の切り抜きを中心に情報を記録として整理するものです。どちらも貼ってまとめる点は共通しています。
- スクラップブッキングの用紙は何を選べばいいですか?
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「アシッドフリー(中性紙)」と表記されたものです。一般的な画用紙やのりには酸が含まれており、接した写真が変色する原因になります。サイズは12インチ(約30.5cm角)が標準で、対応する材料がもっとも多くそろいます。
- 100均の材料だけでも作れますか?
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作れます。台紙・柄入りペーパー・シール・のりはいずれも100円ショップでそろいます。ただし写真を長期間残したい場合は、写真に直接触れるのりと台紙だけはアシッドフリー表記のものに替えることをおすすめします。
- スクラップブッキングのレイアウトのコツはありますか?
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テーマを1つに絞り、色を3色までにして、主役の写真を1枚だけ大きくすることです。あわせて余白を残すと写真が引き立ちます。貼る前に台紙の上で並べて確認する手順を必ず入れてください。
- スクラップブッキングは初心者や子どもでもできますか?
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できます。ハサミ・のり・カラーペンがあれば始められ、決まったルールがないので失敗という状態がありません。子どもと作る場合は、切る作業と貼る作業を分担すると進めやすくなります。










