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倒叙ミステリってなに?おすすめ小説10選も紹介
ミステリーは古くから人気が高いジャンルですが、実はそのなかでも癖が強い作風として「倒叙ミステリ」があります。倒叙ミステリは、スタンダードミステリー小説とは違った作風が特徴のジャンルです。そんな「倒叙ミステリ」は、普段ミステリーを読めない人も楽しめる要素がたくさんあります。
では、具体的にどういった特徴を持つのでしょうか。倒叙ミステリが好まれるポイントだけでなく、おすすめの作品10選も紹介します。
倒叙ミステリとは?
では、倒叙ミステリは他のミステリーとどういった違いがあるのか解説します。
犯人がわかった状態で進むミステリー
倒叙ミステリの特徴的な点として、事件の犯人がわかった状態からストーリーがはじまる点が挙げられます。
一般的なミステリーは、事件が発生して探偵役が犯人を解き明かすのが物語の醍醐味です。
しかし倒叙ミステリは敢えて犯人を最初から明かした状態からスタートするので、犯人役の視点で物語を楽しめます。
通常では知る機会のない犯人の心理や探偵に追い詰められていくスリルを感じられるのが、倒叙ミステリの魅力です。
テレビドラマや映画でも人気タイトルが多い
ミステリー小説のジャンルとして有名な倒叙ミステリですが、実は国内において倒叙ミステリに分類されるテレビドラマが多く制作されました。
代表的な作品と言えば、1994年制作の「古畑任三郎」です。
倒叙ミステリらしいストーリー展開が特徴で、まずは犯人が犯行が行うところから始まります。
そして刑事の古畑任三郎が捜査を開始し、犯人を追いつめていく流れです。
倒叙ミステリは小説の枠に留まらずエンターテインメントとしても人気のジャンルとして、日本では親しまれています。
倒叙ミステリ作品の特徴は?
続いて、倒叙ミステリ作品は他の作品と違ってどのような違いがあるのか紹介します。
犯人の視点で楽しめる
倒叙ミステリは、犯人視点がメインとなる構成が大きな特徴です。
探偵とは違って、追い詰められる側でストーリーが進行していきます。
そのため、一般的なミステリーとは異なる視点でストーリーを楽しめるでしょう。
犯人側の人物像が深堀されている
一般的なミステリー小説は探偵役視点ということもあって、犯人に関する描写はそこまで多くありません。
しかし倒叙ミステリは犯人視点で描かれている部分が多く、犯人の人物像が事細かく描写されています。
そのため、一般的なミステリーではなかなか知り得ない犯人側の心理を知れる点も特徴です。
倒叙ミステリのおすすめ小説10選
それでは、倒叙ミステリのなかからおすすめしたい小説10選を紹介します。
朝と夕の犯罪
日本推理作家協会賞を獲得した作品で、「狩野雷太」シリーズの2作目です。
主人公はとある兄弟で、とある目的のために狂言誘拐を実行するところから始まります。
それからストーリーは8年後へと切り替わり、探偵役となる警察官の狩野雷太が衰弱した男児を保護するところから再スタートします。
異なる時系列と時間がどのように交錯していくのか、その過程が面白い作品です。
福家警部補の挨拶
大倉崇裕による倒叙ミステリです。
「福家警部補シリーズ」の第1作目になります。
短編形式となっており、各話で様々な犯人が登場します。
探偵役となる福家警部補がどのように犯人を追い詰めていくのか、そのスリルを楽しめる小説です。
「ガリレオ」シリーズ 容疑者Xの献身
作家・東野圭吾の作品で、「ガリレオ」シリーズの3作目に位置する作品です。
日本だけでなく、韓国や中国でも映画化されました。
犯人役となるのは、とある出来事で夫を殺してしまった母子です。
しかし隣に住んでいた天才数学者が協力を申し出たことで、事件は複雑化していきます。
複雑な人間関係が組み合わさり、心理描写が緻密な点が魅力の作品です。
氷の華
天野節子のデビュー作品です。
ストーリーは専業主婦の主人公が、夫の不倫相手を殺すところから始まります。
しかし相手は不倫相手ではなかった疑惑が浮上し、刑事たちの目を掻い潜りながらその真相を探ろうとします。
予想がつかない展開が魅力の作品です。
伯母殺人事件
1934年にイギリスで誕生した倒叙ミステリです。
リチャード・ハルの処女作でもあります。
舞台はとある小さな町に暮らしている主人公が、一緒に暮らしている叔母の財産を手に入れようとするところから始まります。
色褪せない倒叙ミステリの名作としておすすめです。
99%の誘拐
第10回吉川英治文学新人賞を獲得した作品です。
ストーリーはとある誘拐事件が発生するところから始まります。
その事件は、12年前に末期がんで亡くなった男が残した手記に書かれていた事件と結びついていました。
一見するとスタンダードなミステリーに見えて、巧妙な設定と展開が楽しめる作品です。
クロイドン発12時30分
「フレンチ警部」シリーズの11作目に位置する作品です。
とある旅客機で老人が亡くなっていたところからストーリーは始まります。
時は遡り、その老人の命を奪おうと計画する犯人視点へと切り替わって進んでいきます。
倒叙ミステリの名作と呼ばれている、人気が高い作品です。
皇帝と拳銃と
倉知淳初による短編形式の倒叙ミステリです。
一話ごとに異なる犯人が登場するのですが、それぞれ犯行に至る理由が細かく設定されています。
探偵側の視点では見られない深堀した設定だけでなく、探偵コロンボを彷彿とさせる展開も魅力です。
探偵が早すぎる
井上真偽による作品で、テレビドラマ化もされています。
ミステリー小説は事件が起きて、探偵役となる人物が謎を解き明かすのが一般的です。
しかしこの作品は、犯人が計画を考えた時点で探偵が登場します。
王道展開の真逆をいく、個性派の倒叙ミステリです。
君の望む死に方
ガンを宣告され、余命わずかの主人公が殺人犯にさせない形で自分を殺してもらうストーリーです。
被害者が犯人と言う設定だけでなく、後に登場する女性によって展開は思わぬ方向に進んでいきます。
どんでん返しが楽しめる小説を探している人におすすめの作品です。
まとめ
倒叙ミステリは、スタンダードな小説と違って犯人視点でストーリーが進行します。
最初からネタ晴らしされている状態なので、ミステリー小説に抵抗がある人も読みやすいジャンルとしておすすめです。