一生に一度は読むべき本10選|読むと良い本の選び方も解説

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一生に一度は読むべき本を選ぶ基準は、刊行から時間が経っても読まれ続けているかどうかの一点です。この記事では小説・自己啓発・ビジネス書・古典から10冊を選び、それぞれ誰に向くかまで示しました。どれから読むか迷ったら、いま抱えている悩みに近いジャンルの1冊から始めるのが最短です。

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目次

読むべき本10選の早見表

書名著者ジャンルこんな人に
夢をかなえるゾウ水野敬也自己啓発小説読書習慣をこれからつくる人
エッセンシャル思考グレッグ・マキューンビジネス書やることが多すぎて動けない人
愛するということエーリッヒ・フロム人文書人間関係を根本から考えたい人
学問のすゝめ福沢諭吉古典・思想学ぶ意味を言葉にしたい人
ワーク・シフトリンダ・グラットンビジネス書キャリアの方向を決めかねている人
夜は短し歩けよ乙女森見登美彦小説文章そのものを楽しみたい人
星の王子さまサン=テグジュペリ児童文学・古典短時間で名作を1冊読みたい人
ノルウェイの森村上春樹小説腰を据えて長編を読みたい人
告白湊かなえミステリー一気に読み切る体験がほしい人
空中ブランコ奥田英朗ユーモア小説重い本が続いて疲れた人

一度は読むべきおすすめの本10選

積まれている本

ここからは10冊を1冊ずつ紹介します。刊行年・受賞歴とあわせて、どんなときに読むと効くかを添えました。

1. 夢をかなえるゾウ(水野敬也)

関西弁の神様ガネーシャが、平凡なサラリーマンに毎日ひとつ課題を出していく自己啓発小説です。2007年刊行。「靴をみがく」「募金する」といった小さな行動が並ぶだけなので、自己啓発書を読んだことがない人でも実行に移しやすい構成になっています。物語として読み進められるため、読書習慣をつくる1冊目に向いています。

2. エッセンシャル思考(グレッグ・マキューン)

「より少なく、しかしより良く」を軸に、やることを削る技術をまとめたビジネス書です。原著は2014年刊行(邦訳2014年、かんき出版)。仕事を増やす方法ではなく、断る基準・手放す基準を示している点が特徴で、タスクを抱えすぎて動けない状態から抜け出したいときに効きます。

3. 愛するということ(エーリッヒ・フロム)

社会心理学者エーリッヒ・フロムが1956年に発表した『The Art of Loving』の邦訳です。愛を「落ちるもの」ではなく「技術として習得するもの」と定義し、その練習方法まで踏み込んで論じています。恋愛だけでなく、家族や仕事上の関係にも読み替えられる射程の広さから、70年近く読み継がれてきました。

4. 学問のすゝめ(福沢諭吉)

1872年から1876年にかけて17編にわたって刊行された、日本の近代化に最も影響を与えた啓蒙書のひとつです。冒頭の「天は人の上に人を造らず」の一文が有名ですが、本論は「だからこそ学べ」という実学のすすめにあります。岩波文庫版なら現代の読者でも読み通せる分量です。

5. ワーク・シフト(リンダ・グラットン)

ロンドン・ビジネススクール教授のリンダ・グラットンが2012年に発表した、働き方の未来を論じた一冊です(邦訳は2012年、プレジデント社)。テクノロジーの進化や長寿化が仕事をどう変えるかを予測し、「連続スペシャリストになる」など3つの転換を提案しています。キャリアの方向性を考え直したいときの下敷きになります。

6. 夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦)

京都を舞台に、「先輩」が「黒髪の乙女」を追いかける一夜の物語です。2006年刊行、2007年に第20回山本周五郎賞を受賞しました。擬古文めいた文体と荒唐無稽な展開が同居していて、活字そのものを楽しむ感覚がつかめます。アニメ映画化もされており、映像から入っても違和感がありません。

7. 星の王子さま(サン=テグジュペリ)

1943年に刊行されたフランス文学の代表作です。砂漠に不時着した飛行士と小さな王子の対話という形をとりながら、大切なものは目に見えないという主題を扱っています。100ページ前後で読み切れるため、名作を1冊読んでおきたいときの入口として現実的です。

8. ノルウェイの森(村上春樹)

1987年に刊行され、上下巻あわせて1,000万部を超えて読まれてきた村上春樹の代表作です。1960年代後半の東京を舞台に、喪失と再生を静かな筆致で描いています。文体が平明で読みやすい一方、扱う主題は重いため、時間の取れるときにまとめて読むのが向いています。

9. 告白(湊かなえ)

娘を亡くした女性教師のホームルームから始まる、湊かなえの長編デビュー作です。2008年刊行、2009年に本屋大賞を受賞しました。章ごとに語り手が入れ替わり、同じ事件の見え方が反転していく構成が特徴で、イヤミス(読後感の悪いミステリー)の代表格として挙げられます。

10. 空中ブランコ(奥田英朗)

注射好きの精神科医・伊良部一郎が患者の悩みを引っかき回す連作短編集で、2004年に第131回直木賞を受賞しました。空中ブランコが飛べなくなった曲芸師、送球ができなくなったプロ野球選手など、5編それぞれの主人公が伊良部に振り回されるうちに勝手に立ち直っていきます。1話40ページ前後なので、通勤時間だけでも読み進められます。

本を読むべき理由は5つある

通路で本を読む女性

文化庁の「令和5年度 国語に関する世論調査」(2024年9月公表)によると、1か月に本を1冊も読まないと答えた人は62.6%でした。読む人が少数派になったからこそ、読書で得られる差は以前より大きくなっています。本を読むべき理由は、次の5つに整理できます。

  • 知識や教養が身につく:歴史・科学・文学など、日常では触れない分野の前提知識が手に入る
  • ストレスから離れる時間ができる:物語に集中している間は目の前の悩みから距離を取れる
  • 視野と価値観が広がる:自分とは違う立場・時代の考え方に触れ、選択肢が増える
  • 感受性が高まる:登場人物の心情をたどることで、人の状況を想像する力が育つ
  • 人とのつながりが生まれる:読書会やSNSでの感想の共有が、新しい関係のきっかけになる

なかでも変化が実感しやすいのは、知識と視野の2つです。同じニュースを読んでも、背景を知っているかどうかで受け取れる情報量が変わります。読書そのものを楽しめないという場合は、読書は何が楽しい?読書好きが挙げる5つの理由もあわせてどうぞ。

読むべき本のジャンルは4種類

座って本を読む女性

何から読むか決めかねているときは、ジャンルから絞ると早く決まります。目的別の対応は次のとおりです。

ジャンル得られるもの向いている場面
小説想像力・語彙・他者への共感読書を習慣にしたい/気分転換したい
自己啓発本行動を変えるきっかけ習慣を変えたい/気持ちを立て直したい
ビジネス書仕事の型と最新の知見スキルを上げたい/判断の基準がほしい
自伝・評伝一人の人生をまるごと追体験進路に迷っている/長く効く指針がほしい

教養寄りの本をまとめて知りたい場合は、教養が身につくおすすめの本10選で小説・考え方・習慣の3分類から紹介しています。世界的な起業家がどんな本を読んでいるか気になる方は、ビル・ゲイツの推薦図書も参考になります。

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監修者の視点:時間が経っても選ばれる本には共通点がある

田中寛大

オンライン古書店を運営していた時期(2019〜2022年)に、開業から約2年半で8,000冊超の中古書籍を販売しました。そのデータを見返すと、扱った6,951タイトルのうち2冊以上売れたのは959タイトル(13.8%)で、繰り返し注文が入ったのは刊行から何年も経った本に偏っていました。

『愛するということ』や『アイデアのつくり方』はその一群に入っています。読むべき本を探すときは、いま話題かどうかより、時間が経っても手に取られ続けているかを見るほうが外れが少ない傾向が見受けられます。

読むべき本の選び方は3ステップ

  1. いま困っていることを1つ書き出す:「仕事が終わらない」「人間関係が重い」など、具体的な言葉にする
  2. その悩みに近いジャンルを1つに絞る:仕事ならビジネス書、気持ちなら人文書や小説
  3. 刊行から年数が経っても手に入る本を選ぶ:版を重ねている本は、内容が時代に耐えたことの裏づけになる

この順で決めると、書店やネット書店で迷う時間がほとんどなくなります。長編小説を読み切れるか不安な場合は、小説の読み方のコツ5選で挫折しにくい進め方をまとめています。

よくある質問

一生に一度は読むべき本とは、どんな本ですか?

刊行から長い年月が経っても版を重ね、いまも新刊書店で手に入り続けている本です。売れた期間の長さは、時代や読者層が変わっても通用する内容であることの裏づけになります。本記事では『学問のすゝめ』(1872〜1876年)や『星の王子さま』(1943年)のように、半世紀以上読み継がれている作品を中心に選びました。

どんな本を読むべきか迷ったときは、何を基準に選べばいいですか?

いま抱えている悩みに近いジャンルから1冊選ぶのが最短です。理由は、読む動機がはっきりしている本ほど途中で止まりにくいためです。仕事の優先順位に悩むなら『エッセンシャル思考』、人間関係なら『愛するということ』、まず読書を習慣にしたいなら物語形式の『夢をかなえるゾウ』が入口になります。

読書初心者が最初に読むと良い本はどれですか?

物語仕立てで進む本です。会話が多く場面が切り替わるため、活字に慣れていなくてもページが進みます。本記事の10冊では『夢をかなえるゾウ』『夜は短し歩けよ乙女』が該当します。逆に『学問のすゝめ』のような論説は、文庫の解説を先に読んでから本文に入ると挫折しにくくなります。

名作は難しそうで手が出ません。読み切るコツはありますか?

文庫の巻末解説を先に読むことです。時代背景と登場人物の関係が頭に入った状態で本文に入れるため、序盤でつまずきにくくなります。それでも進まない場合は、その本が自分に合っていない可能性があります。10ページ読んで入ってこない本は一度置き、別の1冊に移って構いません。

読むべき本は買うべきですか、図書館で借りるべきですか?

繰り返し読む本は買い、1回読めば十分な本は借りるのが基本です。線を引いたり付箋を貼ったりする読み方をするなら手元に置いたほうが速く、内容を確認したいだけなら借りる方が負担がありません。中古で買う場合は、価格よりコンディション表記を先に見ることをおすすめします。

まずは1冊、今日から読み始める

芝生で読書する女性

紹介した10冊は、いずれも刊行から年数が経っても読まれ続けている本です。10冊すべてを追う必要はなく、早見表の「こんな人に」を見て、いまの自分に近い1冊から始めれば十分です。1日10ページでも、1か月あれば1冊は読み終わります。

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